来年の日本サービスに向けて開発中の新作MMORPG「BLESS(仮)」豊富なPvP要素など本作の魅力を開発陣にインタビュー

ゲームオンがサービスを予定している新作MMORPG「BLESS(仮)」について、10月21日に開発者インタビューを行った。

2016年5月3日に開催されたオフラインイベント「Pmang感謝祭」。そこで日本国内サービスが発表された新作MMORPG「BLESS(仮)」について、本作を開発するNEOWIZ BLESS STUDIOのCEO・韓在甲氏、プロデューサー・金正浩氏にインタビューを行った。

韓在甲氏(左)、金正浩氏(右)

日本においては「BLESS(仮)」の情報があまり開示されておらず、具体的なゲームシステムを把握できていないのが現状だ。そのため、インタビューを行う前に金氏より、ゲームの紹介が行われた。

MMORPGとは「Massively Multiplayer Online Role-Playing Game」の略語で、大規模多人数同時参加型オンラインRPGと訳される。NEOWIZ BLESS STUDIOは、「BLESS(仮)」の開発にあたり、大勢のユーザーが一緒になって協力、または対立しながら世界を構築していくという点をコアポイントに制作されている。

MMORPGは人それぞれに違ったニーズが存在するため、できるだけ広い要求をカバーできるよう、コンテンツ作成には注力したと金氏は語る。

本作ではMMOで一般的な、狩りをしてレベルを上げるということも、もちろん可能ではあるが、PvPの要素が強めになっているのが特徴だ。3対3のPvPを楽しむことができる「アリーナ」というコンテンツでは、キャラクターの成長をPvPを通じて確かめることが可能になる。これは少人数でのPvPを好むユーザーのためのエリアであると、前置きし次のコンテンツが紹介された。

「ペンドニオンの競技場」と銘打たれたエリアではシングルプレイを楽しむことができる。ステージ毎にボスモンスターが出現し、討伐することで報酬を得ることが可能だ。こちらはPvEが好きなユーザーのためのエリアのようだ。

また、ギルド同士の戦いが楽しめるGvGとしては「首都争奪戦」というコンテンツが用意されている。ギルドは「統治契約」を結ぶことができ、「HIERON」と「UNION」という勢力の領地を支配することが可能になる。さらに、この統治契約を締結したギルドは「首都争奪戦」として400人以上によって繰り広げられる大規模戦闘に参加することも可能になるとのことだ。ユーザーはこれらの戦争に参加し、自分の勢力の中でギルドの地位を高めていくことが1つの目的となる。

また、現在準備中の「首都侵攻」というコンテンツもあり、既にサービスが行われている韓国でも未公開のコンテンツになっているそうで、今後より詳細なシステムが明らかになっていくだろう。


PvPに関連したコンテンツとして、100対100で戦い、PvEの要素も含む「カーストラ攻防戦」や、常にPvPが行われている「バーセル渓谷」といったエリアも存在するそうだ。対人コンテンツを好むユーザーにとっては、多様なルールでPvPを楽しむことが可能な本作は、かなり魅力的に映るのではないだろうか。

MMOにおいて、あって然るべきともいえるダンジョンも存在する。本作のダンジョン攻略は5人パーティでボスを倒すことが目的となる。ダンジョンは通常と高難易度に分かれており、自分の腕にあわせて選択ができる。韓国では10人でパーティを組みダンジョンを攻略する「討伐隊」というコンテンツもあるようだが、日本サービス開始時に、このコンテンツが実装されるかは現段階では未定のようだ。

「BLESS(仮)」の大きな魅力の1つとして、多彩な種族とそれに付随するストーリーも存在する。本作には全部で10種類の種族がおり、「HIERON」と「UNIoN」、2つの勢力で選べる種族も変わってくる。さらに、それぞれの種族毎に独自のストーリーが存在し、ゲームを進めることで本作の世界観を知ることが可能だ。

種族ごとのストーリーについて面白いのが、同じ勢力内であっても一枚岩では無いというところだ。例えば、アミスタッドという種族は勢力間の国境付近で生活をしているため、同じ「UNIoN」勢力の中でもスパイ行為を働いているのではないかと疑われ、低い身分からのゲームスタートとなるが、ストーリーを進めていくことで種族の地位が変化していくのだ。「HIERON」と「UNIoN」という単なる勢力間の争いだけでなく、同じ勢力内での葛藤や対立などが複雑に絡み合う構図は、本作の大きな特徴と言えるだろう。

また、キャラクターには8種類のクラスが存在し、それぞれのクラスにロールの概念が存在する。大きく分けると「タンク」「アタッカー」「ヒーラー」の3種類のようだ。また同じロール内であっても、クラスにより得意分野が存在する。例えば、アタッカーの「バーサーカー」と「アサシン」を例にとると、バーサーカーは範囲攻撃が得意で、アサシンは単体火力に優れている、といった具合だ。

また、パラディンのようにメインロールはヒーラーだが、タンクの役割もこなせるなど、ある程度、ビルドに幅は設けられているようだった。なお、現行の韓国ではミスティックが最近実装され、ウォーロックはクオリティアップのため鋭意制作中とのことだ。日本サービス時には全8種類のクラスが実装された状態でサービスインを迎えたいと、金氏は述べていた。

キャラクターメイクに関しては、眉毛の色や、筋肉の量などかなり細かい部位に渡って拘ることが可能なようだった。さらに種族ごとに耳や尻尾といった特徴的な部位が存在し、それを調整することもできる。

ペットや、乗り物、部下NPCといった存在も確認することができた。これらはマップ上のモンスターなどをテイミングすることで自分の物にできるようだ。「乗り物」「バフなどをくれるペット」「特別な任務を任せることができる部下」の3種類に分かれており、テイミングしたモンスターの種類によって、どのカテゴリーに属するか決まってくるとのことだ。

また、日本サービスの際は、日本限定の乗り物などを用意する予定で、現在ゲームオンと調整中とのことだ。どのような乗り物が登場するのか続報に期待しよう。

ゲーム内容から日本サービス時期まで、様々な質問が飛び交った開発者インタビューを掲載

一通りゲームの概要が紹介されたところで開発者インタビューが行われた。ここでは、その模様をお届けしよう。

――種族は全部で10種族あるとのことですが、全種族で男女の選択は可能なのでしょうか?

金氏:可能です。

――種族で特徴的な能力などがあったりするのでしょうか?

金氏:種族毎に異なる能力はありません。

――キャラクタービルドはステータスを割り振るタイプなのでしょうか?

金氏:ステータスの割り振りはできませんが、装備やルーンなどで調整することができます。ルーンとは武器に装着するアイテムで、種類によって上がるステータスが変わります。

――ダンジョンはインスタンスでしょうか?

金氏:そうなります。

――戦闘はアクション要素が強めになるのでしょうか?

金氏:ターゲットモードとノンターゲットモードを選択することができるので、自分の好みに合った方を選択してください。またプレイするコンテンツや、クラスによっても向き不向きがあります。例えば、敵が使用したスキルを確認することができるターゲットモードは、PvPで有利に戦闘を行うことができますし、範囲攻撃が得意なバーサーカーなどは、ノンターゲットモードの方が使いやすいと思います。

――PvPに重きをおくゲームデザインのように感じましたが、通常のフィールドでPvPは行えるのでしょうか?

金氏:エリアは紛争地域と平和地域に分かれていますので、紛争地域であれば可能です。また、平和宣言をするアイテムもあり、このアイテムを使用することで一定時間、敵対勢力から攻撃されなくなります。

――今回の説明では戦闘系コンテンツがメインのように感じましたが、生活系のコンテンツはあるのでしょうか?

金氏:「BLESS(仮)」開発時のコンセプトとして骨太で硬派なゲームを開発したいと考えていました。そのため戦闘系コンテンツに比重をおいています。しかし、製造や採集も必要だと思ったため生活系のコンテンツも実装しました。具体例を挙げると、首都争奪戦に使う兵器などを作ることができます。また、ハウジングもギルド戦にあわせて実装しようと考えています。

――部下NPCについて詳しく教えてください。

金氏:部下NPCとは、フィールドの人型モンスターなどをテイミングすることで仲間にすることができます。部下NPCには任務を任せることができ、その成功可否で報酬を得ることができます。元々、テイミングしたモンスターは全て乗り物になる予定だったのですが、人型モンスターに乗るわけにもいかないため、誕生したコンテンツです。

――ペットは戦闘にも参加するのでしょうか?

金氏:戦闘は行えませんが、プレイヤーキャラクターにバフをかけてくれるため、戦闘を有利に進めることができます。戦闘以外にもマネーや経験値が増加するペットなども存在します。

――テイミングは、マップにいるモンスター全てが対象になるのでしょうか?

金氏:基本的にはそうなりますが、ボスモンスターなど一部のモンスターにはできません。ですが、ボスモンスターのテイミングも将来的には可能になるかもしれません。

――韓国ではいつ正式サービスが開始されたのでしょうか?

金氏:2016年1月27日オープンβを開始し、2月に正式サービスを開始しました。

――サービスが開始している韓国では、どのような評価を得ているのでしょうか?

金氏:コンセプトとして戦争がテーマになっていたため、シングルプレイを好むユーザーからの不満がありました。現在はそのようなユーザーのためのコンテンツも実装しています。我々は「BLESS(仮)」を、昔ながらのMMOが好きなユーザーが楽しめるようなゲームにしたいと考えているので、そのバランスには気を付けて開発を続けていきたいと考えています。

――韓国ではどのようなサービス体系になっているのでしょうか?

金氏:Free-to-Playになります。課金をすることで「ルミナ」という貨幣をもらいアバターを購入したり、ゲームを有利に進めることもできます。ルミナは、クエストを達成することで貰うこともできますので安心してください。

――日本サービスのロードマップはどのようになっているのでしょうか?

金氏:日本サービス開始にあたり、計画を練っている段階です。しかし、来年には日本サービスを開始したいと考えています。

――最後に読者へのメッセージをお願いします。

金氏:日本サービスに向けて、ユーザーの多様なニーズに応えられるように、現在調整中です。私としては、日本は一番大事な市場だと捉えているので、日本のサービスをもって本作は完成するのだと考えています。1日でも早く日本のユーザーに本作を届けられるよう頑張っているので、是非期待していてください。

韓氏:「BLESS(仮)」は、開発に長い期間を要し、それがついに海外に進出するということで胸が高鳴る想いです。MMO本来の面白さが詰まっているタイトルに仕上がっているので、昔ながらのMMOが好きなユーザーには、本当に面白いゲームになっていると思います。今後は、最近のMMOが好きなユーザーのためのコンテンツも実装したいと考えているので、長い目で見たときに良いゲームにできるように注力していきます。

今回の、メディア合同開発者インタビューで明かされた内容はこのようなところだ。現時点で判明している内容としては、PvP要素が強めな点を除いて、硬派な作りのMMORPGになっていると感じた。昨今のMMOに備わっている要素は一通り満たしており、グラフィックの緻密さを加味すれば、遊んでみたいと思うユーザーも多いことだろう。

1点気がかりなのは、本作における目玉コンテンツにPvP要素が多いというところだろうか。日本のオンラインゲームプレイヤーの中では、PvP要素は好まれない傾向となっているのが現状だ。そこで本作の魅力が日本ユーザーどのように迎えられるかで、評価が変わってくることになるだろう。

ただ、今回の合同インタビューの中で日本という市場に重きを置いていると感じられる発言は多数みられたこと、そしてゲームオンとの調整の中で仕様を調整中だということ、今回公開された内容は全てではないことなどがあり、まだ「BLESS(仮)」というタイトルを評価するには尚早であるだろう。今後の続報に期待しながら、本作の日本サービス開始を待ちたい。

※本タイトルは現在開発中のものとなります。
※日本版でのタイトル名称などはすべて仮称となります。
※アイテム名や種族名・クラス名などの固有の名称は変更となる可能性があります。

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