これまでのFPSは硝煙と血と漢たちが織り成す、鉄臭い、むせ返るような世界でした。
例えるなら森ユキさえいない「宇宙戦艦ヤマト」
いるのは敵とデスラーと古代進だけの漢友情ドラマ!
そして、見守る明子のいない「巨人の星」
一徹と雄馬が永久に練習に明け暮れるだけの毎日!!!
こんな明日の希望が全く無い、
芥川龍之介に言わせると「漠然とした不安」しかないFPS界に
血も涙も根性も無く、昔風に言うとノンポリで、いや非国民と言われそうな、
明るくライトなFPSで、レモンの香りのする、萌え萌えでモフモフしたいお!
を盛り込もうとした野心作がこのペーパーマンであり、その意気込みは評価したい。
そう、
ムスカ大佐とパズーとシータが仲良く永遠の青春を送る、説教臭くない「ラピュタ」か
シンジ君とレイとがアマアマ学園生活を送って、使徒が発生しない「エバンゲリオン」を
このFPSは夢見て、テーハーミング国で製作されたのでしょう。
が しかし
数々のヴァージョンアップの結果、エデンを目指したペーパーマンは、
ヴェシパシウヌスに撃滅、強制離散されたユダの民と同じ境遇での現実に
今(2009.10.1)直面しているのです。
端的に言いましょう、
「つまんない」のです。
まず弾が当たりません。これはFPS(ファーストパーソンシューティング)
と名乗るジャンルにおいて致命的です。何せ(シューティング)でないのですから。
例えば、敵の真後ろでマシンガンをフルオートすると全て外れます(30発)。
次にMAPが楽しくありません。狭いのは工夫次第でナンとでもなるのですが、
選択できる進入ルートが2~3の為、すぐ敵と遭遇し団子状で銃撃戦となります。
前述のマスケット銃並の命中率の銃器と相まって、「子供サッカー」状態となり、
なんとも頭の悪いどつき漫才のような戦闘が繰り返されます。
しかしながらペーパーマンには野心的な試みが沢山あるのです。
アニメ声優(しかも今風の人達)がキャラクターの声を当てたり、
有名絵師が、アバターのエロかわいい衣装を沢山作って実装したり、
銃の種類も結構豊富、
ピョンピョンかえるのピョン吉のように愛らしく跳ね回るアクション、
素材とアイディアは高レベルなのに、どうしてこうなった!!!
と叫びたくなる、まとまりの悪いFPS それがペーパーマンです。
いつかいつか・・・と部屋から出てこない自宅警備員の少ない更正の確率にかける親の
気持でこのペーパーマン見守るもよし、
禁断の果実を食して、楽園から追放されるくらいならイブを殺して生涯独身貴族だぜ
とペーパーマンと係わり合いを持たぬのもよし、
それは貴方の自由です。
このままでは惜しい、しかし運営と製作側は自らを省みる気持は2009年10月1日
の時点ではさらさら無いように、拝察されます。
評価
総合評価 | 2.33 |
---|---|
システム | 1.00 |
グラフィック | 4.00 |
サウンド | 2.00 |
イベント | 2.00 |
料金 | 3.00 |
運営管理 | 2.00 |
投稿者情報
投稿者 | gygax(3) |
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プレイ期間 | 4~12ヶ月 |
状態 | 活動 |
投稿日 | 2009年10月1日 |
更新日 | 2009年10月20日 |
ペーパーマンサービス終了
本レビューは2009年10月1日に投稿、2009年10月20日に更新され、現状と異なる場合があります。また、ユーザーの投稿をそのまま表示しているため誤った情報が掲載されている場合があります。ご自身の責任においてご利用下さい。