実在する物語を守る「司書」として戦うRPG「ガールズ・ブック・メイカー ~君が描く物語~」プレイレポート

EXNOAが、DMM GAMESにて10月19日にサービス開始予定のブラウザゲーム「ガールズ・ブック・メイカー ~君が描く物語~」。本作を一足先にプレイする機会を得たので、そのレポートをお届けする。

司書として物語世界を守る「ガールズ・ブック・メイカー」のその後が描かれる

「ガールズ・ブック・メイカー ~君が描く物語~」は、NEXTON × DMM GAMESの合同ブランド「ユメミル」の処女作にあたるアドベンチャーゲーム「ガールズ・ブック・メイカー」を原作としたRPGだ。

本作の主な舞台となるのは、AVG版「ガールズ・ブック・メイカー」と同様、「大図書館」と呼ばれる異世界。大図書館では、現実世界で生み出された物語を「物語世界」(リブレット)として管理しているが、物語世界を取り込む能力をもつ「虫」に世界を食べられると、現実世界の物語も失われてしまう。それを阻止して物語世界を守るため、主人公(詠斗)は現実世界から「司書」として招かれ、後に「グリモワール事件」と呼ばれる騒動を解決することになる……のがAVG版「ガールズ・ブック・メイカー」のあらすじだ。

「君が描く物語」では、「ガールズ・ブック・メイカー」のその後のエピソードが描かれる。「グリモワール事件」のあと、現実世界に帰還し、編集者として働く主人公が再び司書として大図書館に召喚され、物語世界の新たな脅威であるリジェクテッドに立ち向かっていくことになる。

主人公(ブラウザゲーム版ではデフォルトネームはなくなっているが、AVG版と同一人物)を含め、メインヒロインのテイルや館長のイストリアら、主要登場キャラクターの多くが続投。主人公の先輩司書だった琴葉詩織は、現実世界の作家業が忙しくまだ未登場なものの、「ガールズ・ブック・メイカー」シリーズのファンであれば、共にリブレット内を冒険したキャラクター達ともう一度再会できるのは非常に嬉しいポイントだろう。

一方、主人公(プレイヤー)と並ぶもうひとりの主人公とも言える存在が、本作オリジナルキャラクターとして登場する阿僧祇 読子(ヨミ)。ヨミは主人公の後任として大図書館に召喚された新人秘書であり、グリモワール事件を解決した経験豊富な司書でもある主人公は、先輩としてヨミを導いていくことになる。責任感が強く真面目な性格で、表向きは非常にしっかりしているのだが、真面目過ぎるがために、ときに自分の身を顧みず猪突猛進になってしまったり、恋愛経験が皆無で奥手、妄想を始めると暴走して止まらなくなるなど、なかなかに残念な一面も持ち合わせており、非常に魅力的なキャラクターとなっている。

ヨミはゲーム開始時から入手できる最高レアリティのキャラクターでもあり、バトルにおいても非常に心強いパートナーとなってくれる。ストーリー的にも戦力的にも、自然とヨミへの思い入れは強くなっていくはずだ。

メインストーリーでは、リジェクテッドによって異変が生じた様々なリブレットを巡っていくことになるが、登場するリブレットは、どれも現実に実在するおとぎ話や文学作品をモチーフとしているのが特徴。「走れメロス」や「銀河鉄道の夜」、「オズの魔法使い」など、誰もが知る物語作品の登場人物や作家をモチーフにしたキャラクターが登場するため親しみを持ちやすい。

最初のエピソードでは「走れメロス」のリブレットが舞台となるが、とある出来事がきっかけで走れなくなってしまったメロスが、主人公たちの助けを経てもう一度走り出すようになる、元ネタとなる物語の展開を踏襲したエピソードが描かれるので、元ネタとなる作品の知識があればより楽しめる。様々な本を題材にした作品だけに、それぞれのキャラクターの原典にも自然と興味をもてるような作りになっているのも本作ならではのポイントだ。

キャラクターの配置が勝敗を分ける、戦略性の高いバトルシステム

テキストを読み進める形だったAVG版とは異なり、ジャンルがRPGとなった本作では虫やリジェクテッドたちと戦うバトルも存在する。基本的なゲームの進行は、時間経過で回復するスタミナを消費してクエストをクリアしていく、ブラウザゲームとしてはオーソドックスな作りだが、バトルには個性的なシステムが採用されている。

本作のバトルシステムは、3×6マスのフィールドの中に最大9体のキャラクターを配置して行われる。一度戦闘が始まれば、あとはオートでユニットが攻撃を行ってくれるので、複雑な操作やリアルタイムの判断などは必要なく、手軽にプレイできる。その分、戦闘が開始されるまでのキャラクターの選別と配置にゲーム性が集中しており、レベルが上の相手であっても、適切な配置を行えば難なく勝利することも可能になる。

バトルにおいて非常に重要なのが、キャラクター全員がもっているロールと呼ばれる要素。ロールには、それぞれ物理攻撃と魔法攻撃にそれぞれ長けた「アタッカー」と「キャスター」、物理防御と魔法防御に長けた「ウォリアー」と「パラディン」、味方の支援に特化した「サポーター」の5種類があり、物理防御力の高いウォリアーは物理攻撃を行うアタッカーに滅法強いが、キャスターに攻撃されるとあっさりと倒されてしまったり、相性による影響がかなり大きい。

基本的には、キャラクターは配置されたマスの直線上の先にいる一番手前のユニットから攻撃を行うため、敵の攻撃役にアタッカーが多ければウォリアーを前面、キャスターならパラディンを配置して壁にしながら、その後ろにアタッカーかキャスターを配置して攻撃を行わせる……というのが、もっとも基本的な戦い方。ただし中には、前にいるキャラクターを飛ばして奥にいる対象に直接攻撃を行えるものも存在する。

攻撃力の高いボスがいるラインは防御役の人数を増やしたり、クエストごとに細かく編成を変えて戦うのがポイント。オートでキャラクターを配置してくれるおすすめ編成をベースに、味方の位置やロールを入れ替えるといい。

またすべての味方キャラクターの行動順をプレイヤーが自由に決定できるのも重要なポイント。例えば、敵にアタッカーとキャスターが同じ列にいる場合、こちらはウォリアーとパラディンを両方配置したくなるところだが、一見多いように見える9体という出撃枠も、すべての相性で有利を取ろうと考えると枠が不足しがちになる。そこで行動順を確認し、先手をとって敵のアタッカーかキャスターのどちから片方を落とすようにすれば、防御用のロールの枠を一つ節約することができる。

「いずれかのキャラクターが攻撃を行った場合は、一度敵側に行動の順番が移る」という、ターン制バトルの要素も組み込まれているが、攻撃手段を持たない代わりに、味方への支援を行うサポーターのユニットは、行動を行っても相手に行動順が移らないという唯一無二の特徴をもっている。先手をとって撃破したい敵がいる場合は、サポーターのバフが事前に攻撃役に入るように行動順を調整するといった戦術も重要になってきたりと、理想的な流れを構築するために考える要素は非常に多く、戦略性は高い。シミュレーションRPGにも通じるものがあり、そうしたジャンルを好むプレイヤーには、是非ともプレイしてもらいたいシステムとなっている。

一定ターン数の経過などの条件を満たすことで、強力な効果をもつスペシャルスキルも発動。直前にサポートの支援を入れるなど、発動する順番も考えて行動順を決定したい。

クエストで集めた素材でキャラクターを育成。キャラクターと仲良くなれる親密度の要素も。

なお本作のキャラクターの入手はガチャによって行われるが、すでに所持しているキャラクターを入手した場合は、固有の能力であるスキルレベルが上昇する。スキルレベルが上がっていくと、新たなアビリティが開放され、使い勝手が大きく変わることもある。序盤のうちは、レアリティ最高位の星5キャラクターを重複させるのが難しいことと、本作のバトルでは一度に編成するキャラクターが9体と人数が多めになっていることもあって、星3・4レアリティのキャラクターにも活躍の機会が多いバランスになっていると感じた。

通常のガチャの確率は星5が3%、星4が15%、星3が32%、星2が50%となっていた。

ただし、スキルレベルはガチャでキャラクターを重ねる以外にも、それぞれのレアリティに対応した妖精司書を使用することで上昇させることもできた。妖精司書はガチャでスキルレベルが最大になったキャラクターが重複した際などに入手できる物語の紙片や、所持金との交換が可能になっていたので、1枚入手さえできれば、誰でも最高レアリティのキャラクターも最大までスキルを上げることも可能そうだ。

入手したキャラクターは、クエストクリア時で得られる経験値のほか、曜日ごとの日替わりクエストで入手できる強化素材であるオーブを使用することでもレベルアップしていく。本作のキャラクターには、「パッション」「ピュア」「ロジカル」「カーム」「ミスティック」の5つの属性が割り当てられており、それぞれの属性に対応したオーブでなければ使用できない(全属性に対応した強化素材もある)。今回プレイできた範囲では、属性はバトルへの影響はあまりないようだったが、特定の属性のキャラクターの能力が上昇するクエストも存在していたため、今後イベントに合わせて特定の属性にボーナスが入るような可能性も十分に考えられる。なるべく多くのロール・属性のキャラクターを育成していく必要があるだろう。

最初の段階ではすべてのキャラクターのレベル上限は30となっているが、「進化」を行うことでその上限を突破できるようになる(こちらは強化と異なり、ロールに対応した素材が必要)。進化が最終段階に到達すると新たなキャラクタービジュアルが開放されるので、キャラクターを育てる上でのモチベーションになる。

それぞれのキャラクターには、親密度のパラメータも存在し、親密度が上がると新たなキャラクタークエストやボイスが開放される。

またキャラクターには、様々なボーナスを付与するアクセサリを装備してさらに能力を伸ばすこともできる。アクセサリにもレベルが存在し、レベルが一定数上がるごとにボーナスも強化されていく。アクセサリの強化はお金だけで行えるものの、強化の成否は確率で決まり、レベルが上がるほど成功確率は下がっていく。とくに強化の最終段階までいくと、かなりの確率で強化が失敗するので、お金を無駄にしたくない場合は、アイテムを使って強化の成功確率を上げる必要がある。

通常のクエスト以外にも、時間経過で派遣したキャラクターが報酬を獲得してくれる「遠征」も存在し、遠征の報酬としてアクセサリを獲得することもできた。アクセサリの収集と強化も、今後の攻略に重要になってきそうだ。

今回のプレイではまだ選択できなかったが、「試練の塔」なるクエストの存在も確認。コアなプレイヤー向けのエンドコンテンツのような位置づけとなってくるのかもしれない。

実在の物語を舞台に、誰もが知るキャラクター達が活躍する「ガールズ・ブック・メイカー ~君が描く物語~」。原作ファンはもちろんのこと、実在する物語を冒険する世界観、戦略性の高いバトルとかわいいキャラクター達に興味のある方は、一度プレイされてみてはいかがだろうか。

ガールズ・ブック・メイカーサービス終了

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