いよいよフロンティアテストが開始となる「カオス ヒーローズ オンライン」開発会社&遠藤プロデューサーにインタビューを敢行

セガが本日3月26日よりフロンティアテストを開始する「カオス ヒーローズ オンライン」。本作の開発会社Neoactおよび韓国パブリッシャーのSesiSoft、そして日本プロデューサーの遠藤峻亮氏に今後の展開についてインタビューを行った。

「カオス ヒーローズ オンライン」は、プレイヤーが善と悪の勢力に分かれ、5対5で戦うAOS(Aeon of Strife)タイプのゲーム。試合ごとに操作するヒーローを選択してパーティーを組み、仲間と共にマップ内のタワーやガーディアンといった相手チームの建造物を破壊しながら、敵の本拠地を破壊すると勝利となる。

各ヒーローのレベルは試合ごとにリセットされるため、その都度ザコ敵を倒してレベルを上げたり、手に入れたお金で装備を購入してヒーローを強化していく。装備の中には攻撃力や防御力のほか、移動速度を上げるものなども存在するので、操作ヒーローの特性やチーム内での自分の役割によって、どのパラメーターを上げていくのかを見極めることが重要となる。

マップ内には、木を破壊することで裏道へ続いていたり、別の場所へ一瞬で移動できるワープゲートがあったりと、さまざまな仕掛けが存在する。高低差の概念もあり、低い位置にいると高い位置にいるヒーローを視認できないので、位置取りによっては相手に奇襲をかけられるといった戦略性の高さも特徴だ。

本日3月26日よりフロンティアテストが開始となり、同テストへ応募済みの人はどんなゲームなのか実際に体験できるようになった。とはいえ、今後のアップデート方針や課金要素についても気になるところ。

今回、Neoact CEOのKim,Hyun-Min氏、「Chaos Online」(韓国版タイトル)プロデューサーのJung,Keuk-Min氏、SesiSoft マーケティングチームのYoon,Hye Jung氏、そして日本プロデューサーの遠藤峻亮氏の4人に今後の展開などを伺ったので、その内容をお届けしていこう。

Neoact、SesiSoft、セガの三社合同インタビュー

――韓国にはAOSタイトルが多数あると思いますが、プレイ人数というのは5対5が多いのでしょうか?

Neoact 「Chaos Online」プロデューサー<br />
Jung,Keuk-Min氏
Neoact 「Chaos Online」プロデューサー
Jung,Keuk-Min氏

Jung氏:そうですね。5対5が一般的です。

――本作では頻繁にアップデートを行っているとのことですが、ユーザーからはどういった要望が多いのでしょうか?

Jung氏:一番多い意見は、このヒーローが強いので修正してほしいといった、バランス調整の部分ですね。あとはオンラインゲームですので、クラン機能を強化してほしいなど、コミュニティ機能に対する要望もあります。ほかにも、ヒーローやアバターを増やしてほしいといった追加コンテンツや、試合の観戦モードの導入といった新しい機能についての意見が多いです。

――素早くアップデートする秘訣みたいなものはありますか?

Jung氏:弊社の中では、新しい要望を登録するためのツールがあり、そこに登録された事項を一週間以内に解決するようなシステムを取っています。大きなゲームの方向性に関する指針はありますが、コンテンツに対する要望を細分化して、素早く対応できるよう心掛けています。

――本作をプレイして遠藤さんが最初に気になったポイントはどこでしょうか?

セガ「カオス ヒーローズ オンライン」プロデューサー<br />
遠藤峻亮氏
セガ「カオス ヒーローズ オンライン」プロデューサー
遠藤峻亮氏

遠藤氏:一番最初に気になったのはマイページです。綺麗なアイコンがあるのに端に追いやられていたので、そこがもったいないと思い、魅せるマイページに変更してもらった経緯があります。

――アップデートを行ってきた中で、ユーザーから評価されている部分はどこでしょうか?

Jung氏:マイページの改善はセガからの要望だったのですが、修正後のものはユーザーさんからの反応がすごく良かったです。開発側もプレイヤーとしてゲームを楽しんでいますので、ユーザーさんがどういったものを求めているのか、プレイする側の立場として「こんなものがあったらいいな」というものを開発するようにしています。

――ヒーローが多いとバランス調整も大変だと思いますが、アップデートで一番大変だったことは何でしょうか?

Jung氏:アップデートの中でも、UI(ユーザーインターフェイス)を一ヶ月以内にすべて変えるといった、大規模な改修はすごく苦労しました。限られた日程と人員の中で大きなアップデートをすることになりますので、そこばかりに集中してしまい、細かいところに目がいっていないことがありました。そこを反省して、無理な目標を立てず、プレイヤーの立場で修正してほしい部分に手を入れていくように心掛けています。

Neoact CEOのKim,Hyun-Min氏
Neoact CEOのKim,Hyun-Min氏

Kim氏:「カオス ヒーローズ オンライン」では、個性的なヒーローを作ろうという意欲があります。新しくヒーローを作る際にみんなで面白いアイディアを出しており、その中で、全てのクリープを召喚したりコントロールができるフェルダというヒーローが生まれました。

ほかにも、相手をノックバックさせることができるセドリックというヒーローが追加されたときには、ほかの全てのヒーローにもノックバックのシステムを入れることになり、すごく苦労しました。面白いアイディアはたくさん出てくるのですが、ひとつのアイディアで全てのシステムを変えることになるのは、取締役の立場から見ると恐ろしいですね(笑)。

Jung氏:弊社の中にいる若い開発スタッフが、3人のヒーローが合体するとか、ロボットを常に連れているといった、毎回面白いアイディアを出してくれます。それを実現するために苦労するのですが(笑)、彼のアイディアによって面白いヒーローが生み出せるのはすごくいいことだと思っています。

――日本ではどのような方針でアップデートしていくのでしょうか?

遠藤氏:日本の方針としては、まずキャラクターは毎月2体程度の早いペースで追加したいと考えています。ただし、それですと韓国のアップデートをなぞるだけで、次に実装される内容もある程度予想できてしまい、ワクワク感が薄れてしまいます。

そこで、皆さんに驚いていただくための大きな要素として、弊社ならではの社内コラボレーション企画を進めていて、今後はより個性的なキャラクターを続々と増やしていきたいと思っています。

――日本独自要素を作る上でこだわっている部分はありますか?

SesiSoft マーケティングチームのYoon,Hye Jung氏
SesiSoft マーケティングチームのYoon,Hye Jung氏

Yoon氏:韓国ではAOSに慣れているユーザーさんが多いので、ゲームの細かい説明がそれほど多くありません。ですが日本ではまだあまり馴染みがないジャンルですので、どのように日本向けに調整していくかを遠藤さんと協議しながら進めています。

例えばコンピュータと対戦できるAI戦は、韓国ではゲームにある程度慣れたユーザーさん向けの1種類しかありません。ですが、日本では細分化して初級、中級、上級の三段階に分け、初心者からコアなユーザーまで楽しめるように開発しました。コンピュータの強さを段階に分けただけでなく、なるべく拮抗した戦いが楽しめるようにもしています。対戦相手のヒーローも自由に選択できますので、毎回違う組み合わせにしたり、苦手な相手の対策を練るために何度も戦ったりすることもできます。

他にもUI面では、韓国だとフレンド登録をするときはチャット欄にコマンドを入力する方式を採用していますが、日本ではより直感的な操作で行えるように、右クリックからフレンド登録ができる機能を追加しています。これからも遠藤さんと話し合い、日本に合った機能を作っていきますので、期待していただきたいと思います。

――韓国版から日本版で、一番変わったなと思うところはありますか?

遠藤氏:すでに韓国ではマイページの改善も行われていますので、現状の韓国版と比べての答えは難しいですが、コレクション要素が追加されたりと、日本仕様になったなという印象があります。今後も変えていく部分はありますので、フロンティアテストから参加していただける方には、今後「一気に変えてきたな」と感じてもらえることがあると思います。

――なるほど、フロンティアテスト後も変えていく部分あるんですね。

遠藤氏:はい、ガラッと変える部分も出るかもしれないですね。僕が出した提案はすでに開発が終わっていて、韓国ではすでに実装されています。ある意味日本から見るとテストしてもらっている段階なので、よりよくなったものを日本のフロンティアテストで実装していきます。ですので、日本のユーザーさんが触っても遊びやすい形になっているとは思いますが、これからもよりベストな形へと調整していくつもりですので、まずは今回のフロンティアテストで触れていただいて、どんどんご意見やご感想を寄せていただければと思っています。

――現在遠藤さんで実装してほしいと要望を出しているものはありますか?

遠藤氏:今お願いしているのがクランシステムです。日本ではクランの対戦が盛り上がると予想しており、まずはクラン戦を作ってもらい、クランのランキングが見れるようにしてほしいと提案しています。

――遠藤さんが日本の要素を考えるときに気を配っていることはありますか?

遠藤氏:やっぱり日本の初心者ユーザーさんはコミュニティを作るのが上手くないと言いますか、いきなりプレイヤー同士で対戦することに一歩引いてしまう印象がありますので、AI戦だったり、自由に対戦するヒーローを選択できるようにして、まずは十分練習ができるゾーンを用意するよう考えました。

あとはクランのコミュニティを活性化させるために、クラン戦など団体競技のようなイメージのコンテンツを追加してもらっています。クランの仲間と一緒にAI戦でゲームに慣れていただくこともできますし、クラン戦などから徐々に個人の戦いに移っていくこともできると思います。

――日本からの要望で韓国にも実装されている要素があるとのことですが、日本でのサービスが決まって一番良かったことは何でしょうか?

Yook氏:いつか日本でもAOSジャンルをやりたいと思っていたのですが、韓国でもすごく大きな存在のセガさんと一緒にできることが決まって、すごく嬉しかったです。一緒にやることが決まってから話し合いを進めていく中で、日本でも成功できるという確信が持てました。日本では初めてとなるAOSを披露しますので、日本のユーザーさんが楽しみながら長くプレイできるよう、命を懸けて頑張ります。

――日本でも本作を始め、AOSタイトルが発表されていますが、国別対抗戦をやってみたいというような考えはあるのでしょうか?

Yook氏:韓国だけではなくインドネシアでもサービスが活発で、今後は日本、タイ、中国、台湾、ヨーロッパでも順次サービスしていく予定ですので、国際大会は開催したいと思っています。

――遠藤さんもオフラインイベントを積極的にやってみたいと仰っていましたが日本側の意気込みはいかがでしょうか?

遠藤氏:対戦がメインのゲームですので、オフラインイベントなどを通してどんどん強いプレイヤーが出てきてほしいですね。その方々が日本代表となって、世界戦に出て世界一になるまで盛り上げていきたいなと思っています。自分がゲームを盛り上げるぞと思ってくれるプレイヤーがどんどん出てくるようなゲーム作りをしたいと思います。

――普段皆さんはどのタイプのキャラクター、もしくはヒーローを使うことが多いですか?

Jung氏:「カオス ヒーローズ オンライン」のバックストーリーで中心的な存在として、ラデスというヒーローがいます。ラデスは見た目が幼いのですが、神様のような存在です。悪のイメージが強かったりもしますが、その中にも優しさを感じる部分があったりと、魅力的なヒーローです。

Kim氏:近接タイプの中にストーンコールドというヒーローがいるのですが、プレイヤーの方の人気も高く、僕もそのヒーローが好きですね。

Yook氏:最初にゲームをプレイしたときは、見た目で可愛いヒーローを選んでいたのですが、プレイし慣れていないジャンルでしたし、スキルの知識もあまりなかったので、相性が合わなかったんです。私自身、女性ユーザーなので対戦ゲームに対してちょっと怖いという印象もあったので、相性が合うヒーローを探していくうちに、アグネスとセレナという、弓を使う遠距離タイプのヒーローにいきつきました。

遠藤氏:ヘルジュナというヒーローがすごく使いやすく、攻撃力も結構高いので、初心者の僕でも使いこなせているので、ずっとこのヒーローを練習しています。ただ、フロンティアテストで実装する最初の20体では出てきませんので、近いうちにアップデートで実装しようと思っています。自分も早く使いたいですし(笑)、ヒーローの追加は楽しみにしていただければと思います。

こうして4人が好きなヒーローを挙げても被らないというのは「カオス ヒーローズ オンライン」の魅力だと思います。プレイしていると自分の個性に合ったヒーローが見つかりますので、日本のユーザーさんにも「僕はこのヒーローが好きなんだよね」といった話題で、ワイワイ盛り上がってもらえると嬉しいです。

――韓国では神聖連合と不死軍勢どちらが人気といったことはありますか?

Jung氏:神聖連合はヒーローたちが集まった時に力を発揮する傾向で、不死軍勢はひとりひとりのヒーローが強い力を持っている傾向があります。チームでプレイする方が好きな方は神聖連合を、個人でプレイしたい人は不死軍勢を選ぶことが多いですが、それらに関係なく自由にプレイする方もいますので、あまり勢力に偏りがなく、平等に人気ですね。

――遠藤さんと開発陣で対戦されたことはありますか?

Jung氏:我々と一緒にというのはありませんが、開発のプロゲーマーの方とプレイされたようです。

遠藤氏:メチャクチャうまかったです!

一同:(笑)

遠藤氏:テストプレイとして韓国のサイトに繋げてプレイさせてもらっていたことがあるのですが、韓国のユーザーさんと対戦して一回も勝ったことがありません(笑)。早く日本でサービスを開始して、上手いプレイヤーが出てきて、その方たちを引き連れて韓国のプロプレイヤーと戦いたいですね。

――韓国側の意気込みはいかがですか?

Jung氏:韓国にはプロゲーマーが存在しますが、日本にも格闘ゲームが非常に上手い方がいらっしゃいます。本作でプロ級の人が出てきた際には、ぜひ私たちも大会を見に行きたいと思います。

――課金要素はどのあたりに導入する予定でしょうか?

遠藤氏:まずヒーローを課金で購入すると、そのヒーローがいつでも好きな時に使えるようになるという点と、それに付随してアバターの販売も行います。アバターは見た目が変わるだけで強さに影響がないところがポイントで、見た目だけを変えたい方に購入していただけるようにと考えています。

あとはゲーム内通貨も別に存在しており、その獲得量が2倍になったり、経験値が2倍になるといったアイテムもラインナップとして用意しています。基本的にアバター以外の課金アイテムは、全てゲーム内通貨で購入できる仕組みにする予定です。そのため、お金を使わずに時間をかけてヒーローやアイテムを購入することも、早くヒーローを使いたい場合は課金で購入していただくことも、好きな方を選択できるような作りにしています。

――結局課金アイテムを購入した人が強くなるのでは、という心配をしている人もいると思いますが、その点はいかがですか?

遠藤氏:それは100%ありません。そうするとゲームのバランスが崩れてしまいますので、その点は非常に気を配って運営していきます。

――ちなみに遠藤さんが自らブログやTwitterなどを担当されていますが、表に出てこようと思ったきっかけは何かあるのでしょうか?

遠藤氏:AOSというジャンルを流行らせるにはオフラインイベントをやるしかないと思っていますが、どうすればお客様に来ていただけるかが問題としてあります。タイトルそのものの魅力も必要だと思いますが、誰が来るのか分からないと誰も来てくれない可能性があります。ですので、まずは「僕が現地に行って一緒にプレイします!」とお伝えするようにしたいと考えています。

――ではサービス開始後もゲーム内外問わず、ユーザーと交流していくのでしょうか?

遠藤氏::ニコニコ動画を利用して、ゲームをプレイしている様子を配信して、「一緒にやろうよ!」という形を取るのが、興味を持ってもらいやすいかなと考えていまので、特に力を入れて頑張ろうと思っています。最近は一日一回ブログを更新しないと怒られてしまいますので(笑)。

――フロンティアテストへの応募状況はいかがですか?

遠藤氏:開催日をまだ発表できていませんでしたが、応募状況がよく、自分でも驚いています。2月の発表からたくさんの人に応募していただいており、注目度が高いタイトルなんだなという点と、従来のMMOやMOに飽きてきた人たちも興味を持ってくれていると思いますので、手応えを感じています。Twitterでもユーザーさんが質問を投げかけてきてくれているので、答え甲斐がありますし、こうしたところからコミュニティを形成していければと思っています。

――現状で寄せられている質問ではどんなものがありますか?

遠藤氏:AOSをプレイしたことがあるプレイヤーからの質問が多く、「ここはどうなっていますか?」という厳しいところを突いてくることがありますね(笑)。あとは課金形態の質問も多く、「課金した人が強くなるのか」といった質問に対しては、先ほどお話ししたように、それは一切ありませんとお答えしています。

――最後に日本ユーザーにメッセージをお願いします。

Kim氏:セガさんと一緒に運営できることを光栄に思っています。ユーザーさんからさまざまな要望をいただきますが、随時素早い対応をして、皆さんに満足してもらえるゲームを作り上げていきます。

Jung氏:日本で初めてのジャンルであるAOSを披露できて光栄に思います。海外のAOSを体験した方も、未経験の方もいると思いますが、ほかのゲームの良いところを取り、悪いところを捨てて開発してきたゲームですので、これから楽しんでいただければ嬉しいです。セガさんと一緒に運営していく中で、日本に向けていいゲームを作っていきますので、ぜひご期待ください。

Yook氏:「カオス ヒーローズ オンライン」をゲーム強国の日本でサービスすることができて幸せです。本作は誰でも楽しくプレイできるゲームになっていますので、フロンティアテストに参加して、楽しんでいただけると嬉しいです。世界大会で会える日をお待ちしております。

遠藤氏:AOSというジャンルを一緒に盛り上げてくれる、ブームを作ってくれるプレイヤーたちと巡り合いながら、どんどんゲームを良くしていきたいと思います。「カオス ヒーローズ オンライン」を好きになってくれた方は、要望を出していただければ僕が責任を持って開発元に伝え、より良いゲームになるように頑張っていきますので、一緒にAOSを流行らせていきましょう!

カオスヒーローズオンラインサービス終了

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