TERA ゲームとして形骸化した失敗作と言える

美麗なグラフィックとそこそこアクションしている気分になれるゲーム。

ゲームシステムは上手く出来上がっているが内容は薄い。
LVがカウンターストップ（LVがこれ以上上がらない最大の状態、以下『カンスト』と表記）したら素直に引退するべき。

最初からカンストまでは面白い。

このゲームを簡素に言うならばカンストまでがチュートリアル、というゲーム。
初期段階はシンプルな行程を歩んで行き、後々乱脈を極めるIDとめぐり合う事になる。
装備は比較的早く変わるし、その都度見た目も変わる。デザインもなかなか良いのでその辺りは良好。カンストまではこれ目的でも十分に飽きず楽しめる。
難易度も後半になるにつれ高くなって行くが、カンスト前では無理という段階に至らないだろう。

これはゲームなのか

アクションゲームの名を冠してはいるが、一撃死、回避アクションを取っても食らう敵からの理不尽な攻撃。クリックゲームをしている感覚に陥る。

無論これらは攻略可能ではある。だが、極端に行動を制限される。
筆者としてはある程度自由に楽しくゲームをしたいのだが、それを発揮する余白が後半に行くほど狭まり、窮屈になる。

盾職（敵からの攻撃を受け続け敵を火力職に倒してもらうクラス）
火力職（高い攻撃力で敵を倒すことを目的としたクラス）
回復職（味方の回復、異常状態の解除等をするクラス）

大きく分けてこの3つのクラスが存在するがカンスト付近になれば、これらのクラスがある一定の行動を取らなければIDが上手く進まないという状態になってくる。

どういうことなのか？

盾で言えば、ここでは敵を全部引き連れて皆で倒す＞ここは敵は無視していく＞ここでは回復が出来ないから攻撃を食らわず頑張る＞ここのボスは部屋の端で戦い周囲の罠をよく監視しながら場合によっては移動、等々。

自分が冒険する前に既にパターンがシステム上、出来上がってしまっている。
これはユーザーが見つけ出して全体に広まった物もあるが、おおよそこうしなければ攻略できないという最初からの定型になっている。

この一連の行動に誰か一人がミスをすればパーティーは全滅し、メンバーからは疎んじられる。
よって初めてIDに入る際は予習をして、頭に叩き込む事が最早当たり前とユーザーの間では常識に近くなっている。

これで済めばまだマシだった。

ガチャ利益を想定したゲーム難易度

基本、オンラインゲームの課金体制は月額課金や無料+課金アイテムであるが、TERAはハイブリッド課金（月額課金+ガチャ）になった。
このゲームはMMOであるが、フィールドの敵を倒し続けてもお金を稼ぐ事は難しい。IDも攻略して要約利益が出せる仕組みになっている。

IDを攻略する為には最低限の装備がある。それを装備していなければ、攻略不可もしくはPTにすら入れてもらえない現状がある。
これは月額課金で補えるほど簡単な事ではなく、ガチャをしなければ難しいだろう。
筆者の友人には一日中ログインしている人もいるが、基本的なプレイでは装備は揃わないし強化も出来ない、IDにも行けない。と言われる。
ゲームを進めるためにはガチャというギャンブルをしなければならないだろう。
どんなに上手くプレイ出来たとしても、時間制約がある場所等あって装備が強化されていないと攻略が出来ないという高難易度設定が壁になっている。

初期段階から、ガチャを利用する後半またはカンストまでの間は短い。その先に待っているのは延々と続くIDめぐり。

現状は人がいなくなり過疎化の一途をたどっている。回復は不能と思われる。
最近良いゲームも出始めているようだ。そこに行く事をお勧めする。