「ツリーオブセイヴァー」ダメージ計算式やステータス影響力の変更など、大規模な調整を“今”行うワケとは―PM・今濱隆一郎氏...

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「ツリーオブセイヴァー」ダメージ計算式やステータス影響力の変更など、大規模な調整を“今”行うワケとは―PM・今濱隆一郎氏インタビュー

「ツリーオブセイヴァー」ダメージ計算式やステータス影響力の変更など、大規模な調整を“今”行うワケとは―PM・今濱隆一郎氏インタビュー

2017年05月26日 12:00

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ネクソンがサービス中のファンタジーMMORPG「ツリーオブセイヴァー」。5月31日にダメージ計算式やステータス影響力の変更を含む「基礎バランスの改善」を目的とした大規模アップデートが行われる。ここでは、アップデートの詳細や実施の意図などを、プロジェクトマネージャーの今濱隆一郎氏に訊ねた。

2016年9月28日より国内でサービスが開始された「ツリーオブセイヴァー(ToS)」。2016年11月末には待望のクラスランク8が実装され、8つの新クラスが追加されたほか、新たなダンジョンも随時実装が続けられている。

そんな本作では、ダメージ計算式やステータスによるパラメーターへの影響力の変更、さらにすべての防具の性能改善など、ゲームを根本から変えるような「基礎バランスの改善」を目的とした大規模なアップデートが5月31日に予定されている。

正式サービスから8ヶ月。苦労も絶えなかったこれまで

――まずは、現在のサービス状況からお聞かせください。

今濱隆一郎氏
今濱隆一郎氏

今濱氏:正式サービス開始直後は非常に多くのプレイヤーさんに「ToS」を遊んでいただき嬉しかった反面、いろいろとご不便をおかけしてしまいました。現在ではたいぶ落ち着いており、許容量の問題でサーバーに入れなかったりするようなことはありません。

――初期の頃は本当に人が多く、自分もログイン待ちを体験していました(笑)。

今濱氏:あの頃は単純に人の数が多く、パンクしている状態でした。早急にサーバーの増設なども行っていましたが、どうしようもない歪みなどが生じてしまっている状態でしたね。

――あのプレイヤーの多さというのは、運営として想定されていましたか?

今濱氏:想定外というほどではありませんでしたが、予想を上回る結果ではありました。サーバー手配の都合の関係もあり、それらすべてのユーザー数を一気に抱え込むというのが当時は難しく……現在では、そういった方面の問題は一通り落ち着いた状況ですね。

――注目度の高さもあり、サービス開始初期はかなりの苦労があったと思いますが、中でも特に大変だったことは何かありますか?

今濱氏:オープンβテストから正式サービス開始前くらいの期間、やはり接続関係の問題が多く、その対処にずっと追われてしまったことですかね。オープンβを経て、プレイヤーの皆様から多くのフィードバックをいただき、ゲーム内で直したい部分がいくつかあったんです。しかし、接続関係の問題はプレイヤーのゲームプレイに直結する部分ですから、まずは安定してゲームができることを最優先として、ほかの問題がすべて後回しになってしまったんです。

――まずはプレイヤーが安心して遊べる環境づくりが第一ですからね。

今濱氏:結局、その作業にほぼ一ヶ月つきっきりになってしまい……開発にはゲーム内のバランスなども見ていただく一方で、私たちは運営という立場である以上、安定した環境の提供を第一に考えていました。私自身は、一人のプレイヤーとして「ここを直したい」「あれを調整したい」という思いはずっとありましたが……。なので、今振り返っても環境を安定化させることが一番苦労したと同時に、時間が掛かり過ぎてしまったと悔やまれるところです。

――自動パーティマッチングも、最初の頃はなかなかマッチしない時期がありましたね。

今濱氏:そのあたりについても、現在では単純に人数が落ち着いたということもありますが、マッチングシステムそのものも改善が重ねられて安定しています。逆に、効率的にマッチングしすぎるせいで「あんまり人がいないのかな」と思われてしまうこともあり、嬉しい反面、悲しくなる時もありますね(笑)。

――プレイヤーが多い反面、反響や声はかなり大きかったと思います。中でも特に目立ったものはなんですか。

今濱氏:ゲームのシステムや調整などの“中身”に関する話題は本当に多種多様で、弊社内で感じていたことと合致する意見も多くありました。それ以外で多く挙がった意見は、やはり不便な仕様や不具合の修正ですね。そして、それと同じくらい大きかったのが不正利用者への対応です。

――BOTや業者というのは、ある意味オンラインゲームの人気の指標でもありますが、取り締まらなければならない対象でもありますよね。現在対策などはどうなっているのでしょうか。

今濱氏:オープンβテストの時から継続して対処を続けているのですが、現在でもやはり一定数は存在します。というのも、この手の人たちは一人でもいると目立ちますし、対処についても事後になってしまうので、プレイヤーの皆さんには「対策していないのでは」と不安にさせてしまうこともあり心苦しく思っています。

――“この人は不正しそうだ”と、決めて掛かって措置を講じるわけにはいきませんからね。

今濱氏:なのでBOT等、明らかな不正行為を働いているプレイヤーに対しては迅速に対処するようにはしているので、その辺りの数は減ってきていると思います。ただ、最近では判断の難しいグレーゾーンの案件もありまして……。

――というと?

今濱氏:いわゆるマクロなどを利用した放置問題ですね。この場合中に人はいますし、ログの調査でも判明しづらく、現在はこうした人たちに対してもう少し早く対処できるようにならないか協議を重ねている最中です。日本の運営では、マクロ放置は禁止であると公式に告知は出していますし、それなりの手順で対処を行っています。しかし、例えば完全な放置ではなく、横目でモニターをチェックしていたりする場合、普通にプレイしているのと変わりがないのではないか、という線引きの問題もありまして……。

――中に人がいるかどうかというのは、一目では分からないので判断が難しいですよね。

今濱氏:仮に不正でなかったとしても見ていて気持ちの良いものではないので、ほかのプレイヤーから不満が出てくるのは確かですし、そうした問題はしっかりと対処しなければならないと考えています。今回の大型アップデートでバランスが大きく変わるのも、実はこうした問題への対処の一環でもあります。現状プレイヤーから寄せられている不満については、いろいろな角度から丁寧に対処していけたらと思います。

――アップデートといえば、初期の頃はリンカーなどが非常に人気の高いクラスでした。今と昔の人気クラスの変移などはどうなっていますか。

今濱氏:オープンβから正式サービス開始くらいまで注目されていたクラスについては、今でも一定の人気があります。クラス人口が大きく変化するタイミングとしては、例えば“アグニネックレス”という強力なアクセサリーが実装された時は、それと相性の良いパイロマンサーが一気に台頭してきました。

――装備によって人気のクラスも変移しているのでしょうか。

今濱氏:現状のバランスのToSでは、とにかく火力を求められることが多いので、火力に繋がる何かが発見されるとそのクラスにトレンドが移っていく感じですね。リンカーに関してもさまざまな手が加えられましたが、まだまだ強みは残っていますし、大型アップデート後でもそれは変わらないと思います。

“今行わなければ、今後のコンテンツが破綻してしまう”…開発が一念発起したワケ

――今回のアップデートではダメージ計算方式も変更されるとのことですが、まずは既存の計算方式について教えてください。

今濱氏:今までのToSの計算方式はシンプルなものとなっており、簡潔に説明すると、自分の攻撃力から相手の防御力を引き、残った数値が与えるダメージの基準値になります。これにバフや属性などの効果を掛け算していくことで、最終的なダメージが決定されます。

この方式は分かりやすい反面、非常に大雑把になりやすくもありました。バフなどの掛け算の部分がなければ自分がどれくらい強くなれば与えられるダメージが上がるのか明解ですから、ゲームを作る側も数値を決めやすく、これはこれで悪くない計算式なんです。

ただ、ToSはMMORPGで、自分のキャラクターを完成させるまでに物凄くいろいろな要素が絡んできます。クラスの取り方や特性の振り方、同じクラスでも使用する武器の違いなど、図では分かりやすく3段階くらいまでにまとめていますが、実際には8~10段階くらいまで掛け算と割り算の計算が含まれています。

――10段階! かなり細かく分かれていますね。

今濱氏:バフや特性などはMMOらしさを出すための重要な要素でもあります。ただ、そうした計算式の中で最初の基準値を足し算・引き算で計算してしまうと、例えば最初に出てくる基準値が1になってしまったら、後に100を掛けても100にしかならなくなってしまいます。

逆に、これにちょっとした基準値の差が生じると――レベルが1上がり、自分の攻撃力が10上がって基準値が11になったとしたら、同じ数字を掛けると1100になります。この大きな差がゲーム内でどのように影響するかというと、自分が弱かったり敵と同レベルの時はかなり苦戦するのに、レベルがたった1上がるだけで手応えが無くなってしまったりします。被ダメージに関しても、今まで即死級のダメージを食らっていたのに、ちょっと装備を強化するだけで1や10程度のダメージしか食らわなくなってしまったりと、とにかく極端な倍率でしか強さが実感できなくなってしまうんです。

――初めてタンク系のビルドで50 IDに挑戦した時、敵の攻撃が痛すぎて挫けそうになったのですが、ある時から極端にダメージを受けなくなった理由が分かりました(笑)。しかし何故、計算式の変更のようなゲームの根幹に関わるくらい重要な項目をいくつも含んだアップデートを、この時期に実装しようと考えたのでしょうか。

今濱氏:今年に入ってから開発の体制も変わり、こうした基本的なゲームシステムに関して協議する機会があったんです。そこで、今後ToSを今までのような形でアップデートしていくのは厳しいのではないかという話になったんです。

というのも、現在のようにダメージの解像度が非常に荒いままだと、今後何か新しいコンテンツを作って入れたとしても、開発側が想定した強さの範囲内で楽しく遊べる層というのがとても狭くなってしまうんです。

――仮に高レベルダンジョンを実装したとしても、カンストしている人には手応えがなく、中間層の人では難しすぎる……ニーズがほんの一握りになってしまうんですね。

今濱氏:ToSは現在330がレベルキャップになっています。例えばレベル300のダンジョンを実装したとして、それを適切に楽しめる範囲というのが295~305レベルまでとなると、わずかに10/330レベルの人しか楽しめないという状態になります。そうなると、せっかく何ヶ月も開発を重ねて作ったのに全然遊んでもらえず、開発としても費用対効果が悪くなってしまいます。今後も同様のアップデートを続けるのはプレイヤーが楽しめず、開発も疲弊するだけで苦しいのではないか、という話になったんです。

なので、今回のアップデートによって単純だったダメージ計算式を変更し、あるコンテンツに対して適切に遊べる範囲というのをもう少し広く保てるように調整しようということになりました。

――今の時代は動画などで攻略法の広まりが早い分、コンテンツの寿命そのものが短くなりつつあるので、挑戦できる間口が狭いのは致命傷になりかねませんよね。

今濱氏:今回のアップデートの内容を事前に収集しているプレイヤーさんからは、「そんなことよりももっとコンテンツを増やしてほしい!」という声も多く頂いています。しかし、そのための下準備を今しておかないと、今後コンテンツを追加してもすぐに破綻してしまうという予想があったので、このタイミングで実施することにしました。

――なるほど。では、新しい計算式はどのようになっているのでしょうか。

今濱氏:新しい計算式では、logスケールという方式を採用しています。具体的には、自分のステータスと相手のステータスを比較して、その規模によって与えるダメージに割合で補正を掛けていきます。

これにより、自分が強い場合は当然として、基準値を中心に自身が弱くても最低限のステータスがあれば厳しいながらも戦っていけるようになります。以前のように、自身が弱いとダメージが全く通らなくなったり、逆に極端に与えるダメージが跳ね上がるようなことはなくなります。

――スキル攻撃力にも大きく手が加えられるようですね。

今濱氏:通常の攻撃が足し算・引き算で行われていましたが、これまではスキル攻撃力についても定数による足し算・引き算で行われてきました。序盤こそスキル攻撃力は50や100などの数値が低いものでしたが、高ランクになるにつれてスキル攻撃力は1000や2000になります。つまり、キャラクターのステータスや装備によって出せる攻撃力が数百程度の時に、スキルで出せる攻撃力は数千になってしまいます。極端な話、何も装備していなくてもスキルを発動するだけで通常よりもはるかに高いダメージを出せるような状況になってしまっていたのです。

また、低ランクで習得可能なスキルでも、多段ヒットするタイプのスキルは1ヒット毎に毎回計算が行われてきました。この場合、元々のスキル攻撃力が低くても、毎回装備やステータスを加味した定数で攻撃力が算出されるため、高ランクの単発スキルを凌ぐ攻撃力を発揮していました。

なので、この部分についても自身が強ければどのスキルを使ってもそれなりにダメージが出せるように、新方式では定数で攻撃力1000や2000と定めるのではなく、倍率によって決まるようになります。

――スキルの説明欄にはスキル攻撃力が記載されていると思いますが、あの記載がなくなるのでしょうか。

今濱氏:そうですね。スキル攻撃力という概念ではなく、“自分の今の攻撃力の○%で攻撃する”というようになります。スキルによってこの倍率が低かったり高かったりするので、自分の基本ステータスと装備のステータスが高ければ高いほど与えるダメージが高くなります。なので、自身が弱い状態で高ランクのスキルを使っても相応のダメージしか出せなくなります。

スキル説明欄の表記は、一部のスキルを除いてすべて%表示に変更される予定です。いくつかのスキルや今後のアップデートで追加されるものには、定数が付け足されるような要素が入ってくる可能性もありますが、基本方針としては%表記になります。これからはただスキルを習得するだけでなく、それを活かすための装備も考える必要が出てくるでしょう。

――今後はより装備が重要になってくるのでしょうか。

今濱氏:多彩なクラスとそれに伴うビルドというのがToSの魅力ですが、ある意味弱点でもあり、ビルドが主になり過ぎていてビルドさえ組めていれば装備はなんでもいい、あるいは装備の選択肢が一通りしかない……という部分もあったんです。

なので、クラスにちょっとした調整が入り使い物にならなくなってしまうと、そのキャラクターそのものの価値が喪失してしまうんです。これではキャラクターを育成する意味というものが無くなってしまいますよね。

本来なら、ステータスの振り分けとクラスの組み合わせと装備、そしてスキルの選択と強化、これらすべてが噛み合わさって強くなるというのが理想だったのですが、現状はビルドの比重が重すぎて装備より何より“とりあえずこのクラスをとっておけ”というのが先に立ちすぎていて……。今回のアップデートで、こうした部分にも影響を出せればと考えています。

――ステータス影響力の調整についてもお話をお聞かせください。

今濱氏:ダメージ計算式の関係上、ステータスの振り方についてもある程度テンプレート化されていました。なので計算式を変更する以上、こちらにも手を加えなければいけないと思いました。

先述した通り、今までだとスキルの攻撃力などが定数で非常に影響力が高かったため、物理職ならすべて“敏捷”に振ってクリティカルの発生率を上げておくのがベストになっていました(※クリティカルが発生するとダメージ1.5倍)。この“敏捷一極化”の状態に一石を投じるというか、ほかのステータスに振る意味を持たせようと考え、図のように各項目の上昇値とステータスの再編成を行っています。

――散らばっていた効果がまとまり、すっきりしたように思えます。あと、力や体力など、どれに振ったらどんなステータスが上昇するのか、直感的に分かりやすくなっていますね。

今濱氏:今回の改変のコンセプトには、「直感的に分かりやすくする」という点も含まれています。今までのToSには、数値で見えない補正というものがすごく多かったんです。例えばステータス振りですと、力に+5振るとボーナスでもっと増えるなど、実際にやってみないと分からない要素が多々あり、その最たるものが“レベル補正”と呼ばれるものです。

これは敵と自分にレベル差があると、その差分だけ与えられるダメージや防御力に%で補正が掛かるというもので、どれだけ自分が装備などを強化して強くなろうと、20レベル差が離れてしまうとどんな敵でもダメージがほぼ通らなくなってしまいます。

ToSにはこうしたプレイヤーに公開されない、半ば強引にゲームバランスを整えるようなセーフティシステムが非常に多く採用されていました。しかし、MMORPGを遊ぶ立場からすると、こうしたシステムはゲームをつまらなくさせてしまう要素だと思うんです。どんなに自分が工夫をしたり、努力して強くなったとしても、結局ある程度レベル差がある相手には絶対かなわなくなってしまうというのは、やる気を削ぐ原因になります。そこを上手く改善するための仕組みというのが、ステータス影響力の調整であったり、ダメージ計算式のlogスケール方式への変更であったりするわけです。

ステータス影響度のイメージ図

――ということは、アップデートによってレベル差補正などは緩和されるということでしょうか。

今濱氏:緩和ではなく、完全になくなります。とにかく自分でステータス画面を開いて確認できない補正なんかはすべて取り払う方針を取っています。クラスの特色による装備の影響度合いなども、数値として反映されるようになります。

――クリティカル発生/抵抗は基本ステータスから除外とありますが、これはステータスそのものが無くなってしまうのでしょうか。

今濱氏:ステータスそのものは存在しますが、任意にステータスポイントを振って上げることができなくなります。クリティカル発生率を上げるには、装備についている付加効果やスキルなどで上昇させるしかありません。ホプライトやアーチャー系のクラスなど、クリティカル特化はよりクラス毎に特色が出るようになると思います。

――こちらの図はステータスを極振りした時のデータでしょうか。

今濱氏:はい。実は自分が実際に計測したものになります(笑)。

――かなり貴重なデータですね。

今濱氏:今回のステータス影響力の変更によって注目してもらいたい部分の一つとして、敏捷(DEX)に振ることによって攻撃速度が上昇するようになります。これがかなり操作していて気持ちの良い部分であり、かつ実益も兼ねているので、しばらく敏捷の人気は高いままかなと予想しています(笑)。

――敏捷1での攻撃速度の上昇値はどのくらいになるのでしょうか。

今濱氏:敏捷1毎だと、おそらく0.002秒くらいの微々たる変化で実感は難しいでしょう。ほぼ極振りの300近く振ることで攻撃速度が1.3倍になるので、操作していて楽しくなります。

――力(STR)極と敏捷極だと、物理攻撃力の差もかなり開きがありますね。

今濱氏:単純なダメージ量だと、力による物理攻撃力の上昇がかなり影響してきます。ただ、敏捷を上げることで攻撃速度が1.3倍になるなら攻撃力も1.3倍になる……として計算すると、実際のダメージには大きな差が生まれます。

このように、装備を整えていくと従来通り敏捷型の方が最終的に火力が高くなります。なので、アップデート後も今まで敏捷に振ってきたキャラクターが無駄になるということはないと思います。ただ、敏捷型の場合手数によって火力を出すので、常に無駄なく敵を攻撃し続けられるプレイヤースキルなども重要になるでしょう。

――強い弱いに関係なく、攻撃速度の上昇は使っていて楽しく遊べそうですね。

今濱氏:操作感については、本当に変わると思うのでぜひ一度は体験してほしいポイントですね。どちらを重点的に振っていくかはビルド次第ですが、ダメージ計算式も変わっている関係上、ある程度体力などに振りつつ即死しないHPを維持するなど、基本的なステータスの確保も重要になってくると思います。

また、今後は攻撃スキルが倍率計算になるのですが、プリーストのブレッシングなどの多くのバフスキルも、影響度が%で上昇するようになります。この補正値には目を見張るものがあり、力にも敏捷にも振らず、精神のみに振ったモンクでも図のような火力が出せました。

――想像以上に高い火力を発揮しますね(笑)。

今濱氏:当然、戦闘型のキャラクターにブレッシングを掛けたほうが強力なのですが、ビルド次第でスキルを上手く使えば、十分火力に貢献できるようになると思います。

――こうしたデータを元に、新しいビルドの研究が捗りそうですね。

今濱氏:今回のデータは装備などもかなり限定した条件なので、これがもっとクリティカルを出しやすいアーチャー系などほかのクラスだったらどうなるのか、ぜひプレイヤーの皆さんにも研究してみてほしいですね。

実はクリティカル発生率や回避率、ブロック率についても、ステータス影響度のイメージ図と同じような計算式になっています。なので、今までのようにクリティカル発生値をいくつ以上おさえておけばこの敵には必ずクリティカルが発生するというわけではなく、ちょっとでもクリティカル発生値があればある程度発生するようになります。ただ、どんなに値を高めても決して100%になることはなく、これは回避率などについても同様です。

――あと、気になる部分としては精神に付随した“召喚モンスターの能力”という項目ですが、精神を上げることで召喚モンスターのステータスを上昇させることができるということでしょうか。

今濱氏:実はこちらは調整中の項目でして、開発の方でも検討を重ねているところです。バランス改変の時点でも基本的に死ににくくなったり攻撃力が上がったりといった能力の向上を想定していますが、まだまだ調整が必要な部分ですね。

ビルドリセットではクラスの再選択も可能に!

――ダメージ計算式やステータス影響力に伴い、防具にもついに魔法防御力が追加されるんですね。

今濱氏:基本的なダメージの算出方法が変更になるので、やはり防具の値についても調整しなければなりません。今まではプレート、レザー、クロースの3種類とも物理防御力の値のみで、魔法防御力に関しては補助的にアクセサリーで補うことしかできませんでした。今後はこの3種の防具をより使い分けられるように調整していきます。

具体的には、プレートは今まで通り物理防御力重視に、レザーはクリティカル発生などの攻撃型オプションが多く付加され、クロースは魔法防御力を重視した特徴づけが行われています。

――付加効果は、これまで通りプレートにも付いていることはありますか。

今濱氏:当然レアな装備にはプレートなどでも付加効果があります。あくまで傾向として、レザーにはそういったオプションが多いということですね。

――生産や修理、強化などにかかる費用も安くなりますが、この辺りはプレイヤーから「高い!」というような意見が多かったのでしょうか。

今濱氏:声というか、費用が高いから基本的にやらない傾向が強いですね。特に装備の強化については顕著で、本当に長く使う最終装備以外はほとんど手を付けられていない状態でした。今後は費用も安くなるので、繋ぎの装備も強化して過程を楽しんでいただければと思います。

――超越システムにも大きな変更が入ります。こちらの意図をお聞かせください。

今濱氏:ToSの装備強化は、通常は能力の値を50や100というように固定値で上昇させていくのですが、超越に関してはエンドコンテンツ的な側面もあるため、元の装備の数値に対して%で上昇していきました。ただ、この値の幅が非常に広いため、超越の影響力が強すぎてしまったんですね。

スキルの話題にも掛かる部分ですが、超越を6や7段階まで進めた装備で低ランクの多段ヒット系のスキルを使用すると、物凄いダメージを発揮できるんですね。現状でも強力な超越をこのままにして計算式の改変を行ってしまうと、さらに大きなダメージが出せるようになってしまうので、今回のアップデートで調整させていただくことになりました。

――最大強化時の+550%は、まさに破格の性能ですね……。

今濱氏:増加率の調整後は、最終的な数値こそ大きく下がっていますが、序盤の値は以前と比べて増加しています。なので、今後は一つの装備に絞ってすべての素材を投資するのではなく、いろんな装備をある程度だけ超越して相性によって使い分ける選択なども生まれるかと思います。

――今回の調整時に、現在超越している装備の段階が一旦初期化されるとのことですが、その場合の祝福石はどうなるのでしょうか。

今濱氏:今回の調整にあわせて、武器・防具・アクセサリーの3種に分かれていた祝福石が1種類に統合されます。現在超越されている装備に関しては、その種類を問わずその段階までに調整前の基準で100%成功に必要な量の祝福石が、新しく統合された祝福石に換算されたうえで返還が行われます。例えば3段階まで超越していた装備があったなら、1(1段階目)、4(2段階目)、8(3段階目)で、合計13個の祝福石が還元されます。

――同じ装備を超越させるのもいいですが、祝福石が統一されたので新たにほかの装備に試してみるのも良さそうですね。

今濱氏:一つ注意していただきたいのは、今回から装備のレベルやレアリティによって祝福石の必要個数が変化するということです。例えばレベル1で装備できるコモン装備などは1段階目の祝福石の必要個数が1個ですが、レア度の高い「ロロパンサー」シリーズや「ソルミキ」シリーズだと1段階目で複数個必要になるものもあります。なので、申し訳ありませんが完全に以前と同じ状態に戻せるというわけではありません。

――今後、より祝福石の需要が高まりそうですが、入手方法の追加などは計画されているのでしょうか。

今濱氏:の設定だと、一日に入手可能な「祝福された欠片」の入手個数が完全に決まってしまっているほか、ゲームバランスを考慮して取引なども制限しているので、“超越を含めたキャラクターのビルドの完成が何日後になるか”、というのが予め決まっているんですね。超越の段階が多くなると、それこそ3年、4年後という計算が出てきてしまいます。

先の見えていることを、何年も同じ作業を繰り返し行うというのは本当に苦痛でしかありません。なので超越の関連アイテムの提供方式についても、今後はもう少し機会を増やしていければと考えています。例えば先日行われたイベントでは、ランダムで「祝福された欠片」などの超越関連アイテムを入手できる機会を試験的に提供してみたりもしました。

――今回のアップデートでは、フィールドやダンジョンのモンスターにも調整が加えられますね。

今濱氏:ほかの項目と同一になりますが、新しい計算式と装備能力に合わせてすべてのモンスターを調整します。今までは、ランク7や8のフィールドにいるモンスターは非常に強力で、転職クエストを進めるのも一苦労というような状態でした。今回の調整では、クエストが発生するような一般フィールドのモンスターに関しては、クエスト進行を前提とした難易度に再調整されます。

――ストーリーを進めていく上で、フィールドモンスターにそこまで手こずった記憶はなかったのですが、確かに転職クエストでは現在のレベルよりも高い地域での冒険を要求されるシーンがありますね。

今濱氏:戦闘向きのキャラクターとそうでないキャラクターにおいて、特に高ランク帯ではクエスト進行の難易度にすごく差が開いてしまうんです。今回はその差が縮められるような調整になっています。

――既存のように強力なモンスターが跋扈しているエリアも残っているのでしょうか。

今濱氏:はい。基本的に、ストーリーやクエストが発生する可能性のあるフィールドについては上記のような調整を加えていますが、ストーリー進行とは関係のないフリーダンジョンやミッションなどのモンスターについては強力なままです。むしろ、こちらのモンスターについてはやや強くなっているように感じるかもしれません。

――ダンジョン系のモンスターについても調整が行われているということでしょうか?

今濱氏:というよりも、今までは自分のレベルが上がればダメージ計算方式の関係で極端に受けるダメージが減っていましたが、新しい計算式ではどんなにレベル差があってもある程度のダメージは食らうようになるので、その辺りで“強くなった”と感じるかもしれないですね。パーティプレイではあまり気にならないかもしれませんが、ソロでのレアアイテム掘りなどはお気をつけください(笑)。

――モンスターの挙動も変更されるようですが…。

今濱氏:現状、通常のモンスターもさまざまなスキルを使用してきます。ただ、吹き飛ばしや凍結など、数の多いモンスターがこれらを使用すると著しくゲームのテンポを悪くしてしまうので、アップデート後からは一般的なモンスターはこれ以上特殊なスキルを使用しないように変更されます。

こうした特殊なスキルは、今でもフリーダンジョンなどで出現する一部の強力な個体、いわゆる“エリートモンスター”のみが使用します。さらに今後は、このエリートモンスターが一般フィールドにもごく少数出現するようになります。

――一部のダンジョンなどにはワールドボスなどが実装されていますが、こうした特殊なモンスターが一般フィールドに追加されることはないのでしょうか。

今濱氏:確定しているわけではありませんが……ボスモンスターをより細分化してみようという話は開発のほうで出ています。具体的な内容としては、レイドのように大人数で協力しなければ討伐できないようなボスモンスターとは別に、高レアリティ装備の製造材料をドロップし、ソロでも挑戦可能な”中ボス”を各フィールドに実装してみてはどうか、という感じですね。

――実現すれば新しいフィールド狩りの要素になりそうですね。

今濱氏:現状、ワールドボスのように大人数でなければ太刀打ちできない敵か、ソロで討伐可能でも倒す意味がない敵かの両極端なので、その丁度中間くらいのを作れればメリハリが出るんじゃないかと思います。

――調整に注目が集まりがちですが、新規フリーダンジョンも実装されるんですね。こちらの特徴を教えてください。

今濱氏:今回実装される3つのダンジョンは、いずれも既存のフリーダンジョン同様に常設型でいつでも自由に出入りすることができます。ただ、適正レベルがかなり高く設定されており、かつパーティでの攻略が基本になります。ソロで挑む場合は、相応の強さと工夫が必要になってきます。3つともグリナス丘陵地の女神像のほど近くに入口があるので、アクセスもしやすいと思います。

マップの形状 入口
ランシド迷路
バルロアム駐屯地
ミクマーシュ寺

――一部のダンジョンには、特定の時間帯にしかいけない部屋など、特殊なギミックが搭載されているものもありますが、こちらにも実装されていますか。

今濱氏:それほど大掛かりなものはなく、単にバフが受けられる装置のようなものが設置されている程度です。最近追加されたフリーダンジョン自体、日本の運営の要望で進められた企画だったのですが、凝ったギミックを搭載してしまうと解除するためにパーティプレイがどうしてもそこで止まってしまうんです。なので、そうしたテンポロスになるのを避けるべく、意図的にあえてそういうギミックは入れないでほしいと要請していたんです。

ちなみに、今回からフリーダンジョンのドロップに関してはシステムが変更になります。

――ドロップというと、未鑑定品に関してでしょうか。

今濱氏:既存の未鑑定装備が入手できるフリーダンジョンでは、特定のモンスターが直接装備品をドロップしていました。しかし、今回から装備品ではなくキューブがドロップするようになります。また、キューブはダンジョン内のどのモンスターからもドロップするので、今までのように特定のモンスターだけが狙われて狩り尽くされるということはなくなります。

――キューブということは、追加で開けることができるのでしょうか。

今濱氏:いえ、この未鑑定キューブについては、通常のキューブのように追加で開けることができなくなっています。

――これだけ大きなアップデートが行われるとなると、プレイヤーのゲームプレイにもさまざまな影響が出ると思います。運営の方で、何かサポートイベントのようなものを実施する予定はありますか。

今濱氏:今回、ゲームの根幹に関わる部分に大きな改変が加えられます。自身が現在使っているキャラクターがどんな影響を受けるか、不安に思うプレイヤーさんはたくさんいらっしゃると思うので、そこについてはしっかりとフォローしていければと考えています。

まず、イベント形式でキャラクターのビルドリセットを行うことができるようになります。今回は特別な措置として、スキル、ステータスのリセットはもちろん、クラスのリセットも可能になります。

――クラスのリセットまで可能になるのはかなり意外でした。

今濱氏:最初に選んだソードマンやアーチャーといった系統については選び直すことはできませんが、現在習得しているランクまではすべて選び直すことができるようになります。

本イベント中、キャラクターごとに1日1回、イベントNPCに話しかけることでリセット用のアイテムが3種もらえます。装備をすべて外す等の下準備を済ませた後、その中にある「ランク初期化券(1日)」というアイテムを使用すると、クラスランクが初期値である1に戻ります。それと同時にランク1やランク2などに該当する、「○ランクカード」と呼ばれるアイテムが支給されます。これを使用することで、クラスレベルが一気に転職可能なレベルまで上昇し、次のランクのクラスに転職することができます。

――転職クエストはどうなるのでしょうか。

今濱氏:通常ならこの時に転職クエストが発生しますが、イベント期間中はクリアしたことがなくても転職クエストが免除されます。ただし、隠しクラスについては転職クエストとは別に、そのクラスを習得するための前提クエストがあります。この前提クエストをクリアしていない場合は、隠しクラスに転職することはできないのであらかじめご注意ください。すでに前提クエストをクリアしている場合は、ほかのクラス同様に転職クエストなしで隠しクラスに転職することが可能です。

また、巫女(女性キャラクター専用の隠しクラス)と神主(巫女から性転換スキルで男性になったクラス)についても注意が必要です。現在神主の場合、一度性転換スキルで女性キャラクターになってからでないと“巫女の前提クエスト”をクリアした扱いにはならないので、特殊なケースですがご留意ください。

クラスをリセットすると、当然そのクラスに紐づいたスキルや特性もリセットされます。スキルについてはこれまで使用したポイントがそのまま返還されますが、今回のアップデートから特性スキルを習得する時は“特性ポイント”というものを使用するようになります。今まではシルバーを直接支払って特性を習得・強化していましたが、今度からはシルバーを還元した特性ポイント(1ポイント=1000シルバー)で習得・強化を行っていきます。なので、リセットされた特性についても、スキルと同様に特性ポイントとして返還されます。なお、特性ポイントはシルバーに戻すことができないので、こちらも注意してください。

――テンプラーの場合は、少しややこしくなりそうですね。

今濱氏:そうですね。ここは本当に申し訳ない部分ではあるのですが、テンプラーの人がリセットを行う場合は、ほかのテンプラーの人にギルドマスターを譲渡していただくか、あるいはギルドを解散していただく必要があります。

――ちなみに、このビルドリセットは何度でも行うことができるのでしょうか。

今濱氏:1日1回限定ですが、翌日に再びイベントNPCからリセット用アイテムをもらい、改めてクラスリセットなどを行うことは可能です。本イベントは5月31日から2週間の開催が予定されています。なので、この機会にいろいろなクラスを遊んでみて、新しくなったToSに触れていただければと思います。元のクラスに戻る場合は、しっかりと最終日までにビルドを確定させておくことをお忘れなく(笑)。

そのほかにも、リセットなどに伴う諸問題をフォローするための細かなイベントを企画しています。特性の再取得の時間を短縮するためにトークンを配布したり、各地のクラスマスターと会うためにシルバーが必要になるのでワープ代の無料期間を設けたりと、新しくなったToSをスムーズにプレイしていただくためのさまざまなバックアップを予定しています。

――最後に、プレイヤーに向けてメッセージをお願いします。

今濱氏:今回のアップデートは、何か新しいクラスが実装されたり、コンテンツが追加されるような、分かりやすいものではありません。しかし、ゲームをプレイしていただく上ではしっかりとToSの変化が感じられるようになっています。強い装備を手に入れ、難しいダンジョンやコンテンツにチャレンジするというゲームサイクルに変わりはありません。しかし、その過程にあった細かな不満や不親切だった部分というものが、大きく改善されたと思います。

今回のアップデートではいろいろな改変が行われますが、運営として目指すところは「楽しく遊んでもらうこと」「長く遊んでもらうこと」です。これは今までもこれからも変わりません。バランス調整により、今後はいろいろなコンテンツにチャレンジできる機会が増えていくはずなので、ぜひそうした部分を楽しんでいただければと思います。

――ありがとうございました。

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メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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