驚きのコラボレーションの真相や「アークスフェスティバル2016」の見どころなどを「ファンタシースターオンライン2」開発陣にインタビュー

セガゲームスがPC/PS4/PS Vita向けにサービス中の「ファンタシースターオンライン2」。8月13日のオフラインイベント「アークスフェスティバル2016」を間近に控え、開発陣にインタビューを実施した。

セガゲームスよりPC/PS4/PS Vita向けに配信中のオンラインRPG「ファンタシースターオンライン2(以下、PSO2)」。サービス開始から4周年を迎えた2016年でも、地球が舞台として登場するEPISODE4のスタート、高い評価を集めたTVアニメ「ファンタシースターオンライン2 ジ アニメーション」の放送や、PS4版のサービス開始、「ファイナルファンタジー14」「ゴジラ」「小林幸子」とのコラボレーションなど、さまざまな展開を実施している。

今回は、そんな「PSO2」のキーマンとも言える、シリーズプロデューサーの酒井智史氏、EP4チーフディレクター&PS4版ディレクターの中村圭介氏、EP4ディレクターの濱﨑大輝氏に、4周年を迎えた「PSO2」の思い出や、今後のアップデートに関連する話を聞くことができた。

左から濱﨑大輝氏、中村圭介氏、酒井智史氏

順風満帆ではなかった、4年間の苦労が赤裸々に語られる

――4周年を迎えた、現在の心境を教えてください。

中村氏:4周年を迎えられて一安心といったところですが、振り返ってみると決して順風満帆とはいえない4年間だったなと(笑)。それでもここまでやってこられたのは、ひとえに応援し続けてくれるアークスの皆様のおかげだと思っていますので、改めてお礼を申し上げたいです。

濱崎氏:なんとか4周年を迎えられたなという印象です。今までよかった部分もあれば、ご迷惑をかけてしまった部分もありましたが、そんな状況でも見放さず、遊び続けてくださったアークスの皆様に支えられ、ここまで来ることができました。今後もアークスの皆様を大事にしながら続けていくことができればと思います。

酒井氏:最初のメディアブリーフィングをやったことを昨日のことのように覚えていて、「もう4年も経ったんだな」というのが率直な感想です。オンラインゲームはサービスを続けていくと右肩下がりになっていくのが普通ですが、TVアニメやPS4版などもあり、今年になって過去最大の同時接続数を更新するなど賑わった状態を維持できているのは、4周年に向けたさまざまな施策が上手くいっているのかなとも思っています。

――お話の中にも順風満帆ではないという言葉がありましたが、もっとも苦労された思い出は何でしょうか?

酒井氏:自分の中でもっとも危機感を抱いたのはHDDのデータ削除の件ですが、もう1つ大きかったのが、DDoS攻撃でサービスが停止してしまったことです。自分たちで起こした問題ならまだ対処のしようがあるのですが、外部からの攻撃となると対処が難しく……。「PSO2」だけに留まらない、オンラインゲーム全体の問題として危惧していた記憶があります。

中村氏:DDoS攻撃に対して、事前に十分な対策をするのは難しかったでしょうね。あの時、サービスを停止せざるを得なくなったのは非常に大きな痛手でしたが、その後多くの社内外スタッフの尽力もあって一週間ほどで回復できました。サービス停止中も、アークスの皆様から暖かい励ましの言葉を沢山いただき、すごく嬉しかったですね。あの時と同じことが起こらないよう、以降はDDoS攻撃対策にも力を入れています。

濱崎氏:具体的にいつが大変だったというよりは、常に大変で毎日が戦いです(笑)。オンラインゲームは生き物のようなもので、元々計画しているものとユーザーさんが求めているもののズレがあった際には、合ったものに調整しながら計画を立てていく必要があります。ただ、そうした改善の後には大きな反響が返って来ることも多いので、大変であると同時に喜びも感じられます。

――今の話にあったように、ここまで続けてきて良かったという思い出も?

濱崎氏:印象に残っているのはEPISODE3ですね。それより以前は一部突出した強さのクラスがあったり、プレイヤーさんとボスの強さのバランスが噛み合っていなかったりと、苦労をかけてしまっていたのですが、EPISODE3全体で改善を行っていったことで、不満となっていたクラスバランスが取れ、ゲームに集中出来る環境を整えることが出来ました。さらにEPISODE3のラスボスである「深遠なる闇」では演出面も含めトータルとして高い評価も頂け、ゲームバランスの改善による土台作りと、以前からやろうと思っていたドラマチックなボス戦といったものがようやくできたというのもあり、個人的にも報われたかなと感じましたね。

中村氏: EPISODE4で言うと、「新体験」というコンセプトで、従来の武器とは異なる「新世武器」や「コレクトファイル」など新しいことを次々と実装したので、開発側としてもユーザーさんに受け入れられるか不安だったのですが、予想していたよりスムーズに移行していただけたようで安心しています。

酒井氏:EPISODE1の時点ではなかなかストーリーを受け入れていただけていない部分も多かったのですが、EPISODE2・3と続けていく内にストーリー自体の評価が上がっていき、キャラクター総選挙でもマトイとルーサーが1位になるなど、3つのエピソードを通じてようやく自分たちがやろうとしていたことが皆さんに伝わったのではという点に手応えを感じています。EPISODE4にはまだマトイは出てきていないのですが、「マトイはまだか」という意見もたくさんいただいており、NPCがここまで人気が出るオンラインゲームというのも珍しいのではないかなと。

――4年もの間、高い人気が持続しているというのもすごいことだと思うのですが、その成功の要因とは何だとお考えですか?

酒井氏:まず基本プレイが無料で、新しい血が常に入ってくることは大きいと思います。あとはユーザーさんを飽きさせないよう、トレンドになるものを作りながら、時には予想外の方向で新鮮な驚きを与えていくことが重要だと考えていて、そうした施策がうまくいっているのではないかと思います。

――通常、プレイヤーに与える驚きというとコラボレーションだったりが代表的なものになると思うのですが、「PSO2」は地球や幻創戦艦・大和が登場したり、ストーリー的な話題も耳にする印象があります。

酒井氏:事実、EPISODE4はカンフルとしての役割もあって、プレイヤーの予想を超えた驚きを与えたいという想いがありました。こうして世界観を広げていくと、「こんなことまでやっていいんだ」と、「ファンタシースター」というIPの今後の可能性に繋げることができるようになるんです。『PSO2』は10年続けていくという目標もあります。これまでのファンタシースターシリーズのように限られた世界観の中で同じことを繰り返しても何かの焼き直しになってしまいますし、今回は世界観を広げるための布石のようなものなのかなと。

コラボさせていただいた「シン・ゴジラ」の上映前に映画館で上映されるCMには、「ロマンの全てがここにある」というキャッチフレーズを入れさせていただいたのですが、その言葉の通り、とにかく考えつく限りのロマンを入れてやろうという意気込みでやっています。

酒井氏が考える地球最強の生物は「ゴジラ」!?夏の大型アップデートについても直撃

――「PSO2」は非常に多くの作品とコラボレーションをされていますが、その中でもとくに反響が大きかったものはどれになるのでしょうか?

酒井氏:それぞれのコラボで反響はありますが、やはりアークス間だけに限らないオンラインゲーム業界全体の話題性として、「ファイナルファンタジーXIV(以下、FFXIV)」とのコラボは特に反響がありました。

中村氏:互いのタイトルを行ったりきたりして、「FFXIV」と「PSO2」でそれぞれのオーディンを比較して楽しまれている方も居られるようです。

酒井氏:あとは、小林幸子さんのゲーム内への出演も、TVなどのメディアで取り上げられたこともあり反響が大きかったですね。

――特に最近の施策は、非常に効果的に働いているということですね。夏の大型アップデート「銀翼と黄金の都」で予定されている「ゴジラ」とのコラボレーションはどうでしょうか?

酒井氏:映像を見てくれた人にはなかなかのインパクトを与えることができたと思っていますが、実は本当にインパクトのある部分はPVではまだ見せていないんですよ。実装されたら、いろいろとすごい光景が繰り広げられますから。

濱崎氏:ゴジラスーツで幻創戦艦・大和を倒しにいったり、ライドロイドにも乗れるぞっていう(笑)。

酒井氏:なんでもありの「PSO2」だからこそできることかなと思います(笑)。

――あのコラボは、どういった経緯で決まったのでしょうか?

酒井氏:僕の中では、地球で一番強い生き物というのは「ゴジラ」なんです(笑)。12年ぶりに完全新作映画が公開されたのと、「PSO2」のEPISODE4で地球が登場したタイミングが噛み合ったこともあり、アリなんじゃないかとこちらからお願いしました。

――PVにも登場していた、マイルームのジオラマを破壊するゴジラの違和感のなさは凄かったです。

中村氏:ジオラマはもともと実装していた要素なのですが、ゴジラスーツが完成した時から「絶対に撮るしかない!」と思っていました(笑)。

酒井氏:背景を部屋じゃなく、空や港にできるルームグッズも欲しくなるよね(笑)。

――ただ、やはり「ゴジラ」とのコラボとなると「実際にゴジラと戦ってみたい!」というプレイヤーの声も少なくないかと思うのですが……。

酒井氏:今回は残念ながらそういった要素はないですね。ボスエネミーを作るとなると半年以上の作業時間が掛かるので、期間限定のコラボとして実装しようとした場合、本来のアップデート内容への影響も考えなければいけません。費用対効果もありますし、そもそもアークスがゴジラを倒せるのか?とか攻撃方法は?動きは?などいろいろと版元さんにご相談しなければいけないことも多く発生します。過去にやったコラボのボスエネミーはすべてほかのゲームからのものですので、仕様に関する話をするにも早いのですが、ゲームをプレイされない方たちにそれを理解していただくのは、それだけでもかなりの時間が取られてしまうでしょう。

中村氏:かなり早い段階でコラボが決まっていないと、製作期間的にも間に合わないことが多いんですね。特に「ゴジラ」の場合だと、本格的に作るとなったら酒井さんのこだわりが尋常じゃないので、めちゃくちゃ時間がかかると思います(笑)。

酒井氏:「こんなのゴジラじゃない!」ってね(笑)。もしセガに入っていなかったら東宝さんに入っていたかもしれないと思っているくらい、僕は「ゴジラ」が大好きなので。

――次回のアップデート内容としては、小規模ランキング戦となる「アークスリーグ」に関してもプレイヤーからの関心が高いのではないかと思います。

中村氏:現在はインタラプトランキングというランキングを実装していますが、シップ内のプレイヤー全てとの競争になってしまうので、なかなかランキングの上位を狙うのが難しくなっていますよね。そこでもっと多くのプレイヤーが気軽に参加できるものとして用意したのが、20人1グループ単体でのランキングとなるアークスリーグです。近いレベル帯でのランダムマッチングとなるので、誰でも十分に上位報酬を狙えるようになっています。

――個人的にも、オンラインゲームのランキングには疎外感を感じることの方が多かったので、こうした試みには期待しています。具体的にはどういった報酬が獲得できるのでしょうか?

中村氏:上位報酬となるスタージェムのほかにもブースト系のアイテムなど、少しでもポイントが入っていると参加賞が貰えます。獲得できる報酬も確認できるようになっているので、目標とする報酬があれば、そこを目標に頑張っていただければと。

濱崎氏:競う項目としては、特定の種族のエネミーの撃破数や、該当のアイテムをいくつ獲得したかといった、通常のプレイのついでに達成できるようなものが中心となっているので、気軽に参加していただけるのではないかと思います。

中村氏:普段通りにプレイしていたら、気づいたら上位になっているということもあるかもしれませんね(笑)。それくらい緩めのランキングとなっています。

――EPISODE4の新しいストーリーも描かれますが、こちらの見所となるポイントはどこでしょうか?

酒井氏:今回のアップデートで実装されるのは、EPISODE4の中でもターニングポイントとなる話で、新キャラクターとしてアーデム(CV:中村悠一)とファレグ(CV:皆口裕子)が登場し、この2人は今後のストーリーでも鍵を握る重要なキャラクターとなります。ほかにもエンガがアークスシップの方にやってきて、大きく話が展開したり、実はまだPVでは出していないキャラクター達も活躍するので、楽しみにしていただければ。

――新フィールドである「ラスベガス」も先行して実装となりますね。数ある場所の中から、どうしてラスベガスが選ばれたのでしょうか?

酒井氏:まず地球の第2フィールドをどこにするか話し合った時、日本か世界ならやはり世界が良いんじゃないかという方向で固まりまして。そんな中で、ラスベガスは世界の有名な建造物のレプリカが集まっていて、世界中のいいところ取りみたいなことができるんです。それでいて街自体にも特徴があって面白いというのが選出の要因になりました。

――その結果、自由の女神とスフィンクスを組み合わせるというのは、他のゲームでも見た記憶がないです。

濱崎氏:ライドオンしてますからね。本当は、自由の女神がスフィンクスに飛び乗る瞬間をゲームで描きたかったんですが(笑)。

――そのシーンは是非見てみたかったです(笑)。ラスベガスでは、「ライドロイド」という新要素も実装されますね。

濱崎氏:最初にラスベガスの実際の地形を再現しようということになった時、箱庭的で高低差が激しいフィールドを移動する手段が必要になるだろうと、考え出されたのがライドロイドです。空を自由に飛び回れる上に、乗り降りが容易にでき、降りた際にもスムーズに通常の武器での戦闘に繋がる。サポートメカのような存在で、以前実装した「A.I.S」とは操作も含め、まったく異なる乗り物になっています。

フィールドも従来の「PSO2」の基準で言うと、広くなってはいるのですが、ライドロイドは移動速度が速いので、実際にはそれほど広さを感じないかもしれません。あえてライドロイドに乗らず、歩いて移動することもできますが。

――どうすればライドロイドに乗れるようになるのでしょうか?

濱崎氏:ラスベガスの各所にはライドロイドスタンドという装置が設置されていて、アクセスすることで、誰でも乗ることができます。ライドロイドスタンドは頻繁に設置されているので、どこで降りても、少し歩けばまた乗れるようになっています。

――積極的に乗り捨ててしまって構わないと。マルチプレイの場合はどうなるのでしょうか?

濱崎氏:ライドロイドスタンドに台数の制限はありませんので、マルチプレイの場合もそれぞれのキャラクターで1台ずつお乗りいただけます。全員でライドロイドに乗って、記念撮影をやるのも良いのではないかと。

――こちらは現状では、ラスベガスのみでの実装なのでしょうか?

濱崎氏:現在はラスベガスのみなのですが、やはりせっかく作ったものなので、最終的には他のフィールドでの使用も念頭に置いてはいます。ただ、ラスベガスは最初からライドロイドに乗ることを前提とした地形になっているのですが、当然他のフィールドでは空中を移動することは想定されていないので、実装するにしてもまだお時間をいただくことになるかなと。ただし他のフィールドでも登場する可能性は、十分にありえますね。

TVアニメ裏話から「アークスフェスティバル2016」、今後のアップデートに関する情報も

――TVアニメ「ファンタシースターオンライン2 ジ アニメーション」についてもお話をお聞かせください。開発スタッフ陣は、どの程度製作に関わられていたのでしょうか?

酒井氏:アニメは「PSO2」プレイヤーを取り巻く現実的な話から始まり、やがてゲーム内のEPISODE4に物語がつながっていくという複雑な構造になっていたのもあり、我々開発陣もガッツリと関わっています。シリーズディレクターの木村(裕也氏)や本編のシナリオ担当の宇野(涼平氏)と一緒に4話くらいまでのプロットを固め、シナリオ会議にも全て出席していました。

あとは副監督の花井宏和さんが現役のアークスで、「この技ならこうしたい」というこだわりが物凄くて……戦闘シーンは基本的に木村の方で字コンテを起こしていたのですが、それが絵コンテになると1.5倍くらいになっているんです(笑)。なのでゲームのプレイヤーの方々にとっても納得のいく、面白い戦闘シーンに仕上がっていたのではないかと思います。他にもこちらからモデルやエフェクト、SEを提供したり、しっかりとした2人3脚の体制を作れたのも良かったですね。

――最初は「オンラインゲームあるある」のような話からスタートし、自然に「PSO2」本編のストーリーへと興味が移っていく流れが秀逸で、個人的にも非常に楽しませていただきました。実際にプレイヤーの方々からの反響はどうでしたか?

酒井氏:すごく良かったですね。まずオンラインゲームそのものに興味がある方々にアピールしながら、最終的に「PSO2」をプレイしていただくという狙いがあり、両方のユーザーに向けてうまくアピールができたと思います。

中村氏:アニメを見て「PSO2」を始められたという方も大勢居られて、そうした方々がゲーム内でクーナのステージライブを見た時に「これはアニメに出てきた奴だ!」という、我々からすると逆転現象のような反応を見ることができたのも楽しかったです。

酒井氏:実際にアニメの放送期間やPS4版がリリースされた時期には、復帰や新規のプレイヤーさんが一気に増えました。こちらとしてもその相乗効果を狙っていたのもあり、ほぼ理想通りの展開になってくれたと思います。

――個人的に面白いなと感じたのは、TVアニメを放送していた当時にゲームでもEPISODE4のストーリーが始まりましたよね。現役のプレイヤーであれば、TVアニメの世界がEPISODE4の地球だと予想できたプレイヤーの方々も多かったのではと思います。

酒井氏:実際に、ゲームをプレイしているとよりアニメの内容が理解できるようになる要素は意図的に入れています。例えば次回配信のゲーム内のストーリークエストEP4第4章でエンガとアイカが知り合いだったという事がわかるのですが、アニメの5話でアイカがいなくなった後にイツキがエンガとすれ違うシーンがあり、実はこの時に2人が会っていたという伏線になっているんです。そうしたゲームとアニメでリンクしたような要素も散りばめられているので、改めて見直したりもしてもらえれば嬉しいですね。

――ちなみに、今後もアニメなどの他メディアでの展開を予定していたりは……?

酒井氏:アニメで全て出し尽くしてしまった感があるので、今はちょっと考えられないですが……(笑)。ただ、ドラマCDやキャラクターソングなどの展開は、非常に好評をいただいているので、今後も継続していく予定です。

――いよいよサービスが開始されたPS4版ですが、こちらは開発で苦労した部分などはありましたか?

中村氏:PS4版のサービスにあたり最初に何が必要だろうと考えた時、まずグラフィックの改善が必要だろうなと。元々「PSO2」は、ローエンドのPCでも遊べるようグラフィックをそれほど高繊細なものにはしていませんでした。そのモデリングを変えないまま、どういうことをすれば「PSO2」のグラフィックがよりよく見えるか、プログラマーとデザイナーと何度も話し合いながらの実験と調整には時間が掛かりましたね。

――8月13日に開催されるオフラインイベント「アークスフェスティバル2016」についてもお聞かせください。

酒井氏:目玉となるのは、やはり小林幸子さんのスペシャルライブですね。現在は衣装を作っていただいている最中で、僕らもまだ実物を見ていないので、どうなっているのか楽しみです(笑)。ほかにも恒例の設定画の展示や、ちょっとしたグッズをもらえる縁日コーナーも実施します。

ステージイベントとしてはコスプレ&クラフトコンテスト、リニューアル前としては最終回となる「PSO2放送局」に、おそらく今年が最後となる「リアルアークスダンスフェス」などを実施する予定です。是非、コミケ終わりにでも足を運んでいただければと思います(笑)。

――小林幸子さんは「PSO2」のゲーム内ライブにも出演されています。こちらはこだわりのポイントなどはあるのでしょうか?

酒井氏:フェニックスに乗って空中を飛んだり、ビームを撃って桜が咲いたりと、とにかくゲームでしかできないような表現を意図的に多めに入れています。様々な演出を詰め込んだので、製作にもかなり時間がかかったのですが、ステージ演出は小林さん側にも見ていただき、喜んで貰えたようでよかったです。

――小林さんが歌われる楽曲「ヨーコソ・アークス」も、今回のために新しく作られたものですよね。

酒井氏:作詞作曲を担当していただいたビートまりおさんは、アークスとしてもかなりのヘビーユーザーなんです。昨年のアークスフェスで始めてお会いしたのですが、その前から歌を小林さんにということは決まっていたので、小林さんとも親交のあるビートまりおさんにお願いするのが良いのではという流れになりました。僕らの注文もかなり多かったのでなかなか苦心されていたようですが、その分そこらかしこに「PSO2」のキャッチフレーズやクエスト名のネタが散りばめられた、プレイヤーであれば必ず刺さるような良い楽曲が出来上がったと思います。個人的には紅白を狙いたいとも思っているので、是非リクエストして下さい(笑)。

――少し気の早い話となりますが、今後のアップデートに関してお話いただけることはあるでしょうか?

濱崎氏:今回でEPISODE4の前半にあたる部分が終わり、これまではアニメやPS4版から入ってきたプレイヤーの方々に向けたライト向けのコンテンツが中心だったのですが、今後はミドル・コア向けの、トッププレイヤーの方も楽しめるようなコンテンツも配信していくことになると思います。

中村氏:具体的なお話はまだできないのですが、毎年恒例の冬の大型アップデートについては、ご期待に応えられるようなコンテンツを用意できるのではないかと思います。

――最後に、今後の「PSO2」に関して、プレイヤーへのメッセージをお願いします。

濱崎氏:EPISODE4は「新体験」ということで、従来にはないタイプのコンテンツを提供してきたのですが、この先もこれまで以上に驚くようなアップデート内容が控えています。この先の5周年に向かって、引き続き開発陣も突っ走っていきますので、お楽しみ!

中村氏:「新体験」という取り組みは今後も続けていくのですが、EPISODE4も半分を過ぎたということで、今後は新しさだけではなく、満足感の高いコンテンツという点を意識して作っていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

酒井氏:まずは4周年を支えてくださったアークスの皆様に感謝の気持ちを伝えたいです。今はプレイを休止されているという方も、基本プレイ無料のゲームなのでいつでも復帰できますし、ちょっとやるゲームがないなという時期に遊んでもらえれば、十分に楽しめるようになっていると思うので、機会があれば続けていただければと嬉しいです。

そして5周年、今後の10周年に向けて、EPISODE4で広げた驚きに加え、よりゲームとして愛していただけるような楽しみを提供していくつもりですので、今後ともよろしくお願い致します。

最後になりますが、8月13日に開催を予定している「アークスフェスティバル2016」は、オンラインゲームのイベントとしては考えられないようなすごい催しになると思います。アークスの方もそうでない方も、是非足を運んでいただければ幸いです。

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