オープンワールドMMORPG「オーディン:ヴァルハラ・ライジング」メディア発表会をレポート!日本でのサービス開始は6月中に

カカオゲームズは、2023年4月27日にスマートフォンとPC向けのMMORPG「オーディン:ヴァルハラ・ライジング」(以下、オーディン)のメディア発表会を開催した。

本作は、北欧神話の「ヴァルハラ」をテーマに、5つの巨大大陸で戦いを繰り広げていくといった内容の作品だ。ゲーム自体はオープンワールドで構築されており、ハイクオリティのグラフィックが体験できるほか、クロスプラットフォームにも対応している。日本に先駆けて、すでに韓国や台湾ではリリース済みだが、いずれもストア売上げランキング1位を獲得している注目作である。

今回のイベントでは、大きく分けて3つのトークセッションで構成されていた。こちらでは、その模様をレポートする。

今回のMCを務めたOooda氏。
今回のMCを務めたOooda氏。

代表が日本のゲーム会社でも働いていた経歴を持つライオンハートスタジオが開発を担当

最初のトークセッションに登壇したのは、サービスを担当するカカオゲームズの代表チョ・ケヒョン氏と開発を担当したライオンハートスタジオ代表のキム・ジェヨン氏だ。

カカオゲームズは、韓国のカカオグループのゲーム専門子会社である。モバイルとPCの両方をサポートする強力なプラットフォームを持っており、日本の「ウマ娘 プリティーダービー」や「プリンセスコネクト!Re:Dive」といったサービスの提供に加えて、自社でゲーム開発にも力を入れている。今後はグローバル地域へのサービス拡張にも力を入れている。

カカオゲームズの代表チョ・ケヒョン氏。
カカオゲームズの代表チョ・ケヒョン氏。

ライオンハートスタジオは、ハイクオリティなゲームを生み出している開発スタジオだ。同社が開発を担当し、今回日本でも展開されることになった「オーディン」は、2021年に大韓民国ゲーム大賞など4冠を達成している。

実は日本でも働いていた経験があるという、代表のキム・ジェヨン氏。「ここからは日本語でいいですか?」と流暢な日本語を話し、通訳を通さず自らの経歴を紹介した。今から20年前に大学院を卒業後、日本のゲーム会社の光栄(現:コーエーテクモゲームス)に入社した。そこで様々なことを学び成長できたことから、「現在は自分でゲームをサービスすることができるようになり、本当に光栄だと思います」と、自社の経歴ともちょっと引っかけた言葉を選びながら挨拶を行った。

ライオンハートスタジオ代表のキム・ジェヨン氏。
ライオンハートスタジオ代表のキム・ジェヨン氏。

「カカオゲームズの今年の重要なテーマはグローバル」と語るチョ・ケヒョン氏。そこでゲーム市場で最高のIPとユーザーを獲得している日本を、グローバル進出の初ターゲットにしている。そのために、カカオゲームズジャパンとして最高のサービスを提供していくと抱負を語っていた。

また、金在榮氏はライオンハートスタジオもカカオゲームズと協力して、日本のユーザーが「オーディン」を楽しくプレイ出来るように改善を尽くしていくと、こちらも熱いメッセージを語っていた。

北欧神話をベースにしたストーリーでノワール風の雰囲気と強いカタルシスを感じてほしい

続いて、ゲームの開発を担当したライオンハートスタジオの開発統括副社長イ・ハンスン氏と、アート統括取締役キム・ボム氏が登壇した。

写真左がアート統括取締役キム・ボム氏、写真右は開発統括副社長のイ・ハンスン氏。
写真左がアート統括取締役キム・ボム氏、写真右は開発統括副社長のイ・ハンスン氏。

「オーディン」では、従来までのスマートフォン向けゲームでは実現できなかったような優れたグラフィックを実現するために、かなりの工夫が行われている。3Dスキャンとモーションキャプチャーを活用し、リアルなグラフィック表現ができるようになった。広々としたフィールドを作り上げるために、プログラマーとアートディレクターが密になって協力している。

そうしたこともあり、オープンワールドという広大なフィールドを、ローディングすることなく様々なユーザーたちと同時にゲームが楽しめるようになっている。こちらが「オーディン」にとっての大きなアピールポイントだとキム・ボム氏は語った。

「オーディン」は一般的なPC向けMMORPGよりも、ハイレベルなコンテンツが用意されている。パ従来までのPCでリリースされてきたMMORPGは、勧善懲悪といった感じで善と悪がはっきりと分かれており、ストーリーもフラットなものが多かった。しかしそれでは、ユーザーの選択によってストーリーを変化させるのは限界がある。躍動感のあるゲームを作るためにテーマを探していたところ、目に入ったのが北欧神話だ。

この北欧神話は、想像力溢れる世界観と多様な英雄、悲劇的なストーリーなど様々な要素が盛り込まれている。それに加えて神話を再解釈するという「オーディン」特有の要素も加え、ゲームが目指す世界観が構築されているのである。

「オーディン」は一般的なPC向けMMORPGよりも、ハイレベルなコンテンツが用意されている。パーティ単位だけでギルド単位で楽しめるようなコンテンツも用意されており、多くの友人たちといっしょに楽しむことができるようになっているのだ。また、こうした大規模なコンテンツをクロスプラットフォームでどれだけ高いレベルで実装されているのが確かめてみることも楽しみのひとつだとイ・ハンスン氏は語った。

アート面に関しては、北欧神話の暗い雰囲気を存分に楽しんでほしいと語るキム・ボム氏。これまでのMMORPGは溢れた世界観で個性がなかった。「オーディン」では北欧神話という明確なカラーを持っている。ユーザーがリアルなダークファンタジーの世界を体験出来るように、アートで表現できるところはかなり力が入れられている。また同氏は、ノワール風の雰囲気で強いカタルシスを感じてほしいと、ゲームのポイントを紹介していた。

実力派揃いの豪華声優陣によるボイスや忍者アバターなど日本独自のコンテンツも用意

続いて、日本で運営を担当するカカオゲームズジャパンのPMである岩﨑慎吾氏と石民帝氏が登壇した。本作の日本でのサービス開始に先駆けて、カカオゲームズジャパンでは複数回のテストとアンケート調査を行っている。

MMORPGをプレイする上でどこに不便を感じるか参加者に聞いたところ、最も多かったのが「そもそもどうやってプレイすればいいのかわからない」という回答であった。こちらの問題を解決するために、ゲームガイドをテキストだけではなくすべて映像化している。それに加えて、各種の主要ゲーム攻略サイトやYouTube、SNSでも発信していく予定となっている。

写真左から、岩﨑慎吾氏と石民帝氏。
写真左から、岩﨑慎吾氏と石民帝氏。

日本向けのサービスに合わせて、多くの有名声優陣によるボイスの収録も行われている。一例を初回すると、ロキが古川慎さん、オーディンが大塚芳忠さん、トールが楠大典さん、ローグが真堂圭さん、ソーサレスが井上麻里奈さん、ウォーリアーが木村昴さん、プリーストが阿澄佳奈さんといった感じだ。

いずれもハリウッド映画の吹き替えを担当しているような、演技の上手い声優陣をキャスティングしている。そのため、北欧神話のストーリーをゲームの映像だけではなく耳でも楽しむことができるようになっているのである。

日本限定の特典も用意されており、忍者をテーマにしたアバターなどが開発中だ。こちらは事前登録の報酬としてユーザーに提供される予定となっている。また企画段階ではあるが、日本の有名IPとのコラボレーションも実施される予定だ。どんなタイトルとのコラボが実現するのかといったところも、注目のポイントである。

こちらが日本限定の忍者アバターだ。
こちらが日本限定の忍者アバターだ。

この会場で明らかにされたことだが、「オーディン」の事前登録自体は4月27日より開始されている。また、キャラクター名とサーバを先取りできるサービスも5月18日から実施される予定となっている。最も気になるのがいつから日本でサービスが開始されるのか? というところだが、こちらは6月中の予定だ。ストアの情報では6月30日となっているがそちらは正確ではないため、公式サイトからの続報を楽しみに待とう。

さらに、オダギリジョーさんを起用した「オーディン」のテレビCMの制作も決定。すでに撮影も行われており、どんな仕上がりになるのかも気になるところである。

CMでオダギリジョーさんが着用していた衣装も、イベント終了後の懇親会の会場に展示されていた。
CMでオダギリジョーさんが着用していた衣装も、イベント終了後の懇親会の会場に展示されていた。

実機で大人数バトルも体験!

発表会自体はここまでだったが、この後実機を使った対戦プレイの体験ができる時間が用意されていた。事前に渡されたスマートフォンでプレイしたのだが、たしかに見渡す限り美しい映像が広がっており、ゲームの世界観に入り込んだかのような気分にさせてくれた。

フィールドの美しさは本作の魅力のひとつだ。
フィールドの美しさは本作の魅力のひとつだ。

今回の体験では、8種類のクラスが用意されていた。こちらはあらかじめ端末ごとに使用するキャラクターが設定済みになっており、そちらを使ってバトルを楽しむというものであった。残念ながら好きなクラスを選ぶことはできなかったのだが、筆者の端末に設定されていたのは隠密行動が得意なアサシンだ。

赤いオーラのようなものが表示されているキャラクターは、ランキングバフが掛かっておりサーバの上位者である証である。
赤いオーラのようなものが表示されているキャラクターは、ランキングバフが掛かっておりサーバの上位者である証である。

これが1stプレイでわけが分からない状態であったのだが、大勢のプレイヤーが入り交じって戦うのはなかなか素晴らしい体験だった。今回は2戦ゲームを体験することができたのだが、残念ながらプレイヤースキルが追いつかず、いずれも志半ばで倒れてしまうことに。ルールでは1度死んだキャラクターはそのままの状態で、観戦するしかない、いわゆるバトルロイヤル方式で行われたのだが、それでも上手いプレイヤーは何人も敵を倒していた。

ちなみにチームバトルであったため個人の戦績とは関係なく勝敗が決定されたのだが、初戦は負け、2戦目は勝利という結果になった。今回は2戦のみというわずかなプレイ時間ではあったが、ゲームに慣れてくるとクラスごとの立ち回りなども分かってきてかなりハマリそうな印象だ。

日本でのサービス開始はもう少しだけ待つ必要があるが、すでに事前登録もスタートしているということなので、気になる人はまずはそちらの登録を済ませておこう!

懇親会などにも参加していた、コスプレイヤーのみなさん。
懇親会などにも参加していた、コスプレイヤーのみなさん。

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