【G-STAR 2015】日本でのテストも決定!デスナイトやポーファランが登場する新作MOBA「MXM」の開発陣にインタビュー

11月12日から11月15日までの期間、韓国・釜山のBEXCOにて開催されたゲームショウ「G-STAR 2015」。デスナイトやポーファランが登場するMOBA「MXM」について、開発陣にインタビューした。

「MXM」は、オリジナルキャラクターのほか、「リネージュ」や「ブレイドアンドソウル」といったNCSOFTのIPタイトルのキャラクターが登場するMOBA系タイトルだ。ゲームの概要については、先日掲載したゲーム詳細記事を参照してほしい。

本作は、2016年夏の正式サービスを目指して、2016年2~3月頃に3回目となるクローズドβテストを行い、おそらくこれが最後のクローズドβになるとのことで、韓国・日本・台湾の3地域で行われ、同一サーバーでマッチングも可能になるそうだ。その後は、2016年上半期にオープンβテストが行われる。

「G-STAR 2015」の会場で「MXM」開発室 ディレクター イ・ジホ氏、統括プロデューサー キム・ヒョンジン氏に本作の気になるポイントを聞くことができたので紹介する。

――NCSOFTのキャラクターたちが多数登場する本作ですが、開発に至った経緯を教えて下さい。

イ氏:もともとはキャラクターがたくさん登場するMOBA系のゲームだったのですが、会社のIPを活用してはどうかというアイデアが出て、それを会社に伝え、現在の形になりました。

――現在30種類のマスターが発表されていますが。

イ氏:30種のマスターが登場し、そのうちNCSOFTのIPキャラクターは8種です。あとは、NCダイノス(NCSOFTの韓国プロ野球チーム)のキャラクター「ソニード」が登場します。今後もキャラクターは随時追加してく予定です。

――「ソニード」はどんな攻撃をするのですか?

キム氏:ボールを投げたり、ホームランを打ったりしながら攻撃する愉快なキャラクターです。

――乗り物にのったマスターは?

キム氏:今は居ませんね。プレイヤーから欲しいという意見は届いています。

――マスターはどの程度まで増やしますか?

イ氏:できるところまで増やします(笑)。

――マスターはどのように手に入れるのでしょうか?

イ氏:最初は3、4キャラクターではじめ、ストーリーを進めていく中でアンロックしていくことになります。ゲームの中でコインを集めることができ、そのコインでアンロックが可能です。

キム氏:その他の方法もいくつかありますが、時間をかけて遊べばほとんどのマスターを集めることができます。

イ氏:一定期間だけ特定のキャラクターを無料で使うことのできる無料ローテーションも用意する予定です。

――実装するIPキャラクターはどのようにして決めるのでしょうか?

イ氏:シューティングといった要素をもった本作のジャンルにあわせて、適した特徴を持っているキャラクターを選んでいます。海外でサービスしている「Wildstar」などでは、運営チームから提案をもらい、ユーザーからの反応が良さそうなキャラクターの候補をもらっています。

――NCSOFT以外のキャラクター登場する可能性は?

イ氏:可能性はあります。良い機会があればコラボしてみたいです。

――キャラクターの育成要素はありますか?

イ氏:PvEモードでは、スキルなどのレベルアップが可能です。そのほかにも武器を強化するシステムが入っています。PvPモードには一般とランクの2種類があり、一般ではアイテムなどの強化の効果は適用されず、ランクでは適用されます。

――武器を強化するシステムとはどのようなものでしょうか?

イ氏:マスターにはギアと呼ばれるモジュールを埋め込むことができ、防御力の強化やTAGのクールタイム短縮といった、さまざまな効果を持ったギアを組み合わせることでオリジナルのマスターにすることができます。これらのギアは、別のキャラクターに付け替えることもできます。

――アバター衣装のような見た目を変更できる要素はありますか?

キム氏:マスター全体の見た目を変えることができるスキルがあります。イベントで、マスターの衣装をクリスマス風にするといったことは可能ですね。そのようなアイテムは世界共通で提供されます。

――2体のマスターを切り替えるTAGはどのようなときに使用するのでしょうか?

キム氏:敵に攻撃されて体力が減ってしまった場合や、スキルを使い果たしてしまった時に使用します。TAGのクールタイムは15~20秒程度で、スキルのディレイはそれ以下のため、TAGをすればすべて解除されることになります。また、TAGのタイミングで無敵時間が発生するので、それを利用して敵の攻撃を回避することも可能です。

イ氏:いつTAGで切り替えるのかが本作のポイントで、上手い人は相手がいつTAGしたのかを記憶していて、適切なタイミングで攻撃するといったことをしています。

――「ブレイドアンドソウル」のキャラクターが2体いた場合、合体技を出せたりするのでしょうか?

イ氏:今はありませんが、やりたいですね(笑)。

――会場でプレイしたユーザーの反応は?

イ氏:すでに2回クローズドβテストを行っているので、以前ほど新作ゲームといった反応はありませんね。ただ、新キャラクターが追加されているので、その部分に対してユーザーの期待感を感じています。ブースで行ったイベントも非常に盛り上がりました。

――やはり今回新たに追加されたマスターが人気だったのでしょうか?

イ氏:新マスターだけでなく、見た目やスキルなどの好みで好きなマスターを選ぶ人が多かったですね。クローズドβテストに参加していた人は新マスターを使用していました。

キム氏:はじめて遊んだ人には「ジン・ヴァレル」「ポーファラン」「デスナイト」といったIPマスターが人気でした。

――ブースで遊ぶことのできたコンテンツは?

イ氏:ブースでは、3vs3のPvPと、PvEであるポーファランのダンジョン、そして運動会のコンテンツを楽しむことができます。

――運動会とはどのようなコンテンツなのでしょうか?

キム氏:移動キーのW/A/S/Dとジャンプボタンだけで遊べる単純なゲームで、障害物を避けながらレースをしたり、弾幕を回避して競い合います。現在9種類あり、ミニゲームで勝利すると金メダルをもらうことができ、金メダルで手に入るポイントを集めれば、称号などを入手できます。

――PvEとPvPについても教えて下さい。

イ氏:PvEにはストーリーがあって、IPの原作ストーリーとオリジナルストーリーの両方を楽しむことができます。イベントダンジョンでは、「ポーファラン」や「クロメデ」のダンジョンなどがあります。

PvPは、3vs3が3種類、4vs4が2種類、5vs5が1種類の計6マップが存在します。それぞれ広さやギミックが異なっており、障害物が出てきたり、隠れる場所があるほか、敵の陣のおくまで行くことのできるテレポートなども存在します。PvPはマッチングで行われますが、特定の友達とプレイできるルームのようなものを作成することも可能です。

――ギルドのような要素はあるのでしょうか?

イ氏:今回出展したバージョンにはありません。詳細は明かせませんが、今作っています。

――やはりe-Sportsでの展開を視野にいれているのでしょうか?

イ氏:はい、考えています。今回の会場でもイベントマッチを行ったのですが、とても盛り上がりましたよ。

キム氏:ドラマチックな逆転が起きた時は歓声が起きてましたね。もう負けてしまいそうだというところで、ワープを使って相手の裏にまわり逆転する展開ではとても盛り上がりました。

――プレイヤーがトーナメントを行えるシステムがあるのでしょうか?

イ氏:トーナメントが行えるシステムはありませんが、いつかできるといいですね。

――開発でこだわったポイントは?

キム氏:操作感です。W/A/S/Dで移動する操作については、他のMOBAタイトルのようにマウスクリックで移動したほうが良いではないかという意見を頂きました。本作はアクションシューティングなので、回避が大事です。細かく回避をするためにはW/A/S/Dが良いのではないかと考え、このような操作にしました。

イ氏:マスターにもこだわっています。特にIPキャラクターはファンが多く、原作の雰囲気を残したまま実装するのが大変でした。各キャラクターのスキルを本作に適した形で実装することがとても難しかったです。たとえば、「ジン・ヴァレル」のスキルで、自身の後ろで剣が飛ぶ表現があるのですが、本作にはもともとそのような表現が無かったので苦労しました。

これらの表現の監修は、それぞれのIPを担当しているチームが行っており、そのチェックを通すのも大変でしたね。

――現在の完成度は?

イ氏:基本的な部分はほぼ完成しており、今はクオリティアップの段階です。完成度は80%程度ですね。

――韓国では2次クローズドβテストが行われていますが、今後のスケジュールを教えて下さい。

イ氏:次は2016年の2月か3月頃にクローズドβテストを行う予定で、おそらく最後のクローズドβテストになります。その次はオープンβテストで、2016年夏の正式サービス開始を目指しています。

――サービスエリアは?

イ氏:次のクローズドβテストは、韓国・日本・台湾で同時に行い、同じサーバーで遊べるようになります。それ以外に中国でもテストが行われています。正式サービス以降もさまざまな国のプレイヤーが戦えるようにしたいですね。クライアントも世界共通です。

――複数の国のプレイヤー間でのコミュニケーションはどのように取るのでしょうか?

キム氏:ゲーム自体にそれほどコミュニケーションが必要としないのですが、ミニマップで地点を指定する事が可能なほか、マクロにも対応しており、必要最低限のコミュニケーションはそれらでできます。

イ氏:音声チャットにも対応しています。

――将来アジア圏以外へのサービスは?

イ氏:はい、やりたいと思っています。ワールドワイドでの展開を考えているので、今回発表した地域以外にも早く進出したいと思います。

――ラグが気になります。

キム氏:技術的なテストを行っていますが、意外とスムーズに行えており、次のテストはその確認を含めたテストになります。

――料金形態について教えて下さい?

イ氏:Free To Playであることは確定していますが、どのようなものが販売されるのかは決まっていません。マスターとスキンは売るかもしれませんね。

――その他にどんな意見がありましたか?

イ氏:ゲームを開始してからカウントがはじまるのですが、その間にマスターをTAGできるようにして欲しいという要求があり、これはすでに改善しました。プレイヤーがマスター選択時を選択する際、順番を意識せずに2体選んでしまうことが多く、ゲームの開始直前に変更したい人が多かったです。このように要求の多い点はすぐに改善して対応しています。

――日本の読者にメッセージをお願いします。

キム氏:本作はアクションシューティングという点にこだわっています。私は、昔からゲームセンターで日本のシューティングゲーム「怒」「魂斗羅」などを遊んでいて、いつかこんなゲームを作ってみたいと考えていました。今こうして本作を作り、そして、日本の皆さんにプレイしてもらうことができ、どのような反応があるのかとても興味があります。楽しんで下さい。

イ氏:本作は日本の皆さんにも楽しんでもらえると思っています。コミックも作っていますし、日本でもリリースできたらいいなと思っています。楽しみにしていて下さい。

――ありがとうございました。

左からイ・ジホ氏、キム・ヒョンジン氏

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