全国5都市で開催された一大イベントを締めくくる「ファンタシースター感謝祭2014」が有明コロシアムで開催

セガは8月16日、「ファンタシースターオンライン2」のオフラインイベント「ファンタシースター感謝祭2014」を、東京の有明コロシアムにて開催した。

ファンタシースター感謝祭2014は、これまで全国5都市にて行われてきた「ファンタシースターオンライン2」(以下、PSO2)の一大イベントである。6月15日の東京会場(幕張メッセ)を皮切りに、大阪・福岡・札幌・名古屋で開催されており、最後に会場を再び東京に移して今回行われた。

当日の会場では、ステージのクリア時間をタイムアタック形式で競う「アークスグランプリ」決勝大会、PSO2で8月27日に実施予定の大型アップデート「EPISODE3」やPS Vita「ファンタシースター ノヴァ」の最新情報の公開、コスプレイベントなどが行われた。当日のイベント模様を振り返っていこう。

タイムアタック日本一を決める「アークスグランプリ」決勝大会

アークスグランプリは、指定されたオリジナルクエストにチームで挑み(PS Vita版は2人1組、PC版が4人1組)、そのクリア時間を競うイベントだ。チームは1対1で戦うが、チームメンバー同士が直接PvPを繰り広げるのではなく、あくまでもタイムアタックというところがPSO2らしいかもしれない。

決勝戦の舞台となったオリジナルクエストは、ボス敵の“アポス・ドリオス”および“ダークファルス・ルーサー”と連戦で戦うという内容。タイムアタック用のオリジナルクエストということで、HPや攻撃力などのステータスは調整されているが、それでも強敵であることに変わりはない。

PS Vita版の決勝戦は、“Clover Club(青)”チーム対“ぶた(赤)”チームの組み合わせ。青チームのクラス構成は「ファイターハンター、ファイターハンター」、赤チームは「ガンナーレンジャー、ファイターハンター」という組み合わせだ。オリジナルクエストがスタートすると、両チーム猛攻を仕掛けていき、赤チームが僅差でアポス・ドリオスを撃破。そして赤チームはリードを守り、続くダークファルス・ルーサーも先に撃破。“ぶた”チームが見事優勝し、クリアタイムは3分17秒であった。

続いて行われたPC部門の決勝戦は、“魔法熟女いぬじる★ミツコ(青)”チーム対“chaser(赤)”チームの戦い。青チームのクラス構成は「ファイターハンター、フブレイバーハンター、ガンナーレンジャー、ブレイバーハンター」、赤チームは「テクターフォース、ファイターハンター、ガンナーレンジャー、ファイターハンター」だ。

試合展開としては、赤チームが頭ひとつ抜け出す形で、アポス・ドリオスを青チームよりも8秒早く撃破。このタイム差では逆転も起こり得たが、青チームは不慣れだったのか、ダークファルス・ルーサー戦で戦闘不能のメンバーを出してしまう。一方の赤チームは、着実にダメージを与えていき、3分43のタイムでダークファルス・ルーサーを撃破。“chaser”チームが「アークスグランプリ」の覇者となった。

バランス調整されたオリジナルクエストということで、クリアタイムだけを見てもイメージが湧きにくいかもしれないが、これと同じクエストが今後配信予定とのこと。選手と同じ環境で挑戦し、優勝チームの凄さを肌身で感じてみよう。

ファンタシースターシリーズの今後の展開が続々と発表!

2回に分けられたステージイベントを通じて、PSO2を含む“ファンタシースター”シリーズにおけるさまざまな展開が発表された。各種システムの詳細は後日公式サイトを通じて発表ということで、ここではタイトル別に発表情報を整理してざっと紹介していこう。

「ファンタシースターオンライン2」大型アップデート「EPISODE3」が8月27日に実装

8月27日に実装予定の次期大型アップデート「EPISODE3」で導入される各種システムが一挙公開。EPISODE3の第一章のストーリーは、和風のエリア“ハルコタン”を舞台に繰り広げられることになる。ハルコタンに関連した和風のコスチュームが実装されるほか、新PVを引っさげて登場した“クーナ”も、和装に身を包んでいたのも印象的。

PS Vita版のEPISODE3も同日配信されるが、過去最大級のアップデートということもあり、ダウンロードファイルの容量は約5GBに達するとのこと。ちょっと不安になるかもしれないが、実は現在インストールされている各ファイル(合計10GB)を大幅に最適化しており、EPISODE3のインストール後の合計は「8GB」に圧縮されるそうだ。つまり従来よりもデータ量が少なくなるので、安心して導入しよう。

11月27日にPS Vitaでリリース予定の「ファンタシースター ノヴァ」

11月27日に発売予定のPS Vita「ファンタシースター ノヴァ」に関しては、PSO2との連動要素が発表。従来シリーズに登場するNPC“ゼノ、アフィン、エコー”が、ファンタシースター ノヴァに参戦するとのことだ。キャラクターのモデリングがリファインされているなど、かなり手が込んで作られているとのこと。あくまでもゲスト参戦ということで、ストーリーに直接関わることはないが、シリーズのファンにとっては嬉しい仕掛けといえるだろう。

Android/iOS「ファンタシースターオンライン2 es」でもEPISODE3が実装

Android/iOS向けにサービスされている「ファンタシースターオンライン2 es」に対してもEPISODE3のアップデートが実施される。新クラス「バウンサー」および新武器「ジェットブーツ」「デュアルブレード」が導入され、各種バランス調整なども行われる。また、決まった時間にレアボスの討伐が楽しめる「緊急クエスト」が、9月3日よりプレイ可能とのことだ。

PSO2では2014年秋と冬にアップデートが予定

PSO2では、「EPISODE3」実装のアップデート計画も着々と進められている。2014年の秋前後には中規模アップデート「浮上する虹の痕跡」、そして2014年冬以降はEPISODE3の大型アップデート第2弾「世壊の刻、禍津の刻」が実装予定だ。当日のイベントの閉会式では、両アップデートのPVが初披露。“アルティメットクエスト”の存在が明らかになった瞬間は、来場客からひときわ大きな歓声が挙がっていた。

「ファンタシースターオンライン2 EPISODE3」2014年後期のアップデート計画
2014年秋前後に実装予定の中規模アップデート「浮上する虹の痕跡」
2014年冬以降に実装予定の大規模アップデート「世壊の刻、禍津の刻」

ファンタシースターシリーズ今後の展開など

ファンタシースターシリーズのリメイク作が、ゲームアーカイブスに登場。そのほかサウンドトラックCDや
キャラクターソングCDの発売も予定されている
コスプレコンテストには、PSO2への愛がたっぷり詰まった44組もの力作が勢揃い。ニコニコ生放送の視聴者も
交えての人気投票が行われた。

プロデューサー酒井氏&ディレクター木村氏へのショートインタビュー

イベント終了後に、ファンタシースターシリーズの総合プロデューサーを務める酒井智史氏と、ディレクターの木村裕也氏にショートインタビューを行うことができたので、紹介していこう。

ファンタシースターシリーズ 総合プロデューサー 酒井智史氏(右)、ディレクター 木村裕也氏(左)

――本日はお疲れ様でした。イベントを終えてみて、率直な感想はいかがですか。

木村氏:最高の一日だったと思います。アークスグランプリのクリアタイムやコスプレコンテストのクオリティはびっくりする位でした。また、新情報の発表内容を見てお客様が喜んでいる姿を見て、素直に嬉しかったです。

酒井氏:今回のオフラインイベントでは、僕がやりたいと思っていたことを、ほぼ全部といっていい位、叶えてもらいました。僕らにとってすごく楽しい一日だったので、その楽しい気持ちが、会場まで足を運んで下さったお客様にも伝わっていれば嬉しいなと思います。また、そういった楽しさというものは、ゲームを遊んで下さっている皆さんが作り上げてくれるものだと思います。良いプレイヤーさんに恵まれているなぁ、と、つくづく感じる1日でした。

――「ファンタシースター感謝祭2014」は、6月15日から約2か月に渡って繰り広げられてきました。特に思い出に残っている会場などはありますか?

木村氏:個人的には名古屋会場ですね。各会場では新情報に関する発表を行っているわけですが、スケジュールが進むにつれ、その情報にも限りが見えてくるわけです。次第に来場客数が減っていってしまうのでは……という不安があったんですが、実際には最後に開催された名古屋が、(決勝大会を除くと)最も多くの方が来てくれました。

6月から各地で開催してきたイベントの評判が皆様に伝わっていったことも、この盛り上がりの一因なのかなと思っています。今まで地道に準備を進めて頑張ってきましたが、名古屋会場ではそれがうまくいっていることを実感でき、特に印象に残っています。

酒井氏:昨年のイベントもそうだったのですけど、札幌会場では色々とトラブル続きで、ちょっと反省しています。食生活的には一番充実してたのですけど(笑)

――「アークスグランプリ」決勝大会を見ての感想はいかがですか。

木村氏:PS Vita版に関しては、イベント当日に特別出場枠を設けたのですが、そこから参加してくれたチームが、決勝戦まで勝ち進んできたのが印象深いですね。優勝した“ぶた”チームは名古屋の方なのですが、個人的には彼等のキャラクター性も含め、前から注目していました。PC版はとにかくハイレベルな戦いで、どの試合も見応えがありましたね。

酒井氏:僕にとって一番思い出深いのは“chaser”チームの面々です。彼等はずっと前のイベントから熱心に参加し続けてくれていて、誰もが認める実力派のプレイヤーなのですが、こういった大一番では成績を残せていませんでした。そんな彼等が、今回遂に優勝を手にしたというのが、とても嬉しいです。

木村氏:立場上、特定のチームに肩入れすることはいけないことですし、おおっぴらに言うことはありませんでしたが、僕も含め心の中で応援していたスタッフはいたかもしれませんね。

――各会場では色々なコラボレート企画が発表されました。中には、アイデアとしてあったものの、諸事情により実現できなかったような企画もありましたか?

酒井氏:今回は、各方面にかなり無理を言って色々とやらせて頂きました。それこそイベント開催の2週間前に「これやりたいんですけど!」と持ちかけたり……。なので今は、やりきった感が強いです。

コラボレートとは少し違うんですけど、オフラインイベント全体を振り返ると、改善点はまだまだ沢山見受けられます。例えばPSO2を遊んでいる方の中で、実際にオフラインイベントまで足を運んでくれる方は、全体からすればほんの一握りでしょう。それ以外の方にも、オフラインイベントの楽しさや、参加することでPSO2がもっと楽しくなるという事を伝えていかねばならない、と思っています。

木村氏:お客様同士の交流の場を作ることは、これからの課題の一つですね。アークスグランプリという大会は、ユーザーの頂点を決める大会という意味で良いと思います。でもPSO2って色々な遊び方ができるオンラインゲームですし、せっかく来ていただけたのだから、どんな人でも楽しめるイベントにしていきたいです。

酒井氏:たとえばステージイベントが始まると、来場客の方がみんなそちらに注目してしまい、その他のアトラクション等が行いづらかったりもするのですが。もし次回があるならば、そのあたりも問題もクリアして、メインステージのイベント以外にも楽しいことが色々あるよ、という部分を押していきたいですね。

――では、その「次回」について具体的な計画はありますか?

酒井氏:やりたいとはすごく思っています。各会場の皆さんからは、「来年もやってくださいよ!」という応援の声を頂いたり、来年も開催されることを前提に受け止めて下さっているのはとても嬉しいです。「ファンタシースター感謝祭」というイベントが定着してきたのかな、という手応えが少しずつ実感できていて、この流れを止めたくないという気持ちがあります。まずはPSO2の開発・運営を頑張って、ゲームを盛り上がらせていきたいです。そうすれば、自ずと次回の開催も実現できるでしょう。

――最後に、会場まで足を運んでくれた人に向けて、今の気持ちをお願いします。

木村氏:感謝祭に足を運んで下さった方に対しては、とても感謝しています。会場内で接した方々からの声援は本当に暖かく、開発・運営スタッフ一同、この思い出を糧に、これから頑張っていきます。ファンタシースター感謝祭はこれにて終了となりますが、それと同時にPSO2では新たなスタートを迎えます。8月27日に実装される大型アップデート「EPISODE3」は盛りだくさんの内容なので、ぜひご期待下さい。

酒井氏:今回のイベントは、自分たちにとってすごく楽しむことができたので、来場客の皆さんも同じ気持ちだったら嬉しいなと思います。EPISODE3は1回限りのアップデートではなくて、2014年の秋、そして冬に更に大きくなります。さらに来年、ファンタシースターシリーズは生誕15周年を迎えますが、これに向けて新たな展開を検討しているところです。これからもPSO2をよろしくお願いします!

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