自作マップでプレイヤー同士の対戦も!?「スタジオモード」が世界初公開となった「CSOJC 2016 Season4 オフライン決勝大会」レポート

ネクソンは、同社が運営するオンラインFPS「カウンターストライクオンライン」の公式大会「CSOJC 2016 Season4 オフライン決勝大会」を、12月23日に東京・e-sports SQUARE AKIHABARAにて開催した。

「Counter-Strike Online Japan Championship(CSOJC) 2016 Season4」は、オンラインFPS「カウンターストライクオンライン」(以下、CSO)における公式大会。今回開催されたのは、オンラインで行われていた予選を勝ち抜いた3チームによるオフライン決勝トーナメントで、優勝者には賞金20万円(準優勝は10万円、3位は5万円)の他、武器をはじめとするゲーム内アイテムが授与されることになる。

左から、実況を務めるOooDA氏、解説のNoppo氏。Noppo氏は「CSO」の有名プレイヤーでもある。
ゲーム内アイテムやオリジナル「CSO」グッズを獲得できるじゃんけん大会も実施された。

強豪ひしめく決勝トーナメントでは、一進一退のシーソーゲームが繰り広げられる

本大会のレギュレーションは、「CSO」を代表するルールである爆弾解除。対戦する2チームは、テロリストとカウンターテロリストにそれぞれ分かれ、特定のポイントに爆弾を設置して爆破させるか、相手チームを全滅させることでそのラウンドの勝利となり、16ラウンドを先取したチームが勝利となる。(決勝戦はそれにもう1試合分を加えた2本分のセットを先取したチームの勝利)

テロリストとカウンターテロリストという立場は、半分のラウンドが経過した時点で交代となるが、マップごとにそれぞれの立場で有利不利があるため、試合前に行われた先攻後攻を決めるじゃんけんや、マップの選択も勝敗に影響する重要な要素となっていた。

先に行われたのは、ルーザーズブラケット(敗者復活枠)を勝ち抜いてきた「dazzlin」と「Twice」の2チームの戦い。Hoopa選手が3対1の状況でトリプルキルを決め逆転勝利を決めつつ、「dazzlin」の連勝もすぐに食い止め、「Twice」チームが序盤のペースを握る。

ところが、「dazzlin」はゲームが進むにつれ尻上がりで調子を上げていき、連勝につぐ連勝で瞬く間にポイントで大きく突き放した状況に。終盤には「Twice」も意地を見せるも中盤で突き放された差が響き追撃及ばず、「dazzlin」が勝利を収め、決勝進出を決める。

そして本大会の頂点を決することになる「dazzlin」と「BountyHunter」の対戦カードは、これまでの大会でも幾度となく決勝戦でぶつかってきた因縁の間柄。世界大会の出場者を中心に構成された日本最強のクランといっても過言でもない「BountyHunter」を、これまであと一歩の所まで追い詰めるも届かなかった「dazzlin」のリベンジが成功するかも、注目のポイントとなっていた。

そんな「dazzlin」と「BountyHunter」の第1試合は、それぞれが一歩も譲り合わない互角の攻防に。序盤、「Twice」を破って波に乗る「dazzlin」が連勝を重ねてリードを広げるかと思えば、すぐさま「BountyHunter」もそれに対応。最終的には9-6という「BountyHunter」有利な状況で前半を折り返すも、今度は「dazzlin」が猛追撃をスタートさせ、時には定石であるグレネードを投げず、「BountyHunter」が迎撃の体制を整えるよりも先にラッシュを仕掛けるという完全に不意をついた積極的な攻勢により、ついに9-9の同点にまで追いつくことに成功する。

しかし、ここで会場を何度も沸かせることになったのが、「BountyHunter」のNETHydra選手。NETHydra選手は、まるで相手がそこにいることを分かっていたかのような壁抜きで鮮やかなキルを連発しながら、3on1の絶体絶命の状況からのトリプルキルでの逆転勝利、1ラウンドに4キルを達成するなど最終的に1ラウンドで27キルを重ねるという神懸かった活躍を見せ、チームを盛り立てる。これにより完全にペースを掴んだ「BountyHunter」は、1試合目を先取する。

続く第2試合では、「dazzlin」のManaphy選手がトリプルキルなどで開幕してすぐ10キルを達成するなど好調で、まず「dazzlin」が6ポイントのリードを広げる。しかしこの間、ラウンドは落としつつも着実に所持金を貯め、反撃の機会を伺っていた「BountyHunter」が一気にその牙を剥き、ほぼ付け入る隙を与えない連勝につぐ連勝を重ね、14対8という大差で、その勝利を間近まで引き寄せる。

これで誰もが勝負あったかと思いきや、ここから「dazzlin」がその勝利への執念を晴らすかのように、1本、また1本とラウンドを取り返していき、なんと14-14という同点にまでもつれ込むことに。延長戦も視野へと入り始めた中、ここにきて「BountyHunter」がギリギリのところで1本を奪う。これでようやく力みもとれたのか、続く最終ラウンドにも勝利し、最終的には16-14という僅差の激闘を制する形で「CSOJC 2016 Season4」の頂点へと立った。

薄氷の勝利となった「BountyHunter」だが、表彰式ではリーダーのbarusa選手が「楽勝でした」と冗談めかしたコメントで会場の笑いを誘っていた。

ユーザーが自由にマップを作成できる「スタジオモード」の存在が明らかに!

アップデート情報のコーナーでは、ネクソンコリアから「CSO」担当プロジェクトマネージャーであるリ・ジヒョン氏と、開発ディレクターであるアン・ピョンウク氏らが登壇。「CSO」に関する最新アップデート情報が発表された。

まず2017年冬のアップデートで実装を予定しているものとして紹介されたのが、「CSO ALL-STAR」。これまでの「CSO」の様々なモードに登場したキャラクター達が集合し、従来よりもユニークかつカジュアルな対戦が楽しめるようになる。

プレイヤー同士が共闘してNPCと戦うPvEコンテンツでは、ゾンビシナリオのシーズン6-3の実装と、それに登場する新たなボスエネミーとなる、巨大なカニのような姿のスケッチ画像が公開された。それに合わせて、新たな大型火器も追加されるという。

さらに2017年の新年明けに行われるという大型プロモーションイベントに登場する、2017年初の新たな「超越武器」のシルエットも明らかに。過去の人気武器をSFというコンセプトの元にリニューアルしたアップグレード版になるとのことで、正式名称や詳細は明かされなかったが、ゾンビの群れと戦う際に力を発揮する、新たなギミックも搭載されているようだ。

その後には、開発チームが長期的なプロジェクトとして取り組んでいる、2017年中の実装を予定しているコンテンツも紹介された。

最初に明かされたのは、実力の近いプレイヤー同士の対戦が可能となる「マッチメイキング」。プレイヤー間の公平な対戦をサポートするため、従来までのロビー制ではなく、まったく新しいシステムとして実装が予定されている。

そして集まっていた多くのプレイヤー達の度肝を抜いたのが、開発チームが渾身の力をもって制作しているという「スタジオモード」。これは近年「Minecraft」のヒットなどで大きな盛り上がりを見せている、ユーザー自身が作り手となるUGC(User Generated Contents)コンテンツとして制作されているもので、会場では、現在開発段階というプロモーション映像も上映されていたのだが、広大なフィールドの中にブロックを配置して、建物や水路、光源を自由に作成し、最後に作成したマップで戦闘を行うという驚きの内容となっていた。

まだ詳細については明らかにされなかったもの、映像をみる限り、建物などの細部までこだわったマップ作成も可能になっていたり、他のタイトルではあまり見られないようなユニークなオブジェクトの存在や、作成したマップで戦闘している光景も見受けられるなど、これ単独でまったく別のタイトルとしても発表ができそうな、インパクト抜群の新要素となっていた。

また「CSO FULL-CHANGE」として、やや時代遅れになりつつあるアウトゲームシステムやデザイン、UIといった要素の全面改修も行われるという。2017年は「CSO」にとって、大きな改革の年になることは間違いなさそうだ。

なお、大会の後には、ゲーム内アイテム「オズの魔法使いセット」を賭けて、人間側とゾンビ側に別れて戦う「ゾンビモード」を来場者同士でプレイする参加型企画も実施されていた。参加者の中には、大会常連である有名プレイヤーの姿もちらほらと見られたが、普段ゾンビモードをあまり遊んでいないという人も少なくなったようで、本来逃げ延びることが目的である人間側が、ゾンビに正面から戦いを挑んで負けてしまうという一幕も。

そのため、当初は目的がシンプルなゾンビ側が優勢となっていたのだが、すぐに人間側もコツを把握して、ダクトに篭ったり分散して逃げるなりの戦術で対抗。最終的には延長戦にまでもつれ込む熱戦が何度も繰り広げられるという、最後まで大盛り上がりのイベントとなっていた。

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