プレオープンβテスト中のアクションMORPG「ティアラ コンチェルト」。クローズドβの結果を振り返るディレクターインタビュー

2013年1月29日よりクローズドβテスターの募集が始まったアクションMORPG「ティアラ コンチェルト」。先日開発の2人のインタビューをお届けしたが、今回はクローズドβテストの結果を振り返りながら今後の展望について、ディレクターの金子朋嗣氏にインタビューを行った。

テスターから高評価を得たクローズドβテスト

――本日はよろしくお願いします。まず先日行なわれたクローズドβテストについて改めて教えて下さい。

「ティアラ コンチェルト」ディレクターの金子朋嗣氏
「ティアラ コンチェルト」ディレクターの金子朋嗣氏

金子氏:デバッグテストの参加者3000名に、さらに追加で6000名のテスターを募集しました。テスターの募集では我々の想像を遥かに越える数の応募がありました。改めて本作への期待の大きさを感じています。

――デバッグテストからクローズドβテストの変更点を教えて下さい。

金子氏:「戦闘に関してのスピード感が物足りない」という意見が多かったので、その点に大きくメスを入れた形でテストを行いました。また、移動周りでもさまざまなフィードバックを頂きまして、ダッシュをボタン制にしたり、体力ゲージの減り具合を調整し、よりアグレッシブに回避や攻撃を行えるような調整を行なっています。

――クローズドβテストの反響はいかがでしたか?

金子氏:我々の予想以上にプレイヤーの皆さんの満足度が高かったというのが正直なところです。アンケートの結果を見ると概ね満足しているが5割を超えていて、どちらとも言えないを含めると6割位のテスターの方に満足という意見を頂いています。

――バランス調整を行った点についてユーザーさんからどのような評価を頂いたんでしょうか。

金子氏:クローズドβテストの後に行ったアンケートでは、スピード感に関してはちょうど良いという意見を多く頂いており、スピード感に関してのバランス調整は上手く行ったと考えています。ですがまだいくつか課題が残っていて「ジャンプ後の硬直が長い」や「スキル詠唱中に回避アクションがとれない」といった点で、戦闘のリズムがまだ理想としている点に近づけていないと考えています。

――詳しく教えて下さい。

金子氏:アンケートでは3つの職業からバランスよく意見を頂けました。ファイターは今回のバランス調整の恩恵を1番受けており、攻撃の硬直が短く敵の攻撃を避けやすいのですが、チューナーは魔法職ということもあり詠唱からスキル発動までの時間が長く、攻撃を受けやすいという意見を頂きました。

また、本作は敵をターゲットした後に詠唱に入り一定時間後にスキルが発動するのですが、詠唱中に敵が動いてしまうと攻撃が外れてしまいます。あらかじめ敵の移動先を予測してその地点に攻撃するということができないので、詠唱が長めのチューナーやレンジャーといった職業のテスターの方から、そこを改善してほしいとの意見を頂いています。

――現状はタイミングを完全に見切ってスキルを使わないといけないということですね。

金子氏:そうですね。ただ、現状の仕様でもパーティプレイでファイターが敵のターゲットを引きつけて、その隙にチューナーやレンジャーが攻撃するという戦い方は可能です。ですがテスターの皆様の遊び方を見るとソロプレイを楽しまれている方が多かったので、パーティプレイでの役割を変えずにソロプレイも行えるようにするという方針で調整したいと考えています。

――クローズドβテストのデータを見ると、ビースト男性の使用率が異常なまでに低いように見えるんですが……。

金子氏:筋肉ムキムキのキャラクターなので、人気がないというのはある程度予測していました。また男女差も激しく、ゲーム内でも7割以上は女性キャラクターを使われているように感じました。

――現状男性キャラが不人気な状況ですが、男性キャラの使用率を上げていく施策はあるんでしょうか。

金子氏:運営チームとしても男性キャラクターの不人気はどうしたものか……と頭を悩ませています。人気のある女性キャラクターを優遇していくのか、男性キャラクターに魅力的なアバターを大量に投入するかなど、この点に関してもぜひユーザーの皆様から意見を頂ければと思っています。また、ユーザーの皆様からデザイン案を募集する「デザインコンテスト」といった企画も検討中です。

――クローズドβテストで新たに追加されたシステムについて教えて下さい。

金子氏:クローズドβではPvPシステムとオークションシステムが追加されました。まずPvPシステムについてですが、対決といった特性もあり「特定の職業が強いのでは?」という意見を多く頂いています。この点に関しては今後別のルールが追加されていき、ルールによって現状で不遇と言われている職業も活躍できるようになっています。ですので、そこを見越したバランス調整を行なっていく予定です。

――PvPに参加すると何か褒章はあるのでしょうか。

金子氏:今のところはありませんが、今後正式サービス以降、メダルを集めることで特別なアイテムと交換することができます。また、ランキングシステムも実装予定です。

――今後PvPコンテンツにも力を入れていくということでしょうか。

金子氏:確かにPvPは1つのコンテンツとして確立させる予定ですが、あくまでメインはみんなで協力してダンジョンを攻略したり、ストーリーを読み解いていく部分に重きを置いています。

――オークションシステムについてはいかがでしょうか。

金子氏:概ね良い評価を頂いています。今後はどのアイテムを取引可能にするか調整が必要だと考えていて、例えば上級の装備が取引で簡単に入手できるようになるとゲームのモチベーションにも影響します。あくまでゲームを楽しんで頂く、というところを優先していきたいと考えています。

クローズドβテストは無事終了。プレオープンから正式サービスに向けて

――オープンβテストの前にプレオープンβテストを行なう理由を教えて下さい。

金子氏:クローズドβテストのレポートで、クライアントの安定性の問題や増殖バグなどが報告されていました。プレオープンβテストは、これらの問題点が確実に解消されているかを確認するテストといった意味合いが強いです。ですので、もし重大な不具合があった場合はデータのリセットなどを行なう可能性もあります。大きな問題がなければオープンβテストに移行する予定です。

――クローズドβテストでは予想を超える反響があったとおっしゃっていましたが、プレオープンβテスト時に多くのユーザーが集まった場合などの対策は考えられていますか。

金子氏:はい、もし想定以上のプレイヤーがテストに参加してラグなどが発生した場合は、すぐに新サーバーを追加できる準備をしています。「ティアラ コンチェルト」はアクションを楽しんでいただきたいので、ラグなどが発生して快適にプレイできないという事態は避けるようにしています。

――オープンβテストでコンテンツは追加されますか。

金子氏:はい、プレオープンβテストでまずは要望が多かったキャラクターメイク時に体型や身長を調整できるシステムを追加しました。また、キャラクターが一定の条件を満たすと称号が獲得できるシステムや、装備強化システムも追加されます。オープンβテストも同じバージョンで進行予定です。

――正式サービス開始後に追加されるシステムがあれば教えて下さい。

金子氏:現在調整を行なっている段階なのですが、武器にランダムな性能を付与するエンチャントシステムや、ダンジョン挑戦時にアイテムを消費して自分のステータスを上げるエクステンドシステムなどの追加を検討しています。

――課金システムについても教えて下さい。

金子氏:テスターの皆様からの意見にありましたが、「ティアラ コンチェルト」のウリの1つにキャラクターの可愛さがあります。気軽にキャラクターのカスタマイズを楽しんでいただきたいので、アイテムモールにアバターを用意し、こちらは一定の期間毎に品ぞろえが変化する予定です。よりレアリティの高いアバターはガチャを回すというシステムになる予定です。もちろんお金を支払わなくても十分にキャラクターのカスタマイズができるようなシステムになっているので、プレイスタイルにあわせて楽しんで頂ければと思います。

ほかには回復アイテムや復活アイテムなど、ゲームプレイが快適になるようなアイテムの導入を予定しています。今のところゲームプレイに影響を与えるようなパラメータ補正の強いアバターなどは今のところ導入する予定はありません。

――気の早い話ですが、今後の追加マップの予定などはありますか?

金子氏:正式サービスからあまり間を置かずに新たなマップが追加される予定です。本作は疲労度といった1日のプレイを制限するシステムがないので、スピードの早いプレイヤーはどんどん新しいマップを攻略していくと思います。ですので、そのペースに負けないように不具合などを修正しつつ、ユーザーの意見を受け入れ、マップや新装備の追加など、スピード感を持って運営していきます。

――新たなマップの特徴を教えて下さい。

金子氏:これまでのマップは緑の草原だったり、遺跡というマップが多かったのですが、荒野のようなマップが追加されて見た目も楽しんでいただけると思います。また、モンスターも強化されていて、単純にステータスが高くなるのではなく、例えば攻撃の前にフェイントを入れるような高度な行動パターンを持ったモンスターも登場してきます。少し先の話ですが、多人数で攻略するレイド型のダンジョンが3月から4月上旬に実装される予定です。

――最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

金子氏:スピード感を持って新たなコンテンツを追加していくのはもちろんですが、細かいバグや仕様調整なども確実に行なっていくという姿勢で運営・開発共に進めています。外見だけでなく中身もしっかりと作り込んでいますので、一度プレイしてみてください。さまざまな要素が盛り込まれていますので、ストーリーやゲーム性など自分なりの遊び方を見つけて遊んで頂けると嬉しいです。また、2010年の発表からずっとお待たせして申し訳ありませんでした。その分満足できる作品になったので、これからも期待していてください。

――ありがとうございました。

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