Catch The Sky いわゆる「オンラインゲーム」の範疇に入るかは疑問

　まず、このゲームは「WTRPG」というジャンルになっているが、これは以前（オフライン時代）に同社がやっていた「MTRPG」（他社で言う「ネットゲーム」「PBM」「メイルゲーム」などとほぼ同義）の流れを汲むいわゆる「PBW（Play By Web）」であって、他の大多数の「オンラインゲーム」とは大きく異なるジャンルのものである。
　遊び方の細かい手順などについては公式サイトに譲るが、他の大多数のゲームと比べて明らかに「人を選ぶ」方であり（その分好きな人にとってはたまらないものと思われるが）、また十二分に楽しもうと思えば相応の時間を必要とするタイプのゲームでもある（もちろん時間がなければないなりに楽しむ方法はある）。

　一応キャラクター登録や掲示板・チャットなどの利用は無料なので「基本料無料」と言えなくはないものの、「課金アイテム」の存在に加え、いわゆる「シナリオ」に参加するたびに参加料金がかかるため、実際には「アイテム課金＋従量課金」といった風情になっているため、「ゲームとして」楽しもうと思えば他の月額課金のゲームと同等以上の費用がかかることは覚悟する必要がある。
　また、ゲームの性格上グラフィックやサウンドについても評価しづらいのだが、「自分のキャラクターのイラストを描いてもらえる」という連動サービスが（もちろん有料だが）存在するため、「自由度の高さ」という意味では最高に近い水準に位置すると言えないこともないかもしれない。

　……と、ゲーム自体を総合的に評価するなら「あらゆる面でクセが強いが、楽しめる人にとってはかなり楽しめる」といったところなのだが、最後にただ一つ言っておかなければならないのは、このゲームの運営会社にはあまり多くは望めない、と言うことである。
　より一般的な意味で言うところのオンラインゲーム、つまりMMOなどの分野ではガンホーの運営は最悪の部類に入ると言われているし、また実際私もそれを否定するつもりもないが、この会社の運営の質は正直そのガンホーなどと比べても大差ない、と言わざるを得ない（事実、これの前に行われていたゲームの終盤などは酷いものだった）。

　こういったシステムのゲームに興味がある人で、「xxxにはもう慣れている」という人であれば、興味本位で試してみるのもいいかとは思うが、積極的にオススメすることは私にはできない。