プロデューサーは萌え美少女を愛する元軍人のミリタリーマニアだった!「ブラウザMC☆あくしず」プロデューサー 洪 仁均氏にインタビュー

スペシャル

マーベラスAQLが提供するブラウザゲーム「ブラウザMC☆あくしず」が2014年4月に2周年を迎えた。プロデューサーを務める洪 仁均氏に本作の2年間を振り返ってもらうとともに、今後のアップデートについて聞いた。

「ブラウザMC☆あくしず」は、歴史に登場する兵器を美少女に擬人化したキャラクターが多数登場するブラウザシミュレーションゲームだ。プレイヤーは指揮官となり美少女兵器たちを率いて陸・海・空の同時演習に参加。4ヶ月という期間のなかで世界征服を目指すことになる。

2014年4月に本作が2周年を迎えたことを受けて、プロデューサー 洪 仁均氏にインタビューする機会を得た。サービス開始当初のエピソードや今後のアップデート情報までを聞くことができたのでお届けする。

プロデューサーについて

――自己紹介をお願いします。

「ブラウザMC☆あくしず」プロデューサー 洪 仁均氏
「ブラウザMC☆あくしず」プロデューサー 洪 仁均氏

洪氏:韓国では2000年代前半からMMORPGのプロデュースをしており、ゲーム業界の本場である日本でゲームを作りたいと思い2008年に来日しました。日本ではカジュアルゲームを担当しており、現在は「ブラウザMC☆あくしず」のプロデューサーをしています。兵役のある韓国では、26ヶ月間軍隊に所属し、戦線近くの歩兵部隊で作戦係をしていました。

もともと中学生の頃から日本のゲームやアニメが好きで、日本語で書かれたゲームやアニメの雑誌を読みながら日本語を勉強しました。最初に遊んだゲームは「ドラゴンクエスト3」で、全てひらがなで書かれていたので勉強に最適でしたね。

――軍人経験は本作にどのように活かされていますか?

洪氏:作戦係をしたときに、軍事作戦に関わるいろんな本を読んだり、勉強することができたので、現代戦のさまざまな知識を得ることができました。韓国と北朝鮮はアメリカ軍と旧ソ連軍の兵器をベースにしており、その知識は今でもとても役に立っています。

――好きな兵器や武器は何ですか?

洪氏:現代戦であれば「F-16」が好きです。日本でも人気だったフライトシューティングゲームに登場していた機体で、よく使っていました。

第二次世界大戦であれば「VI号戦車ティーガー」ですね。ミリタリー好きな方にはお馴染みの戦車ですが、とにかくフォルムがかっこいい。砲塔のフォルムの部分がいいですね。特にアメリカの戦車がそうですが、あまりかっこよくないんですよ。丸くて砲塔が高くて…。「ティーガー」は若干低くて88mm長砲身砲とのバランスが一番かっこいいと思います。

性能面でも高い火力の代わりに機動力が低いんです。長距離移動は列車で行わなければならないし、ちょっとした段差でも通れなかったり癖がある。当時のアメリカの戦車は量産型のイメージがあるんですが、ドイツは独特な戦車をたくさん作っている点がいいですね。

あとは、かなり個人的な趣味ですが「V2ロケット」も好きです。作られた目的とかはともかく「ドイツの科学は世界一チィィィィ!!!」という集大成なイメージがしますね。

――どんなアニメやゲームが好きですか?

洪氏:アニメは、ほぼ全ての深夜アニメを見るくらい好きです。ここ数年の作品では「Fate/Zero」が好きです。主人公が大人で、大人向けのFateの世界観をうまく表現していると感じました。

ゲームでは、「アドバンスド大戦略」シリーズが好きです。初めてプレイしたのが中学3年生の時でしたが、その後のセガサターン版「ワールドアドバンスド大戦略 ~鋼鉄の戦風~」とかPC版「アドバンスド大戦略 98」「アドバンスド大戦略IV」なども全てプレイしました。そのなかでも初代のメガドライブ版がお気に入りです。特に東部戦線にはいってから、ソ連軍のターンになると30分は軽く過ぎるのが印象的でした(笑)。あと、アメリカ軍とイギリス軍が圧倒的な生産をしてくる点もおもしろかったですね。

「ブラウザMC☆あくしず」について

――「ブラウザMC☆あくしず」について教えて下さい。

洪氏:ミリタリー兵器を擬人化した美少女をなでなでする…ではなく、内政で司令部を強化して好きなキャラクターを育て同じ同盟の仲間と戦場を攻略するゲームです。基本システムは「ブラウザ三国志」をベースに現代戦にあわせたシステムを追加した上で、ゲームバランスを調整してサービスを提供しています。

――原作となった雑誌「MC☆あくしず」とは?

洪氏:もともとは「ミリタリー・クラシックス」という雑誌が出版されていたのですが、2006年に美少女の要素を追加していた雑誌「MC☆あくしず」が創刊されました。中身は本物のミリタリーなんですが、軍事と萌えを基本テーマとして多くの兵器を擬人化したり、有名な戦場や事件を独自の目線で説明したりする紳士のための軍事雑誌です。

どのような部隊がどのように戦い、どのような結果になったのかという作戦も好きだったのですが、それを文字だけで説明するのではなく、マンガやイラストを使ってわかりやすく説明するコーナーなどもあり、幅広い読者の方に受け入れられています。

私は中学生の頃から軍事兵器や歴史にものすごく興味があり、さまざまな本を読んできましたが、それでもかなり難しく、理解するための勉強が必要でした。本誌では、美少女イラストを使ってわかりやすく解説してくれるので、初心者にもおすすめですね。

――韓国でも軍事書を読んでいたのですか?

洪氏:軍事と歴史がとても好きなので、読んでましたね。同じ歴史であっても、書く人によって違うので勉強になりましたね。

――雑誌「MC☆あくしず」をはじめて読んだときはいかがでしたか?

洪氏:現実の戦争は悲しいものなので、苦手な人には、こういうアプローチで歴史や軍事を伝える方法もあるんだなと、衝撃を受けました。

――「MC☆あくしず」をオンラインゲーム化したきっかけは?

洪氏:そうですね。私も自称ミリタリーマニアですが、やっぱり入口が広くないんですよね。そういう点で、“ミリタリー+美少女”というのはかなり層を広げられるいいテーマだと思い、無料でもプレイができるブラウザゲームとして開発を考えました。

――入社されてすぐに本作を企画されたのですか?

洪氏:入社初日に上司から「有名なアニメ関連のタイトル」と「美少女の萌え系タイトル」、どちらを担当したいかの質問に「美少女です!キリッ」と即答しました(笑)。そのあとゲームの説明をされ、はじめて軍事物だと知りました。上司は、前者を選ぶと思っていたみたいですが(笑)。ミリタリーマニアである私にとっては、人生を良い方向に導いてくれる運命的な出会いでしたね。

私が入社した時にはすでに開発が始まっており、私はサービスまでの開発管理とサービススタート後の運営プロモーション関係などの業務を行いました。最初は、美少女ものということで油断していたのですが、ゲームシステムを知るうちに本格的な内容であることがわかって、改めてミリタリーの勉強をし直しました。

――イカロス出版とはどのようなやり取りをしているのですか?

洪氏:年に数回は打ち合わせをしており、今後の展開などを相談しています。基本は私がパラメータや固有名詞などの案を提案して、イカロス出版さんに監修してもらいながら進めています。ゲームのオリジナルイラストなども私から擬人化案を出してイカロス出版さんからアドバイスをもらっています。ボイスのキャスティングもイカロス出版さんと話し合いながら、一番イメージにあう声優さんを選んでいます。

――本作の開発で苦労した点は?

洪氏:リリース初期が一番大変でしたね。最初は私ひとりで企画を担当しており、しかも初期のパラメータがかなり雑だったため、お客様から多くのご意見を頂きました。移動速度の遅い「ティーガー」を、レアリティが高いという理由だけで移動速度を早くしていたのですが、多くのお客様から指摘をいただきました。その後、私なりに設定を全て見直し、イカロス出版さんと全体的な方向性と今後のルールなどを決定し、新たなゲームとして生まれ変わりました。

――本作でこだわった点を教えて下さい。

洪氏:ミリタリーの基本を崩さないゲーム設定やイラストにこだわっています。毎月オリジナルキャラクターを作るのですが、その時も兵器のスペックや戦歴を考慮しながら、女の子の性格や体型、服装などを決定しています。

その中でも空母「信濃」は悲劇的なストーリーもあって思い出深いですね。実は本作に関わるまで「信濃」のことを知らなかったんです。ゲーム用のイラストを作る際に「信濃」の歴史を調べ、とても好きなキャラクターになりました。日本の艦船は「大和」をはじめ、「長門」「武蔵」「赤城」「雪風」「霧島」などが有名ですが、「信濃」はまさに悲劇のヒロインそのものなんですよ。私自身が悲劇のヒロインがとても好きなんです(笑)。

本誌では「巻田佳春」先生のイラストですが、ゲームでは新たに「あいざわひろし」先生に描いてもらいました。どちらも悲劇のヒロインのイメージがうまく表現できていると思います。お客様からの評判もとても良く、「この娘に会うためには何でもする」という方もいらっしゃいましたね。

イラスト:巻田佳春 イラスト:あいざわひろし

――サービス開始2周年を迎えていかがですか?

洪氏:本作を楽しんでいただいているお客様に感謝しています。私が日本のゲーム業界に入って、サービス開始当初から担当しているタイトルなので感無量です。

――サービスをしていて手応えを感じるのはどんな時ですか?

洪氏:やはりイベントでお客様の反応が得られた時ですね。中でもキャラクターに自分が持っているカードをあげて女の子を成長させる「美少女成長イベント」はお客様から大きな反響があり、手応えを感じています。

――本作の運営で心がけていることは?

洪氏:お客様のご意見は毎日報告を受けていまして、全てチェックしています。厳しいお言葉をいただくこともありますが、それぞれ対応案を考えたり、アップデートで対応できないかなどを判断しています。

――プレイヤーにどのような点を楽しんでもらいたいですか?

洪氏:萌えがテーマなので、いろんなキャラクターを愛でて楽しんでもらいたいですね。さまざまなイベントを開催していますが、やはり重要なのは「愛」だと思いますので、是非お気に入りの子をみつけて成長させて下さい。

「ブラウザMC☆あくしず」の今後について

――今後のアップデートについて教えてください。

開発中のイラストを先行公開!
開発中のイラストを先行公開!

洪氏:美少女アニメでよくある温泉回やプール回のようなイベントの準備を進めており、夏頃には実施できそうです。あるアイテムを集めると露天風呂に近づいていき、露天風呂にたどり着くとランダムで女の子のイラストが現れるというもので、入浴シーンなどもありますよ(笑)。

また、歴史上の戦場でNPCと擬似対戦をするモードを実装したいと、開発当初から考えています。「バトル・オブ・ブリテン」といった有名な戦いのストーリーを追体験しながら楽しめるものでで、年内に実現できたらいいですね。

その他、6月はイベント「ジューン・ブライド」を実施します。イラストのラインナップも増やしているので、是非「俺の嫁」を手に入れて下さい。その頃に新サーバーの追加も考えているので、新規の方も期待していて下さい。

温泉イベントで使用予定のキャラクター画像。本記事のみの先行公開

――最後に読者にメッセージを下さい。

洪氏:おかげさまで2周年を迎えることができ、3年目に入りました。熱いご声援、本当にありがとうございます。まだ、未熟な部分も多いかと思いますが、私自身もミリタリーマニアであり、萌え美少女マニアとしてお客様とともに、もっと多くの人々が楽しくプレイできるゲームにしていきたいと思っています。お客様と近い立場でゲームを盛り上げていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

――ありがとうございました。

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