「秘密基地」でレースが楽しめる!?新職業や最大200人で戦う戦場など今後の実装計画も聞けた「星界神話 -ASTRAL TALE-」開発者インタビュー

X-LEGEND ENTERTAINMENT JAPANが本日11月6日より先行テストを開始したクロスジョブファンタジーRPG「星界神話 -ASTRAL TALE-」。開発者に本作の魅力を語ってもらうとともに今後実装されるシステムについて聞いた。

今回、インタビューに応じてくれたのは、台湾・X-LEGEND ENTERTAINMENT(以下、X-LEGEND)で本作の開発を担当するJerry Chen氏と、X-LEGEND ENTERTAINMENT JAPANで日本運営を担当する三上優氏だ。Jerry氏は、「幻想神域」の幻神キャラクター設定や生産システムの企画を担当してきた人物。前回の記事で紹介した本作の魅力について、同氏から改めて紹介してもらうとともに、気になる点について質問した。

――開発会社であるX-LEGENDについて教えてください。

Jerry氏
Jerry氏

Jerry氏:X-LEGENDは2002年に設立され、オンラインゲームのパブリッシャーとして他社が開発したタイトルの運営を行っていました。そんな中、2003年に高品質なオンラインゲーム開発を目指す開発会社としてEASYFUNを設立し、「聖境伝説ONLINE」(以下、FNO)を展開した時期に両社が合併し、現在の形態になりました。開発機能を社内に持つことで、ユーザーの意見を取り入れる際や、何か不具合や改善点を発見した時に迅速に対応することが可能になりました。

PC向けMMORPGの開発を得意としており、MMORPGが大好きなスタッフが大勢います。MMORPGへの愛があり、台湾では今まで10タイトルをリリースしましたが、現在もすべてのサービスを継続中です。「ホーリービースト」や「グランドファンタジア」といった日本の皆さんにもおなじみのタイトルも運営していますよ。

――X-LEGENDのタイトルには日本人でも馴染みやすい雰囲気のものが多いですね。

Jerry氏:そうですね。台湾では、ゲームやアニメといった日本の文化がとても人気です。社内には日本のコンテンツが好きな若いスタッフが多く、弊社で開発するオンラインゲームにも日本っぽい要素やデザインが多く取り入れられていると思います。

三上氏:みんなデスクの周りにキャラクターのフィギュアやグッズを並べてますね(笑)。

――「星界神話」について改めて教えてください。

Jerry氏:神様が生み出した双子の女神が争ってしまい、その結果、バランスを保っていた天秤の分銅をエレン(赤い女神)が地上に落としてしまう、というところからストーリーがはじまります。仲間を守るために力を使い果たし弱ってしまい、体が小さくなったアイナ(青い女神)は、プレイヤーと一緒に世界に散らばった分銅と仲間を探す旅に出ることになります。

本作の開発では、いかにプレイヤーの皆さんに没入感をもってもらうかを重視し、カットシーンムービーやボイスを数多く導入しました。過去のMMORPGでは、スキルを発動した際にエフェクトが表示されるだけでしたが、本作では、モンスターの形状に合わせてさまざまなモーションを見ることもできます。これにより、プレイヤーがまるでゲームの世界で生きているような感覚を味わうことができます。

また、本作の大きな特徴の一つである自由転職システムでは、ひとつの武器と装備があればすべての職業を楽しめるので、プレイヤーの負担が少なくなります。その他にも、秘密基地というハウジング機能があり、ここではアイテムの生産を行うことができるほか、乗り物として使うことも可能です。

――過去のタイトルから進化した点を教えてください。

Jerry氏:「FNO」にも自由転職システムがありましたが、当時のシステムは武器や防具といった装備が職業ごとに設定されていました。そのため、転職しても職業にあった装備を用意する必要があり、プレイヤーにとって大きな負担になっていました。

本作では、ひとつの武器と防具だけで、すべての職業を楽しむことが可能です。しかし、全員が同じ能力になってしまう懸念があったため、職業ごとにさまざまな効果をもつ石をはめ込むことのできる星石システムを導入しました。これにより、星石の組み合わせ方によってどの属性やスキルを強化するかをプレイヤー自身で選択でき、自分だけのキャラクター育成が可能となりました。

「FNO」では全員が同じルートだったアビリティシステムについても、本作では、自分の特化したい能力を選ぶことが可能です。このようなシステムによって、同じ職業でも個性を出すことが可能になっています。

――台湾版の公式サイトに日本語の表記や、日本語の主題歌などがあったのですがその意図は?

Jerry氏:開発スタッフもそうですが、台湾のユーザーも日本の文化が好きなので、その影響で採用しました。台湾版では、中国語と日本語のボイスを選ぶこともできるんです。

今までは、スキル発動時の掛け声などのみにとどまっていたボイスですが、初の試みとしてストーリーにかかわる会話のボイスを導入し、まるでゲーム内のキャラクターがプレイヤーと話しているかのように会話が進行します。

――クロスジョブファンタジーRPGと謳われていますが、どのような育成システムがあるのですか?

Jerry氏:現在は「FNO」の開発メンバーの一部も本作に携わっています。当時の自由転職システムを改善し、1つの武器と防具ですべての職業を楽しむことができます。「FNO」では、いくつかのスキルを使用することができましたが、本作には共通で使える特殊スキルがあり、他の職業のスキルを転職せずに使用することが可能です。

いつでも転職できる自由転職システムでは、転職しても引き継がれるキャラクター自身のレベルのほかに、各職業ごとにもレベルが設定されています。各職業ごとのレベルを上げていくことで、職業ごとのアビリティポイントを獲得でき、好きな能力を体得していくことが可能です。

――台湾ではどんな職業が人気ですか?

Jerry氏:遠距離攻撃が得意な職業を使う人が多く、特に範囲スキルなどを持っている魔導士が人気です。

――台湾でサービスが開始されてからどの程度の期間がたっていますか?

Jerry氏:6月11日にサービスが開始されたので、ちょうど5ヶ月ほど経ったところですね。

――今後ジョブはどの程度追加されるのでしょうか?

Jerry氏:台湾ではすでに3種類のジョブを追加しており、合計10種類になりました。

――毎月追加されているんですね。

Jerry氏:はい、今後は、3~4ヶ月ごとに追加していこうと考えています。今後追加する最新の職業は、ゲーム開始時に選択できるもので、最初から楽しめるようになっています。

三上氏:日本では先行テストの時点で7種類の職業が実装されます。正式サービス後間もなくして大型アップデートを計画しており、ひとつ職業が追加され、その次のアップデートでもひとつ職業が追加されます。

――かなりハイペースで追加されるんですね。

三上氏:はい、大型アップデートで追加されるストーリーにあわせて職業も追加されていきます。10職業目からは、最初から選択できる職業になる予定です。

――今後どのような職業が計画されているのでしょうか?

Jerry氏:10番目の職業は槍使いで、11番目の職業はナックルを使う格闘家のような職業です。今後は、大砲を使う職業や、侍を連想させる刀を使う職業も予定しています。

――生産に特化した職業はあるのでしょうか?

Jerry氏:生産については、多くの方に遊んでもらいたいので、全プレイヤーが行えるようにしています。ただし、生産していても経験値を獲得できるので、生産するだけでもレベルを上げていくことが可能です。

――ムービーでは、カエルの舌を引っ張ったりと独特のカットシーンを確認できました。何種類くらいあるのでしょうか?

Jerry氏:現時点で50種類ほどあり、モンスターの外見によって違うアクションを用意しています。小さい女の子のお尻を叩いて叱ったり、鳥のようなモンスターは風船のように膨らませて飛ばしたりと変わったものも多いですよ。

――なかなか見ることのできないレアなアクションもあるのでしょうか?

Jerry氏:特定のボスモンスターだけで見ることのできるアクションもあるので、奥義は忘れずに使ってみてください。新たな発見があるかもしれませんよ。

――生産システムについて教えてください。

Jerry氏:先行テストで7種類の生産コンテンツが実装されています。釣りと採集で獲得した素材や秘密基地の畑で育てた作物を使って、秘密基地で錬金や料理を行い、アイテムを生成できます。

釣りや採集、採掘ではコアユーザーでも楽しめるようにQTEシステムを取り入れています。今までは木や岩をクリックするだけでしたが、時間内に特定の数字キーを入力するといったイベントが発生し、正確に入力できれば良いアイテムを入手することができます。

――何種類くらいのアイテムを生産できるのでしょうか?

Jerry氏:何百種類か正確にはわかりませんが、とても多いですね(笑)。

三上氏
三上氏

三上氏:今まではテキストが多かったのでローカライズに時間がかかっていましたが、本作にはボイスやカットシーンがたくさん入っているのでローカライズの労力は軽減されるのかなと思っていました。しかし、生産要素がたっぷり入っていたので、そこに労力がかかり、結果今まで以上に時間がかかってしまいましたね(笑)。

過去のタイトルでは職業ごとにキャラクターを作成する必要がありました。本作では、ひとつのキャラクターで転職できるので、すぐに遊びつくしてしまうのではないかと懸念していたんです。台湾では、生産要素が非常に多かったこともあり、今まで以上に長い時間遊んでもらえており、ひとつのキャラクターを大事に育てていけます。

――キャラクターはいくつ作れるのでしょうか?

三上氏:最初は3キャラクター作ることができます。

――ひとつのキャラクターですべての職業を楽しめるとなると、複数作る意味が薄れてしまいますね。

三上氏:キャラクター作成時に選択した職業の衣装アバターはそこだけでしか手に入りませんし、台湾では倉庫のような役割として使っている人が多いようです。今後キャラクターを複数所持することでメリットとなるような新機能も追加していきたいですね。

――秘密基地について教えてください。

Jerry氏:X-LEGENDの過去の作品でもハウジングシステムはありましたが、本作では、今までとは異なるコンセプトで開発し、機能性にこだわりました。秘密基地の中には温室・リビング・作業室があり、冒険中にいつでも秘密基地内の指定の場所に入って生産活動などができるので便利です。

広々としたリビング
温室では栽培もできる
作業室では素材の加工などが可能

シェア宝箱というコンテンツも秘密基地にあります。これは、ダンジョンで獲得した宝箱を秘密基地に持ち帰り、仲間と一緒に開けるといったもので、全員が報酬をもらうことができます。宝箱の持ち主は、より多くの仲間を集めることでたくさんの報酬を得ることができ、みんなで楽しむことが可能です。

そのほかにも、秘密基地の中に星霊を配置し、星霊から受けた依頼をこなすことで星霊との絆を深めることができます。絆が深まると星霊の能力を向上するのに必要なアイテムが得られます。

――秘密基地で移動できるようにした理由は?

Jerry氏:巨大ロボットみたいにしたかったんです(笑)。

――秘密基地の外見を変えることはできるのでしょうか?

Jerry氏:今の時点ではできませんが、今後できるようになります。例えば空に浮いているUFOみたいなものや、煙突の見た目を変更したりと、さまざまなアイデアが出ています。

――ワールドマップはキャラクターと秘密基地どちらでも移動が可能で、違いが無いようにみえますが?

Jerry氏:空を飛べる秘密基地であれば海を渡って新しい島に行くことができたりと、秘密基地ならではの要素を考えています。実は、秘密基地を操縦してレースができるコンテンツを開発中です。秘密基地をカスタマイズして、速さを競ったりすることができるんです。

ワールドマップで移動中に、さまざまな問題を抱えた町の人に遭遇することがあります。町の人の悩みを聞くとアドベンチャーゲームのように選択肢を選んで進める会話がスタートし、選択によって異なる結果を楽しめます。

――秘密基地の拡張予定は?

Jerry氏:新たな役割をもたせたNPCを追加したり、壁に武器を飾ったりできないか検討しているところです。

――現在は温室・リビング・作業室の3層に分かれていますが、階層が増える予定はありますか?

Jerry氏:まだ全然未定ではありますが、庭がもててそこに好きな家具を設置してのんびりくつろげるような空間もあるといいですよね(笑)。

――ベットに寝たり、椅子に座ったりするアクションを行えますが、他にはどんなものがありますか?

Jerry氏:実はお風呂に入ることができるようになるんです。キッチンで料理をするといったアクションもあります。昨日開発から情報が届いたところです(笑)。

(撮影はできなかったものの、LINEで台湾の開発から、水着の男の子がバスタブに入っているスクリーンショットを取り寄せてくれました。)

三上氏:今実装されているものでは、本棚を眺めたり、机を拭くアクションなどもあります。

――家具はどんなものがありますか?

Jerry氏:家具は今のところ大きく3つのテーマがあります。アンティークなウッド調のもの、お菓子をモチーフにしたスイーツ系、そして海をイメージした家具です。数十種類あり、今後もどんどん追加する予定です。

――星霊とペットについて教えて下さい。

Jerry氏:キャラクターには3つの星霊スロットがあり、3体の星霊を設定することが可能です。設定した3体の星霊の能力がキャラクターのステータスに影響します。戦闘に参加する星霊は1体ですが、他の2体のスキルも好きなタイミングで使用可能です。

台湾では、15種類の星霊が登場しています。ストーリーを進めることで獲得できるほか、ダンジョンや日本では今後実装されるギルドボスを倒すことで得ることができます。

星霊以外に小さなペットもいます。ペットは一緒に戦ってくれるわけではありませんが、キャラクターの能力が上昇します。ペットは今後ワールドボスを倒したり、イベントで配布されることもあります。ハンターは、パートナーとして鷹を召喚することができ一緒に戦うことが可能です。

――ギルド戦のようなコンテンツはあるのでしょうか?

Jerry氏:来年の実装を計画しています。ワールドマップのエリアを分けて、そのエリアを奪い合うような形式で考えています。

――城ができたりするのでしょうか?

Jerry氏:それも面白そうですね(笑)。まだ企画中の段階です。

――PvPはありますか?

Jerry氏:過去のタイトルでは装備の強さを競うPvPコンテンツが多かったのですが、今回はスポーツライクなコンテンツも用意しています。内野と外野に分かれて水爆弾を投げ合うドッジボールのようなコンテンツで、装備やレベルに関係なく楽しむことができます。これ以外に、100vs100で拠点を奪い合い、ポイントを競うコンテンツも計画しています。

――これらのコンテンツは日本ではいつ頃遊べるようになるのでしょうか

三上氏:まだ未定ですが、正式サービス後の早い時期に遊べるようにしたいです。

Jerry氏:100vs100は台湾で年末ぐらいに実装される予定なので、日本はもう少し先になりそうです。

――豊富なコンテンツがありますが、台湾ではどのコンテンツが人気なのでしょうか?

Jerry氏:どのコンテンツにもファンがいますが、やはりダンジョン系のコンテンツが人気ですね。

――今後のアップデートスケジュールについて教えて下さい。

Jerry氏:メインストーリーと職業は3~4ヶ月ごとに追加していきます。これらの定期的なアップデートの間にもゲームの幅を広げるようなコンテンツを追加していく予定です。台湾では12月に100vs100の戦場、来年はGvGの戦場やカップルシステムなどを追加する予定です。

――日本向けのコンテンツの実装予定は?

Jerry氏:定番のメイド服やネコミミといったアバター衣装はもちろんですが、着物なども予定しています。

三上氏:羽織袴や、バレンタインのチョコレートをイメージしたようなアバターなど季節にあわせたアバターを入れていきたいですね。

――コラボレーションなどは?

三上氏:はい、色々と計画を進めております。また時期がきましたら発表しますので、楽しみに待っていていただければと思います。

――最後に日本でサービスを待つプレイヤーにメッセージをお願いします。

Jerry氏:今回やっと日本でサービスを開始することができて、とても嬉しいです。皆さんに楽しく遊んでいただけるコンテンツをたくさん開発しました。たくさんの人に遊んでいただけると嬉しいです。

三上氏:開発チームは日本の運営に非常に協力的です。お客様のご意見をフィードバックするのはもちろんのこと、運営チームからも色々なアイデアを出して長く遊んでいただけるゲームにしていきたいと思っております。ぜひ、星界神話の特徴である自由転職と秘密基地での豊富な生産活動をお楽しみください。お待ちしています!

――ありがとうございました。

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