ついに誕生した“本格派FPS×ガンダム”ゲーム!「GUNDAM EVOLUTION」開発者インタビュー

バンダイナムコオンラインがPC向けにクローズドβテスト実施を予定している「GUNDAM EVOLUTION」。本作のプロデューサーを務める丸山和也氏、バトルディレクターを務める穂垣亮多氏へのインタビューをお届けする。

ガンダムヒーローシューターと銘打たれた「GUNDAM EVOLUTION」は、6対6で行なわれるオンライン対戦型チームシューター。FPSゲームのように直感的な操作でモビルスーツを操ることが可能で、従来のガンダムゲームとはかなり毛色の異なるタイトルとなっている。

クローズドベータテストの実施も予定されている中、今回はプロデューサーの丸山和也氏、バトルディレクターの穂垣亮多氏にインタビュー。開発経緯や方向性はもちろんこと、かなり細かなゲームの仕様についても聞くことができたので、「GUNDAM EVOLUTION」がどんなゲームに仕上がっているのか興味がある人は、是非ともご一読をオススメする。

(左から)丸山和也氏、穂垣亮多氏

FPSプレイヤーが「ガンダム」の魅力を知るきっかけになるタイトルを目指す

――最初に自己紹介をお願いします。

丸山和也氏(以下、丸山氏):プロデューサーの丸山です。2004年の「ガンダムネットワークオペレーション2」から現在サービス中の「機動戦士ガンダムオンライン」「ガンダムネットワーク大戦」まで、主にPCのガンダムオンラインゲームに携わらせていただいています。

穂垣亮多氏(以下、穂垣氏):バトルディレクター・バランス調整を担当している穂垣です。「ガンダム」のタイトルに関わらせていただくのは今回が初めてになります。

丸山氏:本作はFPSや競技性を重視したタイトルになっていますので、バトル担当であったりプランナーであったり、FPSのジャンルに明るい、彼のような若いメンバーに開発の初期から入ってもらっています。

――本作の開発の経緯について教えてください。

丸山氏:現在バンダイナムコオンラインでは、ガンダムのオンラインゲームを複数運営しているのですが、その多くが日本・アジアの一部地域向けのタイトルです。本作はそういったこれまでサービスしてきたエリアだけでなく、さらに広い地域でのサービスを目指しており、今までガンダムゲームをあまりプレイされていない方々にもプレイしてもらうには、まずモビルスーツに焦点を当てたFPS・チームシューターというジャンルが適しているのではないかという結論になりました。

――最初にFPS視点というお話を聞いた時、自分はコクピット視点のものを想像していたのでゲーム画面を見た時は驚きました。

丸山氏:おっしゃる通り、従来のガンダムゲームのFPS視点のタイトルはコクピット視点になっていることが多いです。そういったタイトルはモビルスーツの重厚感であったり、アニメの世界観の再現だったり、いわゆるシミュレーター的な要素が強めになっていて、今まではバンダイナムコとしてもその方向性に力を入れていました。

本作の開発においてもそういった案は出ていたのですが、eスポーツシーンであるとか、ガンダムのゲームを遊んだことがない若い人にアピールするなら、もっと直感的かつスピーディな操作性が必要だろうと思ったのです。そのため、他のガンダムゲームにあるような、パイロットのアニメカットインなどの要素もプレイを阻害してしまうような形では入れないようにしています。

――FPSというジャンルの場合、自分が操作する機体が見えないので、キャラクターゲームとして落とし込む難しさもあると思います。本作はどの部分にガンダムゲームらしい要素を入れたのでしょうか。

丸山氏:まず、それぞれのモビルスーツがもっている特徴ですね。ガンダムをまったく知らない人や、新しいメカ物のFPSという所から入ってくれた人が、「ガンダムの世界には、こんなにおもしろい武器やカッコいいモビルスーツがあるんだ」ということを知ってもらうきっかけになってくれたらという狙いから、意図的に特徴が強いモビルスーツを選んでいます。

――人気や知名度よりは、FPSに落とし込んだ時の面白さを重視したチョイスになっていると。

丸山氏:そうですね。対戦中に機体を乗り換えることもできるので、戦況に応じてそれぞれのモビルスーツの特徴を生かした戦いをしていただければと思っています。

原作だと、「ジムよりもサザビーの方が圧倒的に強い」という性能差が設定として存在していて、ゲームによってはコスト制などでバランスを取っているものもありますが、今回はあえてその手法はとっていません。性能の優位性はつけず、メインウェポンを固定するなどの調整で機体毎の差別化を図っています。戦況に応じてチーム間のバランスを考えつつ、機体を切り替えて戦うのもチームシューターの醍醐味だと考えているからです。

というのも、ガンダムを知っている方ならジムがサザビーより弱くても納得していただけると思うのですが、そうではない方は「なんでこんな弱いモビルスーツがいるのか」と感じてしまうと思います。なのでそういった部分は撤廃して、本作からガンダムを知った方がすんなりと入っていける内容を目指しています。

――元となるガンダムを知っていることで発生する、優位性のようなものも少ないのでしょうか。

丸山氏:もちろんモビルスーツの特徴を捉えるという意味では原作の設定を大切にはしているので、「このモビルスーツならこういう動きや武装をもっているよね」と予想できるところは押さえています。ただそれだけではなく、ゲームとしてのバランスや、チームシューターとしての必要な要素を付け足しているので、原作にはないオリジナル要素が増えている部分もあります。

味方を回復することができる機体があるのはその筆頭で、チームシューターとしての面白さを引き出すことを重視した形です。そこに関しては、ガンダムシリーズの魅力をより多くの人に知ってもらうということで、サンライズさんにもご理解いただいています。

――チームシューターというジャンルを選択した理由を教えてください。

丸山氏:現在の6対6の形式になるまでもいろいろな経緯があって、9対9などの人数も試しましたが、1人1人の責任やチームでの連携を味わえる醍醐味を加味すると、6対6が最も適しているという結論に落ち着きました。あとは、編成のバリエーション的なバランスのとりやすさですね。

穂垣氏:本作には、シールドをもっている機体や、飛行能力をもつ機体、単発の高威力射撃をもつ機体、スナイパー系の機体など、様々な個性をもった機体が登場します。FPSゲームでは、機動力が高い機体をスナイパーで狙うことが難しいというバランスが基本になっているのですが、そういったFPSにおける“当たり前”は本作でも踏襲するつもりです。その上で人数が増えすぎると、相手チームの機体を見て相性のいい機体を選ぶ……といったチームとしての戦術がとりにくくなるので、この人数がいいだろうという結論になりました。

――近年では、マルチプレイのシューターはバトルロイヤル系が主流になりつつあります。

丸山氏:ゲームにあまり慣れていなくても運良く生き残れることがあったり、バトロワにはバトロワの良さがある一方で、アイテム運がなかったりすることが理不尽な負けと感じることもあるゲームジャンルだと思います。仲間と連携しながら勝利を目指す喜びや上達を実感していける公平性・競技性といった部分は、チームシューターというジャンルの方が適していると考えました。

ただ、当然ですがプレイヤー全員にプロゲーマーを目指してもらいたいというわけではありません。観戦やカジュアル対戦を楽しむ人達にも、それぞれ面白いと感じて続けてプレイしてもらえるゲームにするというのが、本作の目指すところになります。

FPSの“当たり前”を踏襲しつつガンダムゲームならではの個性を入れていく

――本作ではモビルスーツ同士が戦うことになりますが、ヘッドショットの概念はあるのでしょうか?

穂垣氏:そうですね。「クリティカルヒット」という名称で、ヘッドショットに相当するシステムを導入していて、頭部にヒットするとダメージが上がる仕組みになっています。モビルスーツの設定から考えると、そこはコクピットであるべきなのかもしれませんが、コクピットの位置ってモビルスーツによって違っていて、中には「なんでそんな所に!」と思うような機体もあるんですよね(笑)。それはガンダムをあまり知らない人に遊んでもらう時にネックになると思ったので、FPSユーザーにも分かりやすいよう、頭部で統一した方がいいだろうと。

丸山氏:そこは設定的には「コックピットが該当するのでは?」とか検討した部分ではありますが、やはりFPS・チームシュータージャンルとして「ヘッドショット」は優先すべき要素と考え、サンライズさんにもご理解いただきました。「頭部には精密なパーツがたくさんある」という面もありますし(笑)。まずはFPSとしての基本を踏襲した方が、より多くの方にとって遊びやすくなると考えています。

穂垣氏:先程の話とも繋がりますが、FPSの基本的な“当たり前”を守りつつ、そこにモビルスーツの魅力や個性、両方のいい部分をあわせていくというのが、本作の目指すところでもあります。もっとも、中には頭部が非常に大きかったり、どこまでを頭部とみなすか微妙なモビルスーツもいるという問題も出てくるのですが……。

――確かに。アッガイやゴッグなどが参戦した場合に、どうなるのか気になります。

穂垣氏:そこについては、今はノーコメントとさせてください(笑)。我々としてもきちんと協議した上で、ユーザーの皆さんに納得してもらえるバランスを目指して調整していきます。

――頭部以外の部分に対するダメージはどうなるのでしょうか?

穂垣氏:まず本作では、設定上のモビルスーツのサイズ差をゲーム内に反映させているので、身体が大きかったり、肩が出っ張っていたりという機体も存在します。そういった機体はHPを高く設定することでバランスをとっています。

またFPSでは、頭についで胴体はダメージが高く、手足にいくにつれダメージが下がっていくことが多いです。本作もそれを踏まえた形で、手足の方がよりダメージが少なくなるという仕様になっていて、腕部分などが大きい機体でも、不利にならないように調整しています。

丸山氏:ただ、やはりこのジャンルのゲームを運営していく上では、機体ごとの公平性やバランス調整というのは絶対にやっていかなければならないと思っています。新しい機体が追加されるなどのタイミングで、必要があれば定期的にバランス調整も継続して行っていくことも想定しています。

――映像では、ガンタンクのような人型ではないモビルスーツの姿もありましたが、他の機体と同じように動かせるのでしょうか?

穂垣氏:そうですね。ガンタンクならブーストダッシュ時にキャタピラで動いたり、ちょっと変わった動きはありますが、基本的なアクションはすべての機体で行えるようになっています。ガンタンクやドムトルーパーは、攻撃に爆風があり、ある程度大まかなエイムでもダメージを与えやすくなっているので、とくにFPS初心者の方にオススメしたい機体です。逆にFPSに慣れていて、エイミングが得意な方であれば、ジム・スナイパーIIのような精密なクリティカルヒットを狙う機体を使っていただくのが良いのかなと。

――今の話の中にも出てきた、ブーストシステムについて教えていただけますか。

穂垣氏:ブーストシステムには、ブーストステップとブーストダッシュの2種類のアクションがあります。一つがブーストステップで、これは戦闘中にブーストゲージを消費することで短距離移動を行う回避的なアクションになっており、相手の格闘や狙撃といった攻撃に対して有効です。一発の重みが大きい攻撃を無駄に使わせることができれば、その後の展開が非常に有利になるので、自分と相手の残りのブースト量を逆算した読み合いが発生することもあります。

もう一つのブーストダッシュは、ブーストゲージを消費する移動アクションで、主にリスポーン時に戦闘地点まで素早く移動して、戦闘に復帰する際などに使うことになります。ブーストステップは戦闘中、ブーストダッシュは非戦闘時用のアクションという役割分担になっています。

――ブーストダッシュは、敵との交戦距離に入ったあとは、あまり使わないアクションということですか?

穂垣氏:そうですね。ブーストダッシュの前後にはモーション的な隙もありますし、ブーストダッシュで敵に接近しようとすると、近距離でブーストゲージが減った状態で戦うことになってしまいます。なので、その前に一度ブーストを回復するタイミングをおいた方が戦いやすいと思います。FPSのスプリント(ダッシュ)をイメージしてもらえば分かりやすいかと思いますが、そこにブーストゲージというリソースが関係してくるような形です。

――マップには高さの概念もあるのでしょうか?

穂垣氏:高低差が激しく広いマップもありますし、逆にすごく狭いマップもあります。モビルスーツごとに得意なレンジもかなり異なるので、マップの得意不得意というのも出てくると思います。

例えば、本作のガンダム・バルバトスは、射撃武装を一切持たず、メイスと刀で戦う近接攻撃機体にになっています。ブーストステップ可能な回数も多いので、狭いマップでは性能を十分に発揮できますが、ジム・スナイパーIIが得意とする開けたステージだと思うように戦うことができず、一方的にやられてしまうこともあります。

――そういった状況に直面した場合は、操作するモビルスーツを切り替えるのも選択肢になると思うのですが、戦闘中のモビルスーツの乗り換えに制限はあるのでしょうか?

穂垣氏:基本的に制限はありませんが、味方チーム内で出撃中の機体は選択できないようになっています。ガンダムゲームである以上、好きな機体に乗りたいという方も多いと思うので、同じ機体での出撃も検討はしたのですが、同じ機体をありにしてしまうとチームのバリエーションがほぼ無限に近くなってしまいます。そうなると、ユーザーの皆さんに納得いただけるゲームバランスを維持するのが困難になる恐れがあるので、今のところはチーム内で同じ機体の出撃は行えないという仕様になっています。

――強い機体が話題になると、どうしても皆その機体ばかりを選んで……ということも起こりますよね。

穂垣氏:そうですね、それは必ず起こってしまうと思います。それに加えて、「GUNDAM EVOLUTION」では、チームの中で役割を強制されるようなことを避けたいという狙いがあります。例えばある機体を使った際に、回復や索敵だけに専念しないといけない……という状態にはしたくないなと。

とはいえ、勝つためにはチーム内の役割分担はある程度必要ですし、その人が勝ちたいと思った上での選択であればとても良いことだと思います。そのために本作ではどのモビルスーツを使っても、ある程度ダメージを取れるというバランスで調整を行っています。あくまでも全員がダメージを与えることを基本に、+αとして回復や索敵といった行動をとることもできるイメージです。

あとは特定のモビルスーツがとことん好きという方もいると思うので、どの機体を選んでも味方から不満が出ないようなバランスを目指したいとも思っています。

――高さの概念があるとのことでしたが、上昇や下降については可能なのでしょうか?

穂垣氏:ブーストゲージを消費するホバリングを使用することで、上から下にゆっくりと下降していく動きが可能なのですが、下から上に上昇するという動きは、変形機体など特定のスキルをもつ機体のみが可能になっています。

丸山氏:現在実装されているものだと、アッシマーなどがそうですね。ただ、変形機体も無限に飛び続けられるわけではなく、制約はあります。

穂垣氏:原作の設定的には、非変形時でも空中を飛べるモビルスーツはあるのですが、モビルスーツの性能の差別化の一貫として、空中移動は変形機能をもつ機体だけの特権としています。その分、変形機能をもつ機体については、メイン武器や他のスキルの性能を抑えて調整しています。

――正面での撃ち合いよりは、高所からの索敵や奇襲が得意な役割になっていると。

穂垣氏:そうです。高台に陣取ったスナイパーなどには、地上からではなかなか手が出せないのですが、変形機能をもつ機体であれば、すぐに高台に上がれますし、機動力の面でも優位に戦えるようになっています。

――「鉄血のオルフェンズ」のナノラミネートアーマーであったり、「ガンダムSEED」のフェイズシフト装甲といった設定は、どのような扱いになっているのでしょうか?

穂垣氏:もちろん原作設定をできるだけ反映したいと考えてはいますが、必ずしも全てが設定通りという訳ではありません。例えば「スキル」効果を発動している間のみ、ビームや実弾を防げるようにして、通常時に関しては全体のゲームとしてのバランスを保つために必ずしも設定通りにビーム兵器の無効化するなどはしていないところもあります。その分他要素でバランスを取っていたりします。トータルとしてFPSゲームとして成立しているか、面白くなっているかどうか、というところを重視しています。

Gマニューバはチームの連携や試合の流れを動かすきっかけに

――ゲージを消費して発動させる切り札的なアクションの「Gマニューバ」について、具体的にどのようなものか教えていだだけるでしょうか?

穂垣氏:「Gマニューバ」は、強力な範囲攻撃や味方との連携を前提とした特殊なアクションになっています。分かりやすい例をあげれば、前者はターンエーガンダムの“月光蝶”で、広範囲の敵にダメージを与えられます。後者はドムトルーパーの“スクリーミングニンバス”で、チームの先頭に立ってバリアを展開し、後ろに追従する味方を守りながら前進していく、アニメの作中のような戦法を取ることができます。あとは1対1の戦いで有利になるものなどもあり、ペイルライダーの“HADES”などがそれにあたります。

丸山氏:味方のゲージ量も視認できるので、Gマニューバが複数人使用できるようになったのを確認して攻撃に転じたり、戦況を変えるきっかけになるのではないかと思います。

――Gマニューバのゲージが溜まる条件は何なのでしょうか?

穂垣氏:いろいろあるのですが、一番大きいのは与ダメージですね。時間経過でも多少は溜まっていきますが、ダメージを与える方が圧倒的に効率的です。先程のお話にもあった、どの機体でもダメージを出せる設計にしているのはこのためでもあります。

――そうなると、攻撃が苦手なプレイヤーはGマニューバを発動するのは難しいのでしょうか?

穂垣氏:いえ、モビルスーツの耐久が0になった際には、チームメイトが蘇生を行うことが可能な「中破状態」に入り、さらにダメージを与えることで「大破」へともっていけるのですが、中破状態の敵にダメージを与えてもゲージが溜まるようになっています。初心者の方であっても、1試合に2回程度はゲージが溜まりきるような想定です。

――映像では、戦闘中にポイントのようなものが加算されていたのも確認できたのですが、あれはGマニューバのゲージとは別のものでしょうか?

穂垣氏:そうですね。あれはその戦闘におけるスコアでして、敵を倒すだけではなく、拠点の制圧に貢献したり、味方を回復したりといった行動でも加算され、最終的にはそれらをすべて加味してチーム内のMVPが選出されるような形になっています。

――マップ内には、耐久を回復するアイテムも配置されているようでした。

穂垣氏:リペアパックですね。前の話にも繋がるのですが、本作には明確な回復役が存在していないので、戦っていると必ず体力が削られていきます。そうなると、戦線を維持することが不可能になってしまいますから、チームとして回復ができるユニットが必須にならないよう、マップ内にあるリペアパックを拾って回復ができるようになっています。また、攻撃系のスキルや射撃を一定時間行わなければ、自動で回復が行われるという仕様も実装しています。

――シールドを所持している機体もいるようでしたが、シールドの扱いはどのようになるのでしょうか?

穂垣氏:遠距離攻撃がシールドにあたった場合、攻撃をシールドが防いでくれるようになっています。ただし、後ろや側面から攻撃された場合は、通常通りダメージを受けますし、ガンダム・バルバトスが用いるような格闘系の攻撃は、正面からでもシールドを無視してダメージを与えられるようになっています。

あとは機体にもよりますが、基本的には盾を構えながらの射撃も可能です。その間は精密なエイムを行うモードに切り替わり、移動速度も低下するので、格闘攻撃に弱いといった相性が生まれるようになっています。

――正式サービス開始時の参戦作品を教えてください。

丸山氏:今回のCBTでは「ファーストガンダム」に「Z」、「∀」、「鉄血のオルフェンズ」など様々な作品が参戦していますが、作品単位というよりは個々のモビルスーツとして判断していますね。正式サービス時の機体数は現時点で未定ですが、CBTよりも増やす予定です。

他のガンダムゲームだと、やはり人気の高い主役機から優先的に実装することが多いのですが、持っている武装や動き、形状といった、FPSゲームに落とし込んだ際の面白さを重視して実装するモビルスーツをチョイスしています。

課金要素はゲームバランスに影響を与えないものに

――マッチングについてはどのような形になるのでしょうか?

丸山氏:これについては、まだ様々な検討を行っている段階なのですが、CBT時点では3つのルールのいずれかをランダムでプレイしていただく形を考えています。それ以外については正式なサービスが始まってから告知していければと思うのですが、いわゆるカジュアルマッチ・ランクマッチ的なモードは実装する予定です。

――フレンドと一緒に出撃することもできますか?

穂垣氏:はい、もちろんフレンドとパーティを組んで、同じチームとしてマッチングすることは可能です。ただ、すべてパーティで固めたチームに対して、野良のチームがマッチするとどうしても不利になってしまうので、そこはかなり気をつけてマッチングのロジックを組んでいく予定です。

――味方との意思疎通は、どのようにしてとる想定なのでしょうか?

穂垣氏:まずボイスチャットに関しては、ゲーム内機能としても実装しており、それとは別に、簡易的な情報共有ができるようなシステムも実装しています。味方の耐久値やGマニューバゲージについては、常に表示して確認できるようになっています。

――シングルプレイモードや、Co-opモードを搭載する予定はありますか?

丸山氏:チュートリアル部分などは別ですが、現時点ではありません。やはり一番遊んでいただきたいのはオンライン対戦になるので、その部分に注力しています。

――機体を強化して、レベルを上げていったりする成長要素はあるのでしょうか?

丸山氏:現時点では考えていないです。基本的に全プレイヤーが同じ土俵で戦えるようになっています。

――ガンダムの基本無料の対戦ゲームとしては、「機動戦士ガンダムオンライン」や「機動戦士ガンダム バトルオペレーション2」といったタイトルが現在も運営されています。本作ではどういった差別化を図っているのでしょうか?

丸山氏:触っていただけると分かると思うのですが、操作感やゲーム体験が、かなり別ものになっています。「機動戦士ガンダムオンライン」は大規模対戦なのに対し、本作は6vs6の小規模なチーム戦という違いがありますし、「バトオペ2」がより原作のモビルスーツの重量感を再現しているのに対し、本作はFPSをベースとしたスピーディな操作感やヘッドセットを付けてプレイした際の没入感を重視しています。

原作での性能を反映したコスト制システムも採用していないのも、他のタイトルと大きく異なる部分ですね。その上でそれぞれの機体に特徴を持たせると、バランスを取るのが非常に難しくはなるのですが……。やはりそこを押さえないと、どの機体を選んでもゲーム性があまり変わらないという事態になりかねません。バランスについては、しっかりと時間をかけて調整していきたいと思っていて、今回CBTを実施する目的の一つにもなっています。

――先程名前をあげた2つのタイトルについては、新モビルスーツがガシャで実装され、プレイヤーは課金などでそれを引くというマネタイズが基本となっていたと思うのですが、本作は方向性が違うのでしょうか?

丸山氏:ガシャのようなランダム的な要素については、スキン的なものであったり、ゲームのバランスに影響しないものに留める予定です。個々の料金であったり、それ以外の細かいマネタイズ部分は詳細が決まり次第お知らせできればと思います。

――性能が異なる新モビルスーツが追加された際、課金しなければ使えないということにはならないと考えていいでしょうか?

丸山氏:はい、そう考えていただいて大丈夫です。ただ、先程もお話した通り、本作はバランスの調整にしっかりと時間をかけたいと考えていますので、頻繁に新機体を追加することはあまり想定していません。遊んでいる側としても、頻繁にバランスが変わったり、覚えなければいけないことが増えるのは好ましくないと思いますので、新機体などはほどよいタイミングで追加していければと思っています。

eスポーツへの取り組みを重視した、新しいガンダムゲーム

――本作はeスポーツを強く意識して作られたタイトルだと感じたのですが、ガンダムゲーム全体としても、そうした分野に力を入れていきたいという方向性なのでしょうか?

丸山氏:はい、実際にそこはかなり重視している部分で、日本だけではなく世界中のユーザーにプレイしていただきたいと考えています。これは本作に限った話ではなく、バンダイナムコグループとして力を入れていくという方針です。

――中国や台湾などではガンダム人気が高まりつつありますが、それをさらに広げていくという意味でもFPSというジャンルを選択されたのでしょうか。

丸山氏:今回のCBTは日本国内のPCゲームユーザーのみを対象にしていますが、今後より広いユーザーの方に本作をプレイしていただきたいという気持ちはあります。日本以外でのサービスに関する具体的なことについては、今後決まり次第お知らせしてまいります。

また、これまでの話は、FPSプレイヤーに向けたものが多かったかもしれませんが、ガンダムファンに遊んでいただきたいという想いはもちろん変わっていません。モビルスーツの操作感であったり、従来のガンダムゲームと大きく異なる体験ができますし、原作ファンに喜んでいただけるようなスキンだったり、アイテムも実装していく予定です。また、本作で初めてチームシューターに触れられるという方も多いと思いますので、本作をきっかけにFPSというジャンルの楽しさを知っていただけると嬉しいですね。

――FPSとガンダムはミリタリー的な共通点もありますし、ファン同士の親和性も高そうなイメージがあります。

丸山氏:自分が連続して敵を倒してチームに貢献した時の高揚感、気持ち良さがチームシューターの醍醐味だと自分は考えているのですが、それってガンダムアニメの中のエースパイロットの活躍に通じるものがあると思っていて。最初から、誰もがニュータイプのように活躍するのは難しいかもしれませんが、頑張って上達を目指していけるタイトルになっていると思います。

――FPSは配信での人気も高いジャンルですが、プレイ動画をアップロードしても問題はないのでしょうか?

丸山氏:そうですね、「ガイドライン」に則った上でプレイ動画をアップロードしたり、プレイ画面を配信していただく分には問題ないです。

――最後に、CBTや正式サービス開始を楽しみにしている、ファンの方へメッセージをお願いします。

丸山氏:今回のCBTが皆さんに直接プレイしていただく初めてのタイミングなので、我々としてもどういう反応が得られるか楽しみにしています。是非没入感の高い、スピーディなゲーム体験を楽しんでいただければと思います。

穂垣氏:CBTの段階でも多くの機体を実装しているので、まずは実際にプレイしてそれぞれのモビルスーツの個性や特徴を体験していただければと。その上で、今後のサービスをより良いものにするため、様々なご意見をいただければありがたいです。

――ありがとうございました。

ついに誕生したガンダムヒーローシューター「GUNDAM EVOLUTION」。これまでのガンダムオンラインゲームとは異なり、本格的なFPSゲームとして展開される期待の新作だ。7月17日20時からは本作の魅力や今後の展開を発表する番組配信も実施されるので、こちらもチェックしておこう。

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