神殿騎士団リーヴで大量の経験値が獲得可能!?「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド」について吉田直樹氏にインタビュー

スクウェア・エニックスが2015年6月23日発売予定の「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド」。ここではプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏にインタビューを行ったので、その内容をお届けする。

「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド(以下、蒼天のイシュガルド)」は「ファイナルファンタジーXIV」の拡張パッケージ。「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア(以下、新生エオルゼア)」がリムサ・ロミンサ、ウルダハ、グリダニアの話を中心に展開していたが、「蒼天のイシュガルド」ではタイトルの通り、エオルゼアのクルザス地方にある国イシュガルドのストーリーがメインとなって展開される。

そのほかにもレベル上限の開放や新ジョブの追加などさまざまなコンテンツが一気に追加されることになる。ここではそんな「蒼天のイシュガルド」について、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏にインタビューを行うことができたのでその内容をお届けしよう。

イシュガルド建国神話の真相が明かされるストーリー

――「蒼天のイシュガルド」のストーリーの見所を教えてください。

プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏
プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏

吉田氏:まずはなんといってもボリュームですね。RPGに慣れている方だと「中盤ぐらいかな?」というのが感覚でわかると思いますが、「蒼天のイシュガルド」ではストーリーが二転三転するので、「いつ終わるの?」と感じていただけるのではないかと……。

ストーリーはクルザス地方に住む人とドラゴン族が1000年にわたり戦っている竜詩戦争が主軸になって展開されていきます。竜詩戦争がなぜ起こったのかが、人側とドラゴン族側の視点で語られ、それにあわせてイシュガルド建国神話の真相が光の戦士たちの介入で判明することになります。

それ以外にもパッチ2.55で起きてしまったウルダハの事件が誰の思惑で起こったのか、未だに解決することがない蛮神問題、「新生エオルゼア」のメインのストーリー以来なりを潜めていたガレマール帝国がどう動くのかなど、この4つが複雑に絡み合っていきます。

――「蒼天のイシュガルド」のプレイ時間はかなり長いとお聞きしましたが、総プレイ時間はどのぐらいになるのでしょうか?

吉田氏:メインストーリーをクリアするだけでも50時間以上はあると思います。「新生エオルゼア」で蒔いた伏線を回収していきますし、ボイスの量も比べ物にならないほど増えています。開発チームが渾身の力で作っていますので、イベントやテキストはスキップせずに、ぜひ見て頂きたいです。

――レベル53前後で闘神ラーヴァナとの戦闘があるとのことですが、新蛮族の「グナース族」と出会うのは意外と早いのでしょうか?

吉田氏:「新生エオルゼア」でアルテマウェポンを倒すまでの間に蛮神問題があったように、「蒼天のイシュガルド」でもメインストーリーの中に絡んでくるので、先に登場するのが闘神ラーヴァナになります。当然その話のなかで、新蛮族の「グナース族」と出会うことになります。

――新蛮族「グナース族」はメディアへの露出が少なかったと思いますが理由はあるのでしょうか?

吉田氏:昆虫をモチーフにしている種族なので、見た目的に気持ちのいいものではありませんし、僕はあまり昆虫が好きじゃないので……(笑)。「ファイナルファンタジーXIV」は女性プレイヤーも多いのであまりグナースの見た目に積極的ではなく……。

――三度笠をかぶっているようでかっこいいイメージだったのですが……。

吉田氏:「グナース族」の動きを見たらかっこいいとは言えなくなると思いますよ(笑)。移動中のSEもリアルですから……。

――「グナース族」はどこに住んでいるのでしょうか?

吉田氏:アバラシア雲海に生息している「バヌバヌ族」とは別方向にあるドラヴァニアに住んでいます。

――「バヌバヌ族」は鳥の巣のような家がありましたが、「グナース族」の家はどんな形をしているのでしょうか?

吉田氏:昆虫なので、地上に蟻塚が出ているような感じですね。

――蛮族デイリークエストはどのレベル帯からできるものなのでしょうか?

吉田氏:蛮族デイリークエストは、デイリーでコツコツ遊ぶものなので、今実装してしまうと焦ってしまう方もでてきます。ですので新たな蛮族デイリークエストは、パッチ3.1からを予定しています。サブジョブのレベル上げに使って欲しいと思っています。

新たに神殿騎士団リーヴが登場!

――暗黒騎士、機工士、占星術師はどのジョブと共通の防具が装備できますか?

吉田氏:基本的には同一ロールで装備できるものは、装備可能です。例えば暗黒騎士ならナイトと戦士用のものが装備できます。

――「大迷宮バハムート :真成編」に新ジョブの武器はドロップしますか?

吉田氏:はい。蛮神武器と大迷宮バハムート:邂逅編、侵攻編、真成編には新ジョブの武器が用意してあります。真成編にはアイテムレベル135のバハムート武器がありますね。無理に揃えるというよりも、一段落したら腕試し的に取りに行くというイメージで用意しています。

――「大迷宮バハムート :真成編」の武器はミラージュプリズム用と考えて問題ないということでしょうか?

吉田氏:「蒼天のイシュガルド」ではアイテムレベルの上限がかなり高くなります。現在公開されているアイテムレベル170の夜叉装備は、パッチ2.1でいうところの哲学装備だと考えてもらえればと思います。パッチ2.1では哲学装備と神話装備だけで終わりでしたが、パッチ3.0では、そこから法典装備を強化したもの、アレキサンダーノーマル装備、禁書装備、アレキサンダー零式装備と続きます。

アイテムレベル170の夜叉装備は通過点どころか、レベル60になってから最初に目指す装備と思って頂いて問題ないと思います。ですので、先ほどご紹介した武器などは、ミラージュプリズム用に近いですね。

――AFII装備の取得方法はジョブクエストなのでしょうか?

吉田氏:ジョブクエストではないです。

――「アラガントームストーン:禁書」を集めて取得でしょうか?

吉田氏:そうですね。その辺りを想像して頂ければと思います。

――「機工城アレキサンダー」ノーマルと「機工城アレキサンダー:零式」の装備は見た目が同じなのでしょうか?

吉田氏:デザインは一緒ですが、アイテムレベルやステータスが違います。零式の装備は色も変えることができます。

――「蒼天のイシュガルド」に入るときにはアイテムレベル110からという話を聞きましたが……。

吉田氏:はい。「蒼天のイシュガルド」へ突入する際の下限アイテムレベルは110でバランスがとられています。今回のタイミングで、パッチ2.55までのメインストーリーで入手できるEXPとアイテムリワードの調整を行い、1つ目のクラスならF.A.T.Eなどをしなくてもレベル50になるようにしています。

また、パッチ2.55のストーリー終了時に、平均アイテムレベルが110になっているように報酬を再配置しました。そのままイシュガルドに行っていただき、ダンジョンなどで装備を取得していけば、さらにアイテムレベルが上がっていきます。

新規の方は「アラガントームストーン:詩学」などは、無理に集めなくても良いと思います。

――「最終決戦 魔導城プラエトリウム」が終わる時点でのアイテムレベルはいくつになるのでしょうか?

吉田氏:ジョブクエスト側に報酬を設定しましたので、装備がアイテムレベル90になり、その後クエストでアクセサリなどが順次手に入っていくイメージになっています。

――レベル50~60までのギルドリーヴはありますか?

吉田氏:イシュガルドでレベル50から受けられる神殿騎士団リーヴというものがあります。

――今までは酒場で受けていましたが、イシュガルドでも同じなのでしょうか?

吉田氏:戦争中なのでそれほどオシャレな場所ではないですね(笑)。野ざらしの場所にカウンターが置かれているのを想像して頂ければと思います。

リーヴ行使券の量が多すぎて消費しきれないという人も多かったので、今回はまとめて複数枚消費してEXPボーナスが高いリーヴを受けられるようにしています。

――クラフターやギャザラーのリーヴもあるのでしょうか?

吉田氏:当然、クラフターやギャザラーのリーヴも用意されています。

――レベルを上げるときの方法はメインストーリーを進めながらリーヴをするのがいいのでしょうか?

吉田氏:1ジョブ目はメインストーリーを追いかけつつ、足りない分をダンジョン、リーヴ、F.A.T.E、それにマップの解放などで補う形です。また、探索手帳でEXPがもらえるのでそちらもやって頂ければと思います。

――聞いている限りでは簡単にレベルが上がりそうなのですが……。

吉田氏:レベル50からレベル60にするには、レベル1からレベル50にするのと同じ経験値が必要になるので、それほど簡単には上がらないかもしれませんね(笑)。

――アイテムレベル170の夜叉装備や武器は和風系の名前が多いですが、理由はあるのでしょうか?

吉田氏:レベル50以降はレベル2刻みで新装備が増えていくので、デザインのバリエーションがかなりあります。騎士風、神官風、蛮族風など多様なタイプがあり、その一環としてアイテムレベル170のところに和風装備を入っているだけです。

「アラガントームストーン:法典」はレベル60から入手可能に

――エーテリアルホイールは新しいものが実装されるのでしょうか?

吉田氏:新しいホイールは、すべてフリーカンパニークラフトでしか製作できないようになっています。その代わりにフリーカンパニークラフトで作ったエーテリアルホイールでしか効果を発揮しない強力なものが、多く用意されています。フリーカンパニー全体で効率を上げたいのであればすぐに作って、ホイールスタンドに置いたほうがいいと思います。

――フリーカンパニークラフトでは3.0からすぐに飛空挺を製作できると聞きましたが、飛空艇を作ると何が使えるようになるのでしょうか?

吉田氏:フリーカンパニークラフトのエアシップクラフトで飛空艇を作ることができます。そこからエアシップボイジャーという空島を魔法人形に探索させる遊びができます。魔法人形の探索ルートをフリーカンパニーで決めてから、燃料が多い飛空艇を作るのか、動きが早い飛空艇を作るのかを話し合うことになります。

このエアシップボイジャーという遊びは、パッチ3.Xシリーズでアップデートされていき、いずれはプレイヤーたちが自分たちの飛空艇に乗り込み、その空島を直接探査していく遊びに発展します。

――飛空艇にあったステータスはそういうことでしたか……。

吉田氏:飛空艇のランクを上げないと、良い飛空艇パーツが装着できず、それらが揃わないと空島の奥地まで探索することができません。飛空艇のランクを上げ、パーツを作り、パーツの組み合わせによって船体の能力を作り、さまざまな場所を探索していくことになります。

――新しく作成できる家具は追加されますか?

吉田氏:今回はイシュガルドの家具をはじめ、和風系のものも多く追加しています。確かすきやきセットがあったような……。

――ずいぶんマイナーなものを実装しますね(笑)。

吉田氏:海外の方たちに日本の食卓を表現すると、すきやきセットがわかりやすいらしく(笑)。やはり日本のゲームというだけのことはあって、海外の方たちからも和風系のものを増やして欲しいとよく言われます。

――クラフトレシピが増えているということでしたが、取得条件のようなものはあるのでしょうか?

吉田氏:普通にレベルが上がると開放されるレシピ、毎日コツコツ溜めていくクラフタースクリップで交換できるレシピ、マイスターになることで開放されるレシピなど、さまざまな方法でクラフターのレシピは覚えることができます。

――レベルが上がると開放されるレシピは、レベル50で装備できる各クラフターのAF装備で製作することができますか?

吉田氏:装備の状況にもよると思いますが、あまり高い性能を要求しすぎないようにしたつもりです。あとは、先行する高レベルのクラフターが作ったクラフター装備を着たほうが、後発の皆さんは楽かもしれませんね。

――装備のデザインは今回どのぐらい増えるのでしょうか?

吉田氏:(指折り数えて)クラフターなども含め、約16系統ぐらいでしょうか。

――クラフタークエストはレベルいくつで発生するものなのでしょうか?

吉田氏:クラフタークエストはレベル52/54/56/58/60で受けることができます。

――クラフタークエストでアクションを習得できるでしょうか?

吉田氏:クラフタークエストはアクションを覚えられるものもありますが、装備品をもらって終わりというものもあります。

――レベル60になったところでマイスターにするという流れなのでしょうか?

吉田氏:マイスターはレベル55からはじまります。しかし、クラスレベル60までは、マイスターにならなくても上げることが可能です。マイスターというのは、簡単に付け替えることができないジョブストーンだと思って頂けるとわかりやすいかも知れません。3個までは同時に身に着けられます。

――マイスターになれるクラフターは交換可能なんですね。

吉田氏:最大3つのクラフターをマイスターにすることができ、マイスターを取り消すことも可能です。しかし、マイスターを取り消したいときには、かなりのコストが掛かりますので、その点はご承知おきください。

――リテイナーベンチャーで取得できるアイテムは変わりますか?

吉田氏:リテイナーベンチャーもレベル60までのアイテムが獲得できるようになります。でも、ほりだしもの依頼を大幅に増やしていくのはこれからなので、あまりリテイナーに負担をかけませんように……。

――イシュガルドに行かずにリテイナーに材料を取りにいかせることもできるんですね(笑)。

吉田氏:ああ、しかし皆さんお忘れかもしれませんが、リテイナーのレベル上限はプレイヤー依存なので、ご主人様のレベル上げをしないと、イシュガルド材料は持ってきてくれないと思います(笑)。

――プレイヤー依存なのをすっかり忘れていました……。

吉田氏:レベル50がレベルキャップという生活が長かったので、イメージのズレはありますね。新しい「アラガントームストーン:法典」も、レベル60になってからでないと入手できないので、しばらくはストーンのことはお忘れください。

――最後にプレイヤーのみなさんに一言お願い致します。

吉田氏:コストやタスクについてうるさく言う僕なのですが、約5年越しの拡張パッケージということもあって新作RPG1本以上のボリュームとなりました。この規模の拡張は今後あまりやりたくはない……というのが開発一同、今の本音です(笑)

発売から「機工城アレキサンダー」ノーマルは2週間後、「機工城アレキサンダー」零式と「アラガントームストーン:禁書」は4週間後に実装しますので、「新生エオルゼア」がはじまったときのように、まずは自由に遊んで頂きたいと思います!

――ありがとうございました。

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