前回のレビューは他所に残したので何故多様性を失ったことがダメなのか?
掘り下げていきます。
何故ダメなのか。
ユーザー側で出来ることを制限された状態だと人は最適解を求めるようになります。
中には自分の道を行く人もいますが大半がそのように収束していきます。
オフゲーはそれでもいいのです。
目的をもってそのゲームを購入するのでニーズと与えられるものにズレが生まれません。
ですがオンラインRPGでこれをやってはいけないんです。
リズムゲー、FPS、ストラテジーなど、方向性があらかじめ決まっているゲームなら希望するそのジャンルのゲームをやれば良いので問題はないのです。
その中身の細かい問題はそのゲーム毎にあるでしょうが。
人はそれぞれ得意不得意があります。
リズムゲーは練習すればだれでもできるようにはなりますがその習得速度はバラバラです。
正解が一つしかないものを同じスタートラインに立たせて競わせるやり方が争いを生むのです。
多種多様な目的を持つオンラインRPGでは、クリアを目的とする人、商売をしたい人、アバターを着飾りたい人などその目的とゲームスキルは様々です。
戦闘がメーンコンテンツとはいえ、何も戦闘が得意な人ばかりではないのです。
そこで使用が許されるクラスやスキルや武器を絞るとみんなが最適解を追うようになります。
共闘しているのに、俺が突っ込む間に呪文の詠唱をしてくれ!ではなくなるんですね。
みんな斬りかかる。みんな撃つ。同じタイミングで同じ動作をする。
それが一番効率がいいからです。
たとえ面白いコンテンツだったとしてもみんな同じ動き、何度やっても同じ動きでは数回で飽きます。
おもしろくないコンテンツなら1回目でうんざりしてもうやりたくなくなります。
でも延命のため周回を強いられるので苦痛の中、その作業を繰り返します。
作業が好きという人もいますが、同時に嫌いな人も同等数以上います。
作業感が強くなると、面白かったであろう要素はめんどくさい邪魔な要素になります。
つまらないものをダラダラやる人はそうそういません。
効率を強く求めるようになります。
特にチームという連帯感を強いられる括りならなおのこと率先して無駄を省こうとします。
それでも遊び方が多様なら次は後衛をやろうなどユーザー側で自ら逃げ道を作ってストレスの緩和をはかります。
新たな楽しみを見出すこともあるでしょう。
結果、延命になります。
効率を求める人の割合が増えると効率を求めていない人の居場所がなくなります。当たり前ですが。
効率を求める人によって排斥が始まるのです。
これが一番の癌ですが、そうさせたのは運営なんです。
そういう仕様にしたから。
多様性があるときもダラダラ周回はしていたでしょうが、人それぞれに欲を掻き立てられる各々の目標があったからやってられたんです。
みんなが同じラインで同じことを強いられる魅力ないものにそんな目標は生まれません。
自分なりの特色を出せるから上達を頑張れるし、おしゃれをするんです。
効率厨な人は単純作業も苦なく出来るようですが、そんな人ですら過疎ったゲームには行きませんし、そんなところで周回はしません。
多様性をなくすことで遊びの幅が減り、魅力が減り、人が減り、自慢する相手がいないという別の魅力が減り、さらに人が減る。
過去の、あのクラスが優遇されている!!程度ならそのクラス以外の人口のほうが圧倒的多数なので揺れも小さくてすみます。
ですが一つに絞ったことにより圧倒的多数が不満を持つことになり、
崩壊します。
規模は大幅に縮小されるでしょうが、ニーズを絞ったのは他ならぬKMR本人です。
上級職もニーズを絞らないように複数同時に役割を分けて投入すれば、
それでも人は減りますけどまだダメージは少なかったでしょうがもう手遅れ。
HDD事件と違ってゲームのシステム、根幹に係わることなので修正は不可能です。以前に近づけることが出来てもそれはもう別の何か。魅力もリセットされて客集めもやり直しです。
評価
総合評価 | 2.50 |
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システム | 2.00 |
グラフィック | 3.00 |
サウンド | 4.00 |
イベント | 2.00 |
料金 | 3.00 |
運営管理 | 1.00 |
投稿者情報
投稿者 | oburi(2) |
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プレイ期間 | 25ヶ月以上 |
状態 | 引退 |
投稿日 | 2017年11月5日 |
更新日 | 2017年11月25日 |
本レビューは2017年11月5日に投稿、2017年11月25日に更新され、現状と異なる場合があります。また、ユーザーの投稿をそのまま表示しているため誤った情報が掲載されている場合があります。ご自身の責任においてご利用下さい。