新たなPvPコンテンツの構想も!「FFXIV」ハイデリン・ゾディアーク編に向け始動するパッチ5.4インタビュー

2020年12月上旬にパッチ5.4「もうひとつの未来」の公開が予定されている「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」。パッチ5.3の振り返りや、パッチ5.4で追加される要素についてプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏にインタビューを行った。

パッチ5.3「クリスタルの残光」で“漆黒のヴィランズ編”が完結した「ファイナルファンタジーXIV」。パッチ5.4「もうひとつの未来」では、原初世界に戻ってきた暁のメンバーたちの今後が描かれる。さらに、高難度レイドシリーズ「希望の園エデン」がついに完結。また、新たなストーリーや強敵とのバトルコンテンツが多数追加されるほか、モンスターのいないインスタンスダンジョンで風景を満喫できる新システム「自由探索」など、さまざまな新システムも追加予定だ。

ここでは、そんなパッチ5.4について、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏に実施したインタビューの模様をお届けしよう。なお、記事ではパッチ5.3のネタバレに関わる内容も取り扱っているため、ぜひパッチ5.3をクリアしてから読み進めてほしい。

「FFXIV」プロデューサー兼ディレクター 吉田直樹氏

ハイデリン・ゾディアーク編のクライマックスはここからスタート

――それでは、パッチ5.4「もうひとつの未来」について伺っていこうと思います。まずはメインストーリーについてですが、パッチ5.3で「漆黒のヴィランズ」が完結しました。パッチ5.0から続く一連のパッチは、とても高い評価を得ていますが、全体の総括をお願いしてもよろしいでしょうか。

吉田氏:パッチ5.0「漆黒のヴィランズ」が世界中で高く評価していただいた分だけ、開発チーム内でもプレッシャーは多少ありました。パッチ4.3くらいからの流れだったと思いますが、「FFXIV」のパッチ全体がストーリーとコンテンツを一体にして形成するようになっており、それがより高まっていった結果だと思います。

パッチ5.3も極端に意図した訳ではありませんが、どのコンテンツもストーリーと一体になって楽しめる部分が強く出ていると思います。「ウォーリア・オブ・ライト討滅戦」もそうですし、「南方ボズヤ戦線」にしても、ストーリーと読み物、キャラクター、コンテンツが一体になってできているという実感は、参加してくださった松野さんにも相当な作業をお願いしましたし、ディレクションをしていても現場の頑張りがとても良く見えます。「NieR」とのクロスオーバーもそうですね。そこがより強く成就したからこそ、パッチ5.3単体も高い評価をいただけているのかなと思っています。

当面、この流れは続けていくつもりです。実際今もパッチ5.4のP/Dチェック期間中で、尋常じゃないスケジュールでチェックをしている日々ですが、ストーリーをバトルとして体験してもらうとか、復興をストーリーとして楽しんでもらうとか、技術的にも難しいことにチャレンジしてくれています。特にパッチ5.3は新型コロナウイルスへの対応と並行して開発していたので、開発チーム内でもメンタル面も含めて大変ではありましたが、プレイヤーの皆さんにはお待ちいただいた分だけ、クオリティが高いものでお返しできたと思っています。

――パッチ5.3でプレイヤーの評価が最も変わった人物といえばエリディブスになるんじゃないかと思います。彼のこれまでの行動や不可解さが、実は全て伏線になっていて自分の中でも180度評価が変わってしまいました。

吉田氏:僕たちも苦労したキャラクターで、正直に言うと初登場時には、詳細設定を決めていませんでした。どっちつかずな印象だったのは、開発チーム内でも「白法衣ってなんだろう」「思わせぶりなことを言わせておく?」みたいな感じだったからで(苦笑)。ただ、今回は本気で決着をつけるために、5.0以降シナリオチームが、これまでの行動を一つ一つ読み返して人格形成を改めてやり直したのが大きかったと思います。

また、水晶公になぞらえたのも良かったかなと思っています。水晶公が、「なぜこれまで苦しい道のりを、たった一人で歩んでこれたのか」という闇の戦士からの質問に対して、「果たしたい約束があるからなんだ」とクリスタルタワーの中で話すシーンがあったかと思います。でも実はエリディブスにも「果たしたい何かがあったはずで、それすらも抜け落ちてしまったのかもしれない」という事実がヒュトロダエウスのセリフから分かっている……。水晶公が歩んできた人生に、エリディブスの側面を被せることができるので、そこがカギになっていました。

ただ、チェックをしていて、水晶公の演技が上手すぎたかもしれないという懸念もあり……。エリディブスに話を振りたい場面ですが、水晶公の演技が抜群過ぎて(苦笑)。「水晶公、いいやつだなぁ……」という方向に感情を持っていかれ過ぎると、エリディブス側に感情移入してもらえなくなってしまうので、そこのバランスは難しかったですね。

あとは、バトルコンテンツでは、エリディブスが嫌な奴にならないように注意をしました。光の戦士はエメトセルクの想いを受け継いで戦っていますが、エメトセルクはきっとプレイヤーだけに肩入れしたいわけではないだろうと。きっとエリディブスのことはもっともっと大事で可愛かったはずで。ですので、プレイヤーとエリディブスが理解し合うとまではいかないかもしれませんが、良い着地をして欲しいという願いをクリスタルに込めたのではないかと思います。その想いをバトルコンテンツの中で感じて貰えるように、相当苦労して演出を調整しています。

――水晶公のお話も出ましたが、こちらの反応の方はいかがでしたか?

吉田氏:結末に関しては最終的に二案あって、かなり議論を重ねました。

――原初世界に戻らない可能性もあったと?

吉田氏:現実に水晶公という人物が存在したときに、何を望むのだろう、という部分で二案あったのです。いずれも単に水晶公が死んでしまう、というようなものではなく、眠っているグ・ラハをどうとらえるか、という違いです。自分の望みは塔の中で眠っているグ・ラハがやってくれればいいのだから、眠り続ける必要が無くなった以上、彼を起こして彼と冒険を続けてくれ、と言うのではないかという解釈もあり……。議論を重ねましたが、いずれにせよ、今の結論で悔いはないです。

――うわぁ、確かにどちらも水晶公が言いそうではありますね……。

吉田氏:そうなのです。僕らも水晶公という人物にものすごく思い入れがあるので、彼の想いをどう成就させるかで真剣に議論しました。

――ただ、一プレイヤーとしては、今の結末で本当に良かったと改めて安心をしています。

吉田氏:はい。世界中でもホッとしたという意見が多かったです。そこで皆さんが「よかった……」とボロ泣きしている直後に、“あの”シーンで涙が引っ込むという(笑)。

――そうです、そうです(笑)。

吉田氏:あれは上手くいったかなと(笑)。

――そこまで狙い通りだったんですね。

吉田氏:パッチ5.3では、皆さんの感情がグシャグシャになります、とお話をしていたと思うのですが、そこまで含めてでしたね。

――ジェットコースターに乗っているような気分でした(笑)。パッチ5.3で少し気になっているのですが、子供のミステル族がなりたいといっていた「くすり師」や、IDで「ネクロマンサー」が登場したりしました。新ジョブを期待されているプレイヤーも多いかと思いますが……?

吉田氏:そうですとも違いますとも言えないですね(笑)。あれはあの子ならではの、自分の光の戦士の在り方として、一生懸命考えた結果の表現が「くすり師」だったので。もしあれが伏線だったら、もう少し上手くやると思います。いやぁ、でもあれはチェックではじけばよかったかなぁ……(苦笑)。

でも世界設定どおりではあるのです。「学者」など闇の戦士(プレイヤー)のジョブは、原初世界でのジョブです。だから第一世界の子供たちが原初世界のジョブ名を知っているのはおかしい、というのはあるのです。一般的に指す「学者」はヒーラーじゃないですよね? ですので、あのシーンで「学者」になりたいというセリフがあったら違和感があるはずです。ダンジョンに登場する他の世界の光の戦士たちも同じで、敢えて原初世界と被らないようにしています。

――そういう意味での「ネクロマンサー」や「バーサーカー」だったんですね。

吉田氏:そうです。そこで世界設定にこだわった結果、「次のジョブ、これなんじゃね?」という感じになってしまって(笑)。ですので、開発チームがやったことは設定にこだわった結果なのです

――わかりました。それではパッチ5.4のメインストーリーについてお聞かせください。パッチ5.3のラストから考えると、ゼノスとの最終決戦に向けて物語が動きだすのでしょうか?

吉田氏:まず、パッチ5.3までがあまりにも綺麗にまとまったので、これ以上余計なことをしないでほしいという空気を若干感じているのですが、「FFXIV」チームがやることですので、キチンと良い形で予想は裏切っていきます。パッチ5.4だけで判断せず、その先もぜひじっくりご覧ください。

――うわ、それはめちゃくちゃ楽しみです。

吉田氏:まだパッチ5.4だけでは全貌は見えないですし……分からないとは思うのですが、それはいつものことで、アルバートたち「闇の戦士」を出した時も「『蒼天のイシュガルド』良かったのに、『闇の戦士』、うーん」という反応で(笑)。「谷なんかに竜の眼を捨てるなよ」という感じでした。……あ、でも谷底に眼を捨てたのは、確かに軽率でした。すみません(苦笑)。それが今では……という感じですので、ぜひ、期待して先へ進んでください。

パッチ5.3は、まるで「FFXIV」自体のクライマックスであるかのように楽しんで、評価していただきましたが、ハイデリン・ゾディアーク編のクライマックスはこれからです。ここまでで伏線の8割、ここから残りの2割にすべてを込めようと思います。そういう意味では、ゼノスもそのための駒の一つに過ぎません。パッチ5.4はそのクライマックスに向けた序章になりますので、今後の展開を期待しながら楽しんでもらえると嬉しいです!

――5.Xシリーズで、ハイデリン・ゾディアーク編は決着が付くのでしょうか?

吉田氏:そこも現時点では言えません。ぜひご自身の目でお確かめください。

――わかりました。新ID「魔術工房 マトーヤのアトリエ」について、こちらの舞台はどこになるのでしょうか?

吉田氏:仮にマトーヤを名乗る人物が二人いたとしても原初世界で“マトーヤのアトリエ”が存在するとしたら、元々いるマトーヤの住んでいる場所の近くだとは思います。妙齢のマトーヤさんが関係してくると思います。

――どういった経緯でダンジョンに行くことになるのでしょう?

吉田氏:これはパッチ5.4の目的にも関わってきますが……ちょっかいをかけてくるゼノスとファダニエルはいますが、暁は少し異なる目的を定めてそこに向かっていくことになります。その中で手を借りなければいけないという流れで“マトーヤのアトリエ”を紹介されます。アトリエを使って、とあることを成し遂げることになります。それは一つの目的だけでなく、幾つかの複合した理由があるので、IDの構成も一本道ではく、最近の中では少し複雑になっています。

――最近はダンジョンも演出を含めて凝ったことをされているので楽しみですね。

吉田氏:はい、引き続き、ストーリーとコンテンツ体験が重なるよう、頑張っていきます。

パッチ5.4の実装コンテンツを深掘り!さらにその先の構想も……!?

――続いて「希望の園エデン:再生編」について教えてください。こちらはパッチ5.3のメインクエストクリアが前提条件になっています。

吉田氏:すみません、どうしても暁の賢人たちが原初世界へ戻った後の物語になるので、時系列を明確にしないとストーリーを作ることができませんでした。パッチ5.3のラストで、特にサンクレッドとリーンがきちんとお別れをした後の物語になっているので、パッチ5.3のメインクエストのクリアが必要になります。

――ストーリーでは、6属性の力を取り戻したところで終わっていましたが、その後どのような展開になるのかが気になるところです。

吉田氏:「希望の園エデン:共鳴編」のラストではリーンとガイアが心を交わして仲良しになって終わっているので、完結したかのような空気があると思います。ですが、実はガイアの記憶は戻っていませんし、謎の囁きの正体や、「共鳴編」の3層に登場したダークアイドルなど、山ほどの謎が残ったままです。「再生編」では、これらの謎が全て解き明かされた先で、リーンとガイアが一体どうなってしまうのか、という部分にぜひご注目ください。

――これまでは疑似蛮神とのバトルが注目ポイントでしたが、一通り属性持ちの蛮神は倒したのかなと思います。今回のレイドダンジョンは「FFVIII」モチーフが多いので、「再生編」のボスはその辺りから登場するのでしょうか。

吉田氏:皆さんそう予想されると思うのですが……。

――ストレートに予想するなら、やはりアルティミシアかなと思いますが……。

吉田氏:「希望の園エデン」のストーリーを最初に企画した時に懸念していたことが、予想が付き易いということでした。元々のコンセプトが「第一世界の蛮神と戦う」でしたが、属性持ちの蛮神という縛りがある以上、どんどん予想が立てやすくなってしまうので……。

そうならないように、「覚醒編」では敢えて属性通りにした上で、「共鳴編」で予想を覆して回るということをしました。そして「再生編」はさらにその先です……。一、二層に関してはトレーラーで公開を予定していますが、三、四層は伏せておきます。

――「希望の園エデン:再生編」は、唯一、第一世界側の物語が楽しめるコンテンツですので、登場するボスも含めて楽しみです。

吉田氏:ストーリーは思った以上に壮大な物語になるので、ご注目ください。

――「共鳴編」のストーリーを改めて確認していたら、闇の巫女とゾディアークの関連などもほのめかされていたので、実は「FFXIV」全体にも大きく関係してきそうですよね。

吉田氏:そうですね、でもそのイメージは「共鳴編」のラストのコーヒークッキーに持っていかれてしまった感じがあるので(笑)。まだ何も決着していないので、ここから先は過酷かもしれません。

――続いてクロニクルクエスト「ウェルリト戦役」についてお聞かせください。パッチ5.3ではメインクエストにコストを割いたので討伐・討滅戦はありませんというお話でしたが、正直ものすごい作り込みを感じていて、本当にコストを削っているのだろうかと良い意味で困惑してしまいました。

吉田氏:(笑)。ですが、やはり八人で戦う高難度レイドと比較すると段違いにコストを抑えられてはいます。グラフィックス側からすると、「え……そんなことないですよ!」という感じかもしれませんが(苦笑)。ただ、今回はグラフィックス担当もノリノリで作っていたので、良かったと思います(笑)。

――「Gウォリアー」、すごいですよね。これがワンオフのコンテンツになっているのがもったいないと感じました。

吉田氏:さすがにアレ一回で終わらせるのは……というのはあるので、パッチ5.4になるかはわかりませんが、登場する機会はあると思います。

――それはすごく楽しみですね! 新しく登場したウァレンス・ヴァン・ウァロも魅力的な悪役で、ミルクを注ぐシーンなどはちょっとした話題にもなりました。

吉田氏:これまで「FFXIV」で出来なかったことに、密かにチャレンジした部分です。コップに液体を注ぐ演出は、これまで苦手としていたので、あれはかなり上手くやっていますね。

――パッチ5.4では、どのような部分が注目ポイントになりそうですか?

吉田氏:「ウェルリト戦役」に限った話ではなく、「セイブ・ザ・クイーン」で語られている部分も合わせた内容になるのですが、これまでエオルゼアの至るところを支配していたガレマール帝国という巨大な国家が、今まさに瓦解しようとしています。「セイブ・ザ・クイーン」や「ウェルリト戦役」を含めて、ガレマール帝国の崩壊を描いている形になってきました

ガブラスは完全に独自の思惑で動き、ガイウスは離脱しています。本国はただでさえヴァリスが亡くなった後、政権争いで内乱が起きているところでゼノスが大暴れしていますし……。そんな中で元々強力な軍を持つ軍団長自身が、自分の野望とガレマール帝国を重ね合わせ始めているというところが、色々なコンテンツを通じて展開されていると考えてください。

そして、そんなガレマール帝国の問題を自分たちの手で何とかしなければと思っている青年たちの想いに対して、元軍団長のガイウスがどう接していくのか。どのような結末を迎えるのか。今回がちょうど折り返しとなるので、そこに注目してほしいです。

――討伐・討滅戦では「エメラルドウェポン」が登場するようですが、原作のエメラルドウェポンは海底での戦いだったり制限時間があったりという特徴がありました。

吉田氏:幾つかの技を「FFXIV」なりに再現していますが、あくまで「ウェルリト戦役」のシナリオにしたがって開発されたアルテマウェポンの亜種なので、あまりそこは重ねない方がいいかもしれません。今回は、今回ならではのギミックが色々とあるので。「またやりやがった!」と思っていただける部分もあります。

――エメラルドウェポンといえば、装着しているマテリアの数だけダメージ量が増す“エメラルドビッグバン”という攻撃が有名ですが、マテリアは付けていっても大丈夫でしょうか……?

吉田氏:大丈夫です、そんな反則はしないです(笑)。

――安心しました(笑)。報酬は武器ですか?

吉田氏:報酬は武器です。新式禁断を考えている人は、エメラルドウェポンで武器を手に入れて零式に挑んでいただけると一、二層くらいであれば十分戦えると思います。

――ちなみにギミックを一言でいうと……?

吉田氏:何を言おうとしてもガンダムに登場してきそうな用語になってしまいます……(笑)。今回も怒られない範囲で、メカ好きのメカ愛が溢れているんじゃないかなと思います。ストーリーに沿ったシビアな展開が待っていますので、箸休めではなく覚悟を決めて臨んでください。

――それでは、その他の実装コンテンツについても色々と聞いていきたいと思います。まずは、トリプルトライアドがアップデートされるのが予想外でした。

吉田氏:トリプルトライアドは、カードを持っている人と持っていない人の差がかなりあるので、公平にパッと集まって対戦するには足が重くなっていると思います。ですので、こちらから配ったカードでデッキを組んで対戦するルールを追加して、気軽に遊べるようにしています。トーナメントも常時ではなく定期開催ですので、対戦したい人が集まりやすいデザインになっています。ぜひぜひ気軽に遊んでほしいです。

――トーナメントにも報酬があったりするのですか?

吉田氏:基本的にはMGPです。それよりも、対戦できること自体がポイントだと考えています。「ドマ式麻雀」もそうですが、対戦したいという欲求に応えていくことが第一です。

――マテリア連続禁断では、マテリア装着依頼にも対応しているのかが気になっています。

吉田氏:できます。リクエストをすれば可能です。連続禁断はスタック毎に判定されるので、10個毎などにスタックを分ければ上限を決めることもできます。

ちなみに僕はテストの時に、メガマテリジャをアクセサリに5つ突っ込んで手触りを確かめたんです。普通はエクスマテリジャを装着してからメガマテリジャで禁断するんですが……。メガマテリジャを5つ装着しようとすると、最後の1つの成功率は2%です。そしたら連続禁断をしたのにもかかわらず2個目で入っちゃって。「パッチ5.4のプライベートキャラ、めっちゃ割れるんだろうな」ってすごくショックでした(苦笑)。

――それは確かに運が良いのか、悪いのかという感じですね……(笑)。PvPコンテンツについても少しお聞きしたいのですが、「オンサル・ハカイル(終節戦)」が実装されておおよそ一年が経過しましたが、次のPvPコンテンツの構想などがあれば教えてください。

吉田氏:ありますが、ごめんなさい、まだお話できないのです。ただ、もうちょっとカジュアルに少人数で遊べるものを考えています。

――おお! しかも少人数のPvPなんですね!

吉田氏:そうですね。「ザ・フィースト」はどうしても重たいので、少人数ではあるのですがもう少しカジュアルにやれて、やり込み勢にも満足してもらえるものを作ろうとしています。大分固まってきていますので、きちんとお話できるタイミングまでお待ちください。

――ここ何シーズンかの「ザ・フィースト」報酬が、過去の報酬マウントの色違いだったので、PvPコンテンツは今後どうなっていくのかが気になっていたところでした。

吉田氏:そういう意味では、どちらかというと新しい事に、どうトライしていくかという部分で集中している時期でした。ですので、今の形の「ザ・フィースト」を続けていくよりも、PvPを熱心に遊んでくださっている方に、もっと喜んでもらえるコンテンツを目指して開発をしています。僕らの温度が下がっているわけではなく、一生懸命にやっているからこそ、中々まだ言えない状態です。

PvPコンテンツが好きなプレイヤーの方には長く待ってもらっていますが、その分、システムも根底から新しいことをしようとしているので、もう少しだけお待ちいただけると助かります。

――わかりました。それでは最後にパッチ5.4を楽しみにしているプレイヤーの方へメッセージをお願いします。

吉田氏:今回のパッチ5.4では、ここでお話した以外にもギャザラー・クラフターの改修やオーシャンフィッシング、ドマ式麻雀もそうですし、ハウジングの大量パーツ導入、グンヒルド・ディルーブラムなど、数々の新コンテンツが実装されます。旧「FFXIV」から丸十年、新生してから七年経過していますが、今回のパッチ5.4はメジャーアップデートでは過去最大の規模になります。

そのため開発チームはかなり大変な状況で、先日、祖堅と打ち合わせをしていた時にも「別に良いんですが、覚えておいて欲しいんすけど……」と、話をされて。

――ハイ(苦笑)。

吉田氏:だいたい、拡張パッケージのバトルコンテンツに関わる、サウンドエフェクト……、ギミックや技に張り付けるSEがおおよそ1,000個なのですが、それが今回メジャーパッチなのにも関わらず600以上あるんだけど、と言われてしまって(苦笑)。

――拡張パッケージに迫る勢いですね……!

吉田氏:あまりにも数が多くて手に負えなかったのですが、たまたま作業が落ち着いてきた他のチームのサウンドスタッフ内に、「FFXIV」をやりたいと言ってくれている人が多かったらしくて。ですので今回は、スクウェア・エニックスのサウンドチーム総動員でサウンドエフェクトを担当してくれています。それくらいコンテンツボリュームが多いです。なんとか予定通り12月上旬には公開しようと頑張っていますので、ぜひ楽しみにしていてください。

ただ、年末年始は色々な面白いゲームがたくさん発売されます。色々とつまみ食いしながら、ご自身のペースで、しかもどこから手を付けていただいてもいいので、都合の良いタイミングで遊んでもらえると、僕らはそれが一番嬉しいです。それくらい横に幅広いボリュームのパッチで、新しい展開も詰まっています。ぜひゆっくりプレイしてください。

――楽しみにしています。ありがとうございました。

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