ファンだからこそできる徹底した世界観の再現―「攻殻機動隊 S.A.C. ONLINE」開発ディレクターインタビュー

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ファンだからこそできる徹底した世界観の再現―「攻殻機動隊 S.A.C. ONLINE」開発ディレクターインタビュー

ファンだからこそできる徹底した世界観の再現―「攻殻機動隊 S.A.C. ONLINE」開発ディレクターインタビュー

2016年11月10日 10:27

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ネクソンが11月2日よりオープンβテストを開始した「攻殻機動隊SACオンライン」。原作の大ファンでもある開発ディレクター・チェ ジョンイク氏が、どのように「攻殻機動隊」の世界観をオンラインFPSとして表現したのかを訊ねた。

本作は、テレビアニメ「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」(以下、攻殻機動隊S.A.C.)を題材としたオンラインFPSゲーム。おなじみの登場キャラクターである草薙素子、バトー、トグサといった“公安9課”のメンバーがプレイアブルキャラクターとして登場し、多彩な銃器とキャラクターの個性を反映した“スキル”を用いて戦うこととなる。

11月2日よりオープンβテストが開始された本作だが、今回インタビューに答えてくれたチェ ジョンイク氏を含む一部開発メンバーが来日することを受け、ネクソンのオフィスにはチェ氏らが作業できる環境も整えられていた。ここでは、本国の開発オフィスと常にビデオ通話が繋がっているため、スムーズなやり取りが可能になっているという。

原作の熱烈なファンであると語るチェ氏の、本作に込めた熱い思いが語られたインタビューとなっているので、FPSファンのみならず「攻殻機動隊」ファンもぜひ一読してほしい。

日本開発室の様子。
ビデオ通話にて、本国の開発室の様子もリアルタイムで見ることができる。

見た目だけでなく、「攻殻機動隊」が持つ“哲学”も取り入れたゲームデザイン

――まずは簡単なゲーム説明からお願いします。

チェ ジョンイク氏(左)<br />
通訳を担当して頂いた宮本秀一郎氏(右)
チェ ジョンイク氏(左)
通訳を担当して頂いた宮本秀一郎氏(右)

チェ ジョンイク氏(以下、チェ氏):本作は、キャラクタースキルを基盤としたFPSゲームとなっています。

――本作の企画はどのくらい前から立ち上がったのでしょうか?

チェ氏:本作の開発チームが立ち上がったのは2012年頃になります。そのときはメンバーがまだ3人しかおらず、しかもこの企画自体が内密に進められていたため、私もこの段階になって初めて知らされたんです。

全く予期していなかったので驚いたのですが、私自身が「攻殻機動隊」の大ファンだったため、本当に嬉しかったですね。それこそ、その日は朝まで飲み明かしたくらいです(笑)。

――まさに吉報といった様子だったのがよく分かります。しかし、ファンだからこそゲームにする上で苦労した部分や、「攻殻機動隊」の世界を再現するためにこだわったポイントなどはありますか?

チェ氏:FPSというジャンルが、「攻殻機動隊」の世界観を壊してしまうのではないか、という懸念はありました。それでも、「攻殻機動隊S.A.C.」の世界観を活かした、チームワークという要素を強く押し出した作品に仕上げたいと考えていました。こうした部分は、スキルシンクというシステムに上手く落とし込めたと思っています。

FPSを取り扱ったタイトルはほかにも数多くありますし、何よりも「攻殻機動隊S.A.C.」の魅力の一つである“哲学”の側面を、このシステムで表現したかったんです。例えば、社会の没個性化、といった現象を、自身のスキル(能力)を他者と共有するスキルシンクで表しました。この部分については、かなりこだわりを持って制作しています。また、まだ準備中ではあるのですが、PvEの実装も目指して開発を進めています。こちらでも、そういった“哲学”の側面を表現したいと思い、いろいろな案を検討しています。

――PvEモードというのは新しい情報ですね。こちらは俗にいう、キャンペーンモードのような内容になるのでしょうか。

チェ氏:キャンペーンモードというと、どうしてもしっかりとしたストーリーが必要になってくるので、どちらかというと初心者でも取り付きやすい、FPSを遊ぶ上での入門編的なものを想定しています。本作には、いわゆるBOT撃ちに相当する要素がないので、対人戦よりも一段階敷居の低いものになればいいと思っています。そこにちょっとしたストーリーが付属する、といった形ですね。

――窓口を広くして、多くのユーザーに遊んでもらえるような取り組みが考えられているのですね。プレイヤーの育成といった面もケアされている本作ですが、非常に競技性の高いゲームに仕上がっているように思えます。e-sports方面への展開などは現在想定されていますか?

チェ氏:まだ計画中の段階ではあるのですが、ラダー(ランク)戦のようなものは実装しようと考えています。あとは、“ゴーストスクリーン”という、ユーザーがユーザー同士で自分の記録や情報といったものが見れるような仕組みを導入しようと考えているので、こういったものを上手くe-sportsと絡めて展開できればと考えています。

――例えば、「攻殻機動隊」の関連作品やほかの作品とのコラボレーションなど、オンラインのイベントなどは何か想定されていますか?

チェ氏:原作に登場するさまざまな要素は、上手く本作でも取り込んで活用していければいいと思っています。

しかし、ほかの作品とのコラボレーションとなると、新たに設定などを考えたりするコストもかかりますし、何よりも「攻殻機動隊」の世界観が崩れてしまうので難しいですね。

もちろん、いろいろな人に本作を知ってほしいと思いますし、プレイもしてもらいたいのですが……あまりにも作品の雰囲気を壊すようなユニークなものは実装できないと思います。

――お話を伺っていると、本当に「攻殻機動隊」が大切で、その世界観を守ろうとして取り組んでいることが分かります。それでは、9課以外の人物がプレイアブルキャラクターとして実装される予定などはありますか?

チェ氏:本作はすでに、Steamを通して北米でのサービスが開始されております。そちらではアップデートが進められており、オリジナルキャラクターの実装などが行われております。日本でも同様に、しっかりと設定を考えて、「攻殻機動隊」の世界観にマッチするキャラクターたちを実装していければと思っております。

――北米版のお話が出ましたが、日本でのアップデート内容は北米版と同様にしていく予定なのでしょうか?

チェ氏:大きな部分は同一になる場合もありますが、それぞれの環境を精査して、それに合ったアップデートを実施していこうと思っています。また、より多くのユーザーに遊んで頂くことができれば、日本独自の要素を実装することも可能になってくると思います。

――オープンβテストでは、ユーザーからどのような反応がありましたか?

チェ氏:まださまざまなフィードバックを頂いている途中ですが、やはり原作キャラクターのモデリングや、ボイスに関しては評価して頂けていると認識しています。

――「攻殻機動隊」ファンとしては嬉しいポイントですよね。戦闘中もナビゲーターとして荒巻課長が登場しますし、思わず興奮してしまいます。

チェ氏:そういった部分への関心が高いということは開発側も認識している一方で、FPSとしての真新しさという部分では弱く、ユーザーが抱いている不満もこちらではキャッチしています。ただ、全体的に“「攻殻機動隊」がゲームになった”ということについて関心が高まっているように思えます。

――ちなみに、北米と日本でのユーザーの反応の違いなどを感じた点はありますか?

チェ氏:北米ではやはり、FPSに対する親近感というか、コアユーザーが多い分オンラインゲームに対する温度感が高いところですね。なので、ゲームシステムに関する部分、「もう少し戦略性を高めてほしい」といったようなフィードバックを頂くことが多かったです。あと、コアな原作ファンも多いようで、原作性をしっかりと守ってほしいという意見も多く頂きました。

日本ではまだ開始されたばかりということもあり、十分なデータは集まっていないのですが、ゲームシステムが難しいといったフィードバックはすでに頂いております。システムの根幹に関わる部分については、より多くのフィードバックを頂いてからどう調整するか、という感じですね。あとはやはり、「攻殻機動隊」らしさというか、見た目の部分については多くの評価を頂いていますね。

日本での作業環境もしっかりと整えられているので、
各種メンテナンスなどの対応も迅速にレスポンスできるという。

――私自身プレイしてみた所感だと、スキルシンクというスパイスがあるものの、基本に忠実な撃ち合いの楽しい堅実なFPSといった印象でした。こうしたバトルバランスについて、何か気を付けて調整した部分はありますか?

チェ氏:北米でも土台のしっかりとした堅実なFPSという意見を頂いていたので、根本的なデザインについては意図した通りに提供できていると考えております。ただ、頂いたフィードバックの中に「試合展開が早すぎる」といった意見もありました。従来の試合のスピードとスキルシンクが重なることで、前述の“ゲームシステムが難しい”と感じることに繋がるのではないかと。それを受けて、まだ検討段階ではありますが、これからはもう少しキャラクターを押し出していけるような調整などをしていきたいと考えています。

――対人戦がメインのFPSですから、強い武器などに人が偏ってしまうことは多々あると思います。難しい問題ではありますが、こうしたケースの場合どのような調整を行っていくか、何か方向性は決まっていますか?

チェ氏:ユーザーから頂いた意見と、私たち開発側が蓄積するデータというのは、合致する場合もあればそうでない場合もあります。これは我々だけでなく、多くのオンラインゲームを運営する開発陣が抱える悩みだと思います。ユーザーから頂けるフィードバックというのは非常に重要なものだと認識しているので、それらを合理的に判断しつつ、良いバランスで調整していければと思っています。

――さまざまな武器やそれに付随するアタッチメントなどが登場しますが、課金要素についてはどの程度想定されていますか?

チェ氏:基本的にはゲーム内マネーで購入することができます。アタッチメントなどもすべてゲーム内マネーで購入できるようになっています。想定しているのは、ゲーム内マネーが足りなくてすぐに買えない、という状況も出てくると思うので、そういった部分を課金要素で補っていければと考えています。ただし、Pay to Winにはならないように調整は心がけています。

――現在チームデスマッチとコンクエスト、デモリッションの3種類のモードが実装されていますが、今後はどのようなモードを追加していく予定ですか?

チェ氏:まだ想定段階ですが、戦略性を重視できるようなミッションベースの遊びなどを考えています。まだまだ煮詰めなければいけない部分が多いので、発表できるのは先になってしまいますが、ぜひ期待して頂ければと思います。

――最後に、ユーザーに向けて一言お願いします。

チェ氏:個人的ではありますが、私も「攻殻機動隊」が大好きなファンの一人です。大好きな作品にこうして関わることができるのはとても光栄で嬉しく思っています。「攻殻機動隊」の魅力を最大限にゲームで再現できるようにこれから運営していくので、本作をどうぞよろしくお願いいたします。

――ありがとうございました。

Copyright (C) 2016 NEXON Korea Corporation and NEXON Co., Ltd. All Rights Reserved.
Copyright (C) 2016 NEOPLE Inc. All Rights Reserved.
Copyright (C) 士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊製作委員会

メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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